By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先々週発売したコロコロコミック7月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、7月に発売する「マスター・ファイナル・メモリアルパック」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
うおおおおおお!!!無限に攻撃してぇ~~~!!!!!
「ついに壊れたか?」と思われるかもしれないが、暑くなってくると中枢部がイカれてくるという点に関しては、人間もパソコンやスマホと一緒である。
さて、「無限攻撃」とは、S・トリガーを踏んだりして止まらない限り6打点どころかシールドが何枚あろうとも必ず相手を倒しきれるコンボを指すわけだが、最近のカードを使用した「無限攻撃」といえば、やはりこれだろう。
《ブランド-MAX》と《葉鳴妖精ハキリ》とのコンボだ。
《葉鳴妖精ハキリ》がいる状態で《ブランド-MAX》2枚を引いていると、S-MAX進化クリーチャーの特性を生かした「無限攻撃」が可能になる。
だが、これだけお手軽そうに「無限攻撃」ができるコンボにもかかわらず、競技シーンではあまり使われているのを見ることができない。なぜだろうか?
それは、「無限攻撃」はゲームの勝利という目的からすれば要は《我我我・ガイアールブランド》を使った過剰打点とそこまで差がないので、せめて火単ブランドのキルターンと同じくらい早いターンに成立しなければ無限であるメリットが遅いことのデメリットを下回ってしまうにもかかわらず、《ブランド-MAX》を早期に2枚引き込むことがかなり大変という点に問題があるからだ。
ならばどうすればいいのか?
《誕生の祈》で《ブランド-MAX》を確実にサーチすればいいのでは???🤔🤔🤔
これならば《ブランド-MAX》を直接2枚引かなくても、2ターン目《葉鳴妖精ハキリ》→3ターン目《誕生の祈》→4ターン目に《ブランド-MAX》を召喚という動きでも「無限攻撃」に突入することができる。
さらに《誕生の祈》自体も《葉鳴妖精ハキリ》《ブランド-MAX》との相性がそれぞれ良いので、これら3種のうちどれかが欠けたとしてもデッキパワーを相互に補えるシナジーのトライアングル (カードAとB、BとC、CとAがそれぞれ相性が良い場合のABC) を形成する点も強みだ。
また《誕生の祈》があれば、《単騎連射 マグナム》のような殿堂カードや、《ギガボルバ》のように一部の限られたトリガーをケアするカード、《ハエタタ・チュリス》のような特定の相手に対するメタカード、《キタカゼマンA》のように自分の動きを貫けるカードなどを、状況に応じて山札から探せることになる。
というわけで、できあがったのがこちらの「誕生・ブランド」だ!
『誕生・ブランド』
4 | 《ベイB セガーレ》 | 4 | 《葉鳴妖精ハキリ》 | 4 | 《桜風妖精ステップル》 | 4 | 《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》 | 1 | 《式神シシマイ》 | 1 | 《キノコ将軍》 | 1 | 《モモダチ キャンベロ》 | 1 | 《ハエタタ・チュリス》 | 1 | 《キタカゼマンA》 | 4 | 《誕生の祈》 | 1 | 《かぼちゃうちゃうちゃう》 | 1 | 《単騎連射 マグナム》 | 1 | 《S級原始 サンマックス》 | 4 | 《ブランド-MAX》 | 1 | 《呪紋のカルマ インカ》 | 1 | 《裏斬隠 フォクシット》 | 1 | 《カダブランプー》 | 1 | 《正義の煌き オーリリア》 | 1 | 《ギガボルバ》 | 1 | 《龍装者 バルチュリス》 | 1 | 《キャンベロ <レッゾ.Star>》 | 1 | 《”轟轟轟”ブランド》 |
何でもかんでも入れすぎでは???
山札の中を探せるいわゆるサーチカードがある場合、ありとあらゆるシチュエーションに備えてすぐカードを散らしたくなってしまいがちだが、1+1+1+1=4であることを忘れてはならない。
こういう構成を取ると1枚差しの部分がことごとく初手に来て怒りのあまり噴き出した鼻血が第三宇宙速度に達して死ぬことになるので、対応力を高めるためとはいえ1枚差しはどんなに多くても7~8枚にとどめた方が賢明である。
さらに、デッキの出力という観点からするとあまりにも2ターン目に《葉鳴妖精ハキリ》を着地させる前提すぎるという点も気になった。
ということで、ここで私は一旦「無限攻撃」を諦め、《ブランド-MAX》によるアンタップを最大限生かせる相棒を探すことにした。
最初に私が考えたのは、《天革の騎皇士 ミラクルスター》だった。《天革の騎皇士 ミラクルスター》のブレイクは実質的に呪文STを封じながらの攻撃になるので、《ブランド-MAX》で2回攻撃させれば4枚のシールドの呪文STを封じれると思ったからだ。
だが「革命チェンジ」をしたクリーチャーは普通に召喚酔いするため、《ブランド-MAX》でアンタップしてもそれだけでは二度目の攻撃ができないということでこのアイデアは挫折してしまう。
次に考えたのは、《メッチャ無敵なじーさん》入りの「火闇邪王門」だった。《メッチャ無敵なじーさん》によって敗北回避した後、次のターンの敗北誘発を《ブランド-MAX》の能力で回避するという発想だ。
だがこのアイデアも、《百鬼の邪王門》で《ブランド-MAX》が出なくて非常にはがゆい思いをしたことで頓挫してしまう。
何か、何か《ブランド-MAX》でアンタップさせたいクリーチャーはいないのか……そうして悩み抜いた結果、私は一つの答えにたどり着いたのだった。
シールドを焼却しまくったら強いのでは???🤔🤔🤔
追加ブレイクの回でも使用した《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》や《ジギー”TND”ボルト/雷雲ドワン》は、たった4マナのクリーチャーでありながら事実上のシールド焼却に近い能力を持っている。
これらを《ブランド-MAX》の能力でアンタップさせることで、実質的に4マナの《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》になるのではないか。
また、これらのクリーチャーに《「カレーパンを食ってやるぜぇ!」》した上で《ブランド-MAX》でアンタップさせると、《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》に《二刀流トレーニング》を唱えたのと同じ状態となる。
さらに《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》の場合限定だが、ここに《ヤッタレ仙人》の「アタック・チャンス」まで加えればシールド6枚までの焼却が可能となるので実質《オールデリート》と言っても過言ではない。
というわけで、できあがったのがこちらの「QX・ブランド」だ!
『QX・ブランド』
4 | 《桜風妖精ステップル》 | 4 | 《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》 | 4 | 《虹彩奪取 トップラサス》 | 1 | 《単騎連射 マグナム》 | 4 | 《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》 | 4 | 《ジギー”TND”ボルト/雷雲ドワン》 | 4 | 《ブランド-MAX》 | 4 | 《カダブランプー》 | 4 | 《ヤッタレ仙人》 | 1 | 《”轟轟轟”ブランド》 | 1 | 《ドリル・スコール》 | 4 | 《「カレーパンを食ってやるぜぇ!」》 | 1 | 《生命と大地と轟破の決断》 |
4マナの《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》なんて存在するわけねーだろ!!!😡😡😡
S・トリガーを恐れすぎるあまり、見るからに殺傷力に乏しい貧弱なデッキが完成してしまった。こうした竹槍は戦車に踏み潰されてすぐに汚い花火になるものと相場が決まっており、《我我我ガイアール・ブランド》とか《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》とかが圧倒的速度かつある程度のS・トリガーを無視できる状態で走ってくる現代デュエマにおいては、独自のポジションを主張することは極めて難しいと言わざるをえないのだった。
だがだとしても、《ブランド-MAX》の可能性を諦めたくはなかった。
ここで私は、「無限攻撃」の発想に戻ってくることになる。
「無限攻撃」の問題は、《ブランド-MAX》2枚を早期に集めることが難しいことにあった。
だが、《誕生の祈》以外にも軽くて《ブランド-MAX》をサーチする手段は存在することに気が付いたのである。
そう、その手段とは。
《神秘と創造の石碑》で《ブランド-MAX》をサーチすればいいのでは???🤔🤔🤔
《神秘と創造の石碑》は唱えた以後に召喚したのと同名のクリーチャーを山札から直接場に出せる呪文である。ただこれだと3マナを使った後に
しかし《葉鳴妖精ハキリ》がいる状態ならば、《神秘と創造の石碑》を唱える→《葉鳴妖精ハキリ》攻撃時に能力で《ブランド-MAX》を召喚という流れで、2体目の《ブランド-MAX》を確保することが可能となるのだ。
無論これだけだと《神秘と創造の石碑》の使い道が他になさすぎるところ、《”逆悪襲”ブランド》はいきなりSA4打点を生み出せるので相性抜群だ。
また、《誕生の祈》の項目でもう一つの問題として挙げた「《葉鳴妖精ハキリ》に依存しすぎる」という問題は、《BIRIBIRIII・ビリー》の採用である程度緩和できる。
自然+光に火をタッチしたアグロになるので、S・トリガーのケアとして《ベイB セガーレ》は欠かせない。
さらに《正義の煌き オーリリア》も加えることで、《葉鳴妖精ハキリ》や《ブランド-MAX》の攻撃によるリスクを低減させることができる。
というわけで、できあがったのがこちらの「石碑・ブランド」だ!
『石碑・ブランド』
4 | 《ベイB セガーレ》 | 4 | 《葉鳴妖精ハキリ》 | 4 | 《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》 | 4 | 《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》 | 2 | 《桜風妖精ステップル》 | 4 | 《BIRIBIRIII・ビリー》 | 1 | 《単騎連射 マグナム》 | 4 | 《ブランド-MAX》 | 4 | 《正義の煌き オーリリア》 | 4 | 《”逆悪襲”ブランド》 | 1 | 《”轟轟轟”ブランド》 | 4 | 《神秘と創造の石碑》 |
まつがん「ではここで問題です。《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》の匂いってどんなだと思う?」
デッドマン「え?なんだろう……あ!わかった!エスメルの匂いはえ~スメル、なんちって!!」
まつがん「ブブー!お茶の匂いに決まってんだろ!!このデッキはな、《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》ちゃんと《葉鳴妖精ハキリ》ちゃんのお茶会デッキなんだよ!百合の間に挟まるな!!!もしもーし、ポリスメーン!ここに変態がいまーす!!!」
「あーあ、連れていかれちゃった……」
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。