By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先々週発売したコロコロコミック6月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、6月に発売する王来MAX最終弾「切札!マスターCRYMAX!!」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
王来MAX第1弾「鬼ヤバ逆襲SMAX!!」は、「タマシード」や「S-MAX進化」といった新しいギミックで進化クリーチャーや進化に絡んだカードに強化をもたらした。
だがその陰で、とある種族に大幅な強化が入っていたことをご存じだろうか?
しかして、その種族とは。
フェニックスだ。
これまでフェニックスといえば、やたら厳しい進化元の条件があるせいで普通のデッキでは使いづらいものばかりだった。
しかし新たなフェニックスである《センメツ邪鬼 <ソルフェニ.鬼>》や《「楯騎士」 <アブソリュート.Star>》は、レクスターズの上にも進化できるおかげで「シンカライズ」を持ったタマシードの上にも乗せることができ、これまでのフェニックスと比べてカード単体としての使いやすさが大幅に向上している。
そしてこれほど実用的なフェニックスが増えたならば、フェニックスをコンセプトにしたデッキの実用性もまた必然的に増しているはずなのだ。
やがてその発想は、一つの狂気へと行き着いた。
そう、すなわち。
フェニックス36枚の《ザ・ユニバース・ゲート》デッキが組めるのでは???🤔🤔🤔
《ザ・ユニバース・ゲート》は、デッキ内のフェニックスの枚数が多ければ多いほど効果が増す。だが通常ある程度のデッキパワーを確保するためには最大でも20枚前後しか入れられない上に、ランダムなめくりでは追加ターンの出力が安定しないことが弱点だった。
しかしそこで王来MAXでカードパワーが底上げされたフェニックスの力を借りてデッキ内に36枚のフェニックスを詰め込むことにより、6マナでほぼ確定で追加3ターンという殿堂級の呪文が完成するのではないか。
というわけで、できあがったのがこちらの「フェニックス36枚ユニバース」だ!
『フェニックス36枚ユニバース』
4 | 《センメツ邪鬼 <ソルフェニ.鬼>》 |
《ダイナボルト <エタフェニ.Star>》 | |
4 | 《ディダノス <デスフェニ.Star>》 |
《「楯騎士」 <アブソリュート.Star>》 | |
4 | 《メテヲシャワァ <バジュラ.Star>》 |
4 | 《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》 |
4 | 《双寄電融 キリン・レガマン》 |
4 | 《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》 |
4 | 《破壊龍神ヘヴィ・デス・メタル GS》 |
4 | 《ザ・ユニバース・ゲート》 |
デッキじゃない。
確かに十王篇~王来MAXで登場したこれら9種36枚のフェニックスたちは十分に現代スペックなのだが、一切のマナ加速が入れられないために6ターン目までガンディー不可避となってしまう。
しかも追加3ターンを得たとしてもやれることは《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》を出して殴るか8マナのディスペクターを素出しすることくらいしかない。これでは無改造のスタートデッキ相手にすら「お願いお願いお願い待って待って待って待ってあと1ターン!いやあと2ターン殴らないで!!」と命乞い必至であろう。
つまりこれら現代のフェニックスのスペックを最大限に引き出すには、冷静に考えた結果やはり進化元を用意する必要があるのだ 冷静に考えなくても当たり前だろ!。
だとしてもフェニックスを20枚くらいはデッキに入れたい関係上、その進化元は残りのわずかなスロットのうち最低2スロットは食ってしまうわけで、そう考えるとS・トリガー兼進化元であったりメタクリーチャー兼進化元などの複数の役割を兼ねている必要がある。
さらに《ザ・ユニバース・ゲート》が6マナと思いことを考えると、できればデッキ内にはマナ加速を入れておきたい。
では、マナ加速と進化元を兼ねられるカードといえば何だろうか?
そのような要請を満たせるのが《ジャスミンの地版》と《春眠妖精プラム》で、これらはレクスターズのフェニックス限定だが進化元になることができる。
同様のカードとしては《モモスター モンキッド》があり、相手のメタクリーチャーを処理しながらマナ加速して4→6で《ザ・ユニバース・ゲート》につながる。
ここまでで自然と火は採用が確定で、最強の非進化フェニックスである《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》もできれば運用したいことを考えると、特に役割はないがマナ基盤として《双流星キリン・レガシー》を採用しておくのが望ましいだろう。
というわけで、できあがったのがこちらの「雑レクスターズ・ユニバース」だ!
『雑レクスターズ・ユニバース』
4 | 《春眠妖精プラム》 |
《モモスター モンキッド》 | |
4 | 《センメツ邪鬼 <ソルフェニ.鬼>》 |
《ダイナボルト <エタフェニ.Star>》 | |
4 | 《双流星キリン・レガシー》 |
4 | 《メテヲシャワァ <バジュラ.Star>》 |
4 | 《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》 |
4 | 《フェアリー・Re:ライフ》 |
4 | 《ザ・ユニバース・ゲート》 |
4 | 《ジャスミンの地版》 |
……。
…………。
……普通すぎないか?
そもそもデッキ内の全カードを (《双流星キリン・レガシー》以外) まともにプレイできるようになったとはいえ、《ザ・ユニバース・ゲート》で得た追加ターンにやることは依然として鈍重なフェニックスを素出しして殴るだけである。これでは追加ターンを取りにいく意味があまりにも少ないと言わざるをえない。
つまり、考えるべきなのだ。追加3ターンとは言わないまでも、追加2ターンを得た場合にフェニックスデッキができる最大の動きを。
だが、フェニックスの使いづらさは冒頭で説明したとおりである。いくら2ターンあるからといって、そんな動きが簡単に見つかるはずも……。
あった。
《究極銀河ユニバース》と《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》で特殊勝利が目指せるのでは???🤔🤔🤔
タマシードなどを進化元にした進化フェニックスの上に《究極銀河ユニバース》を乗せた後で《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》を出し、一番下のタマシードをシールド化すれば、そのまま《究極銀河ユニバース》のアタック時のメテオバーンで特殊勝利することが可能となる。
ただ、この特殊勝利の問題はとにかく手順が多いことだ。「1. 進化元となるレクスターズを出す 2. レクスターズ進化のフェニックスを乗せる 3. 《究極銀河ユニバース》を乗せる 4. 《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》を出す」という合計4手順はどれもそれだけで1ターンを消費してしまうレベルの動きであり、唯一1.だけは動き出す以前のターンに済ませておいてタマシードの除去耐性に期待することが許されるにしても、2.で出した進化フェニックスを除去されることはもちろん、3.で出した《究極銀河ユニバース》を返しのターンに除去されてしまうと怒りのあまりブラジルまで届く台パンをする羽目になってしまう。
しかしそこで《ザ・ユニバース・ゲート》で追加2ターンを得ることができれば、この2~4の手順のうち2つを相手にターンを返すことなくこなすことが可能となるのだ。
だが、特殊勝利を達成するにはそれでもまだ1ターン足りない。とはいえ、進化元となるレクスターズと《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》まで入ったデッキで《ザ・ユニバース・ゲート》で追加3ターンを獲得することを期待するというのはさすがに虫が良すぎるだろう。
つまり、まだ何か必要なのだ。《ザ・ユニバース・ゲート》以外で、2~4の手順のうち2つを同時にこなせる方法が。
けれどもそれは、およそ不可能とも思える難題だった。何せこの条件を満たすなら、「進化フェニックスを出しながら《究極銀河ユニバース》を出す」もしくは「《究極銀河ユニバース》を出しながら《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》を出す」のいずれかができなければならないからだ。
そんなカード、存在するはずもない……と、そう思われた。
しかし、私は忘れていた。デュエル・マスターズの可能性は無限大であるということを。
それは、不可能を可能にするカード。
そう、《生命と大地と轟破の決断》だ。
これなら「進化フェニックスを出しながら《究極銀河ユニバース》を出す」と「《究極銀河ユニバース》を出しながら《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》を出す」のいずれでも満たすことができる。
もちろん《生命と大地と轟破の決断》は殿堂カードなのでデッキに1枚しか入れられないが、そこで《レインボー・ストーン》があれば、《生命と大地と轟破の決断》をはじめとするコンボパーツをマナゾーンに集めつつ、4→6の動きで《ザ・ユニバース・ゲート》に綺麗につなげることが可能となる。
というわけで、できあがったのがこちらの「レクスターズ・ユニバース」だ!
『レクスターズ・ユニバース』
4 | 《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》 |
《センメツ邪鬼 <ソルフェニ.鬼>》 | |
4 | 《ダイナボルト <エタフェニ.Star>》 |
《究極銀河ユニバース》 | |
2 | 《「楯騎士」 <アブソリュート.Star>》 |
2 | 《超神星グランドクロス・アブソリュートキュア》 |
3 | 《八頭竜 ACE-Yamata/神秘の宝剣》 |
4 | 《レインボー・ストーン》 |
1 | 《生命と大地と轟破の決断》 |
4 | 《ザ・ユニバース・ゲート》 |
4 | 《ゲラッチョの心絵》 |
4 | 《ジャスミンの地版》 |
まつがん「デッドマン、お願いがあるんだけど」
デッドマン「何ですか?」
まつがん「上が自然単色フェニックスで下が《レインボー・ストーン》のツインパクトと、上が火単フェニックスで下が《ザ・ユニバース・ゲート》のツインパクトを作って欲しいんだけど」
デッドマン「♪うっせぇうっせぇうっせぇわ~……何点ですか?」
まつがん「お客さん、終点だよ」
デッドマン「おやおや、これが本当のYouにバス、ってね」
まつがん「メンタルグランドクロス・アブソリュートキュアかよ」
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。