By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
いよいよ『エルドレインの王権』のカードプレビューが開始されました。太っ腹なことに、新プレインズウォーカーのOko(和訳は未公開。オコ?)が公開されています。
3マナで初期忠誠度3、なおかつ[+2]能力まで持っていてめちゃくちゃ硬い! [+2]能力で生成される「Food」トークンはまだ未知のメカニズムですね。グリム童話の世界観でFoodといったらお菓子とかそんな感じのイメージでしょうか? 何にせよ、Foodトークンの有用性次第では環境の中心に居座ることも有り得そうです。そもそも3マナのプレインズウォーカーって時点でだいぶ恵まれてますからね。
すでに公開されている設定によると、ナルシストで狡猾なシェイプシフター(自由自在に姿を変えられるモンスター)のプレインズウォーカーだそうです。まだカードとしては公開されていませんが、どうやらみなさんご存知緑のプレインズウォーカーにしてシリアルキラーの《野生語りのガラク》を洗脳して配下につけているらしい……見るからにきな臭い組み合わせですね。
まぁマジック界には闇の心(笑)の持ち主だけどめっちゃいい人とかめっちゃ悪い奴なのに最終的に主人公に加勢する人なんかもいるので、ストーリー中でOkoとガラクがどんな働きをするのかは現時点では不明ですが。案外いい奴だったり、いい奴まではいかないまでも憎めない敵ポジションだったりするかも……?
これから9月20日(金)にかけて、続々と『エルドレインの王権』のカードが公開されていくことが予想されます。どんなカードが収録されるのか、今から楽しみですね!
さて、『エルドレインの王権』の話はここまでに、今回は先週末に開催されたミシックチャンピオンシップ予選の結果から、注目のデッキを見ていきましょう!
ミシックチャンピオンシップ・リッチモンド2019 大阪予選
先週末は大阪の地でミシックチャンピオンシップ・リッチモンド2019の予選が開催されていました。
フォーマットはモダンで、今大会には167名ものプレイヤーが集まる中で、見事に優勝を収めたのは「エルドラージトロン」を操る西 飛雄馬選手でした。予選主催者によるインタビュー記事(※リンク先は外部サイト)によると、7月に開催されたミシックチャンピオンシップ・バルセロナ2019に続いて2回連続で予選突破しているそうです。
今後、強豪プレイヤーに名を列することになるであろう西選手は、今回のミシックチャンピオンシップ予選にどのようなデッキを持ち込んだのでしょうか? さっそくデッキリストを見てみましょう!
エルドラージトロン(使用者:西 飛雄馬選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
2 | 《爆発域》 |
1 | 《魂の洞窟》 |
1 | 《変わり谷》 |
1 | 《幽霊街》 |
4 | 《エルドラージの寺院》 |
4 | 《ウルザの鉱山》 |
4 | 《ウルザの魔力炉》 |
4 | 《ウルザの塔》 |
3 | 《荒地》 |
4 | 《作り変えるもの》 |
4 | 《難題の予見者》 |
4 | 《現実を砕くもの》 |
3 | 《歩行バリスタ》 |
4 | 《大いなる創造者、カーン》 |
1 | 《人知を超えるもの、ウギン》 |
1 | 《解放された者、カーン》 |
2 | 《全ては塵》 |
3 | 《四肢切断》 |
4 | 《探検の地図》 |
4 | 《虚空の杯》 |
2 | 《精神石》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《歩行バリスタ》 |
1 | 《罠の橋》 |
4 | 《虚空の力線》 |
2 | 《次元の歪曲》 |
1 | 《マイコシンスの格子》 |
1 | 《液鋼の塗膜》 |
1 | 《魔術遠眼鏡》 |
1 | 《トーモッドの墓所》 |
1 | 《ダークスティールの城塞》 |
1 | 《墓掘りの檻》 |
1 | 《神秘の炉》 |
エルドラージトロンとは、いわゆるトロンランドと呼ばれる土地の恩恵を受けながら攻撃的なクリーチャーを展開していくアグロミッドレンジのようなデッキです。
この3種類の土地が並べば、無色マナとはいえ一気に7マナを得ることができるようになります。といってもこのデッキに採用されているカードはほとんど無色のカードなので、色マナが出ないというのはあまりデメリットにはなりません。
デッキの名を関する「エルドラージ」要素は、主にこの2枚と《作り変えるもの》の3種12枚。特に《難題の予見者》は素のスタッツが4マナ4/4と優秀なことに加えて、戦場に出たときに対戦相手の手札を追放する能力が非常に強力! 攻防に渡ってオーバースペックと言えるほどの性能で、非常に優秀なカードです。
また、《現実を砕くもの》はシンプルに「強いことしか書いてない=強い」クリーチャーですね。これらの凶悪なカードで対戦相手を蹂躙します。
そしてこのデッキの影の立役者が《虚空の杯》です。デッキに採用された数少ない妨害カードの一つで、多くの場合[X=1]で対戦相手の1マナの呪文をシャットアウトします。もちろん自分のデッキには1マナのカードがほとんど入っていないので、対戦相手が一方的に苦しい思いをすることになりますね。
対戦相手が使ってくるであろう《流刑への道》や《致命的な一押し》といった除去、あるいは《思考囲い》のような手札破壊も全て無力化し、その間に自分はエルドラージクリーチャーでマウントを行う。このエルドラージトロンというデッキは妨害と攻めのバランスが絶妙で、しかも《大いなる創造者、カーン》や《人知を超えるもの、ウギン》といったプレインズウォーカーの加入によって長期戦にも対応できるようになっています。
《石鍛冶の神秘家》が追加された環境でもお構いなしに環境を蹂躙するエルドラージたち。今後も活躍を続けるのか、それともマークが厳しくなって勝ちにくくなっていくのか、今後のモダン環境にも注目したいところです。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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