ビッグプレーで勝利をつかんだ-閃華裂光-戦
――次の3試合目は-閃華裂光-(東北楽天ゴールデンイーグルス代表)戦でした。Cool&Cool戦に負けた以上、ここは是か非でも勝ちたい試合だったと思いますが、試合前はなにかチームで話されたりとかはしました?
あとばる:「ここ勝たんとあかんぞ」とは言っていたんですけど、変に気負うというよりは「まぁ、明日もあるからそんなに気にせず」みたいな感じでしたね。
――ここはチョウザメ造船がステージだったんですが、このステージはどうだったんでしょうか。
あとばる:勝率も半々という感じでしたね。基本的には勝っていたステージだったんですけど、本番前の-閃華裂光-との練習試合だと、2本やったうちの1本を取るみたいな、50%位の勝率で。
それで、僕らは受け身になっちゃうと一気に弱くなっちゃうので、攻め手で行こうということはチームで話していて。-閃華裂光-もわりとイケイケでくるチームなので、それに対してこっちも気持ち強めに出ようとは言ってたんですけど、そしたらうまいこと2438学園さんの敵陣への抜けが決まったりして勝てたので。これはいい試合でしたね。
▲(NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2 本大会1日目4:28:03より引用)
――2438学園選手の敵陣への抜けは、終盤にチャンスがあったら狙っていこうという作戦だった?
あとばる:いや。けっこう練習試合のときも抜けてはいたんですけど、どっちかというと抜けているのが僕で、2438学園さんが抜ける試合ってのはあまりなかったんですね。たぶん2438学園さんが抜けるきっかけになったのが、ぴょんがボムピッチャーを吐いているところを、相手のろんつ選手が潜伏で落としたシーンなんですけど、そのときにだめ押しで相手のバズ選手がマルチミサイルを吐いて、「これは2438学園さんの位置はバレているな」と思ったんですよ。マルチミサイルのレティクルで補足されているだろうと。
だから、「これはたぶん刺さらないだろうな」と思ってたんですけど、どうもバズ選手は即撃ちしていたみたいで、うまいこと2438学園さんの位置がバレていなくて、それが成功したポイントですね。で、チームとして味方が抜けたときの動きは他のステージとかでもやってわかっていたので、2438学園さんからも「ちゃんとキープしておいて」という指示がありつつ、それに合わせて動けたので勝ちに持っていけたかなという試合でしたね。
――2438学園さんはこの試合で2回抜けを成功させましたもんね。1回抜けて戻ってきて、もう1回また抜けてみたいな。
あとばる:そうですね。あれはもうビッグプレーでしたね。
▲相手のスキをつき、一気に敵陣に抜けて塗りを広げる2438学園選手。カラマリに勝利を呼び込むビッグプレーだ!
(NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2 本大会1日目4:30:33より引用)
――槇さんはこの試合の勝敗のポイントはどう見ました?
槇:この試合はちょうど休憩中で控え室で見ていたんですよ。それまで寝ていたんですけど、この試合だけは見ていたんですよ。カラマリの波動を感じる、と思ってガッと飛び起きて(笑)。で、これけっこうカラマリとしては危なかった試合だと思うんですよね。
結局、最後にカラマリのキルが入って、これはさっき言ったようにマルチミサイルで2438学園選手の位置がバレてなかったのがよかったんですけど、だとしても敵を倒せていなかったらたぶん負けていたんじゃないかなと。
あとばる:うん。そうだと思います。
槇:これもかなりハラハラした試合でしたね。むしろちょっと負け気味に思っていました。抜けたとしても相手の編成はスピナー系が多くて塗りが強い編成なので。スピナー系が多いことによる弱点もあるといえばあるんですけど、強みももちろんあって、塗り総量が大きいが故に、抜けられてもそれ以上に塗り替えせるというのが-閃華裂光-側の強みなんですよ。
なので、抜けたときにしっかりと敵を落とすことができた表の3人がやっぱり強かったのかなと。
あとばる:さすが槇さん。褒めてくれ。あのタイミングでどんと敵を落とした俺を(笑)。
槇:いや、マジでよかった、あれは。
――そこが勝利につながったと。確かに試合展開はわりとヒヤヒヤする内容でした。
槇:ビッグプレーだと思いますよ。2438学園選手が抜けたのもそうだし、抜けたときにしっかりと表を守って敵を落として中央が取れたってのが勝利につながったので。
――-閃華裂光-は今回の代表チームの中でも要注意というか。スピナーが強化されて手強いのではというお話でしたもんね。
あとばる:そうですね。
槇:1人1人が強いってのもあるんですが、一方で根本的に編成の問題を抱えているチームでもあるんです。先ほど言った、中長射程ブキが多すぎるんですね。当日も解説のときに言ったんですけど、ディフェンシブな編成で……VTRでは超攻撃的と言ったんですけど。
▲-閃華裂光-はスピナー2枚を編成に入れたチーム。ディフェンシブな編成だが、それを感じさせない強気の攻めが持ち味のチームだ。
(NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2 本大会1日目4:27:56より引用)
――どっちかというと編成としては守り重視?
槇:超ディフェンシブなんですよ、どっちかというと。なので、そこの弱点をいかに克服するかってのがあのチームの課題で、それをスピナーの2人がけっこう前に出ることによって克服していたチームなんです。
実際、この試合も序盤からバズ選手がけっこう前に詰めていたんですよ。なので序盤からずっと優位を築いていたのはどっちかというと-閃華裂光-側で、カラマリは最後の最後で逆転してよかったねという感じですね。
・Cool&Cool戦は初動で相手に盤面を抑えらてしまったことが敗因のひとつ。
・-閃華裂光-戦は2438学園選手が抜けたときに、しっかりと表を守って敵を落として中央が取れたのが勝利につながった。
次回は絶対王者GGBOYZとの試合を振り返り。
リーグ戦での劇的勝利と、トーナメントでの敗因についてふたりに語ってもらったぞ。次回も乞うご期待!
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