やっぱり……こっちでやる!!
プレイ日記7回目にして、さっそくヘタレなところをお見せしてしまった大塚角満です……(((( ;゚Д゚)))
「俺はこの素性で生きていく!! 今回もやっぱり、脳筋命や!!!」
ってんで、勇ましく始めた“勇者”としての人生……。
その手触りは確実に、かつて『Demon’s Souls』や『DARK SOULS』を夢中で遊んでいた若かりしときを思い出させるもので、
「いいなぁ……。デカい武器にすべてを託した、単純にして一途なこの立ち回り……。まだ青年だった、『DARK SOULS』の時代に帰ったかのようだよ……><」
なんて、シミジミと涙をこぼしながらリムグレイブを闊歩していたのである。……ま、『DARK SOULS』を遊んでいたときはすでに四十肩に悩まされていたので、1ミリも青年要素はないんだけどな(苦笑)。
しかし、前回の記事に詳しい通り、俺は……!!
最初のボスとして現れた“還樹の番犬”に肉弾戦で太刀打ちできなくて、ついに……道をたがえてしまうのである><
あれほど脳筋にこだわっていたのに……!
敵に出会うたびに、
「ぱわーーーッwww」
とフニャラ声で叫んで、斧を持って踊りかかっていたのに……!w
遠距離から魔術をピュンピュン飛ばすことに特化した、勇者とは真逆の素性“星見”となって、
還樹の番犬を、アッサリと倒してしまった……w 俺のキンニク、いったいなんだったんだ……。
この結果を顧みて、俺はひとつの決意をしたのである。
「『エルデンリング』は……星見としてやっていこう……」
と……。
齢50を過ぎ、動体視力も反射神経も衰え、ついでに言うなら坐骨神経痛に悩まされてヒザと腰に爆弾を抱えているってのに(ゲームと関係ないけどw)……フィジカルにモノを言わせて立ち回る勇者として生きていくのには、無理があったのだ!!>< 遠距離主体で、いいではないか。これからは、体力の回復よりも魔術を使うためのFPマネジメントに注力しよう。そして安全地帯からピュンピュンと光の矢を飛ばして、気楽に、セレブに戦えばいいのだ! 見た目も派手でかっこいいし、それが新時代の歩きかたってもんだろ!!!><
自分に言い聞かせるようにつぶやいた俺は、しばらくホントに星見としての歩みを続けた。
敵の大群にも逃げ回りながら応戦し……!
最初の地図となるリムグレイブ西部のマップもゲット。
さらに秘密の通路を見つけて、
最初の“戦灰”を手に入れたのも、星見の時代でありました……。
実際、魔術を中心とした立ち回りは強くてエレガントだ。
相手や魔術の種類にもよるけど、当たったときのダメージは絶大だし、しかもかな~~~り遠目から狙っても追尾してくれたりもするので、前述の通り安全な距離を取りながら戦っていればたいていどうにかなる感じ。もちろん、魔術を乱発しているとすぐにFPが尽きてしまうけど、聖杯瓶の割り振りをFPメインにすれば(勇者のときはすべてHP回復にしていたw)、かなり長時間の行動も可能だしな。
だからと言って肉弾戦がまったくできないというわけでもなく、
背後に回り込んで致命の一撃を入れられれば、勇者ほどではないけれどそこそこの火力は出るしね。
「……うん、武器で攻撃したくなったら、草むらから敵の背後に忍び寄ってバックスタブを入れればいいや。それで、肉弾戦に対する欲求は満たされると思うし。はは。いいわもうそれで……」
ピュンピュンピュンと魔術を発射しながら、そんなことを考える。光の矢が当たった敵はおもしろいように体力を削られ、それだけで虫の息だ。
「ははは。魔術、強いわ。なんて楽なんだろうww 考えてみたら、リスクを背負って肉弾戦をするなんて、老齢の俺には無理だったんだよねwww 最初からこうしときゃよかった^^; ははははは」
ハハハハハ……。
どこか湿った笑いが、俺の口を突いて出る。
考えてみたら、『DARK SOULS』も2週目は「アンバサ~! アンバサ~~~!!w」と言いながら魔術メインの素性で戦っていたので、そっちの素養もあったんだよね、わし。うん、もうコレでいいわ!!!
しかし……!
やっぱり、心が晴れない。
星見も楽しいのは間違いないんだけど……どうしても、1週目は……!!
“ファルム・アズラの獣人”との戦いも終え、
「さあ、いよいよ先に進むかな!!」
という段階に達したとき、俺は、
祝福の炎を見つめながら、小一時間ほど考え続けたのである。
これで……本当にいいのか??
勇者として生を受けたのに、還樹の番犬にいいようにやられたまま星見として冒険を続けてしまって……脳筋好きのプライドは許してくれるのか!?
「……いやッ!!>< やっぱり違うぞ!!!」
俺は星見のデータをセーブしたのちに終了し(セーブはしたw)、タイトル画面から別のデータをロードした。
そのデータとは……もちろん!!!
「やっぱり、勇者がいい!!! どうあってもコレで還樹の番犬を倒し、前に進むための権利を得てやろうじゃないか!!!」
星見として活動した数時間は、まったく惜しくはなかった。
むしろ、“自分に合っているのは勇者だ”と再認識させてくれた貴重なひとときだったと納得して、俺は再び斧を手にしたのである。
さあ、もう迷わないぞ。
どんな手を使ってでも、勇者で還樹の番犬を超えてやる!!!
続く!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『ELDEN RING』公式サイト:
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