ちょ、誰だコレ
『エルデンリング』で最初に見つけたダンジョン“嵐の麓の地下墓”で、突き付けられた初めての力の差……(((( ;゚Д゚)))
霧の向こうで待ち構えていたボス“還樹の番犬”にねじ伏せられて、プレイ開始からわずか2時間ほどで、
「こ、これはもしや……このゲーム最大の壁なのでは!??(((( ;゚Д゚)))」
そんなことを考え始めてしまったと、前回の記事で綴っているw
とはいえ。
こういった仕打ちは、フロム・ソフトウェアのアクションRPGでは日常茶飯事の出来事。それこそ、平日の昼間に近所のおばちゃんと道端で出くわして、「あーら大塚さんwww 今日もヒマそうでいいわね~ww」とナゾのイヤミを言われるくらい当たり前のことなのである。とくに『エルデンリング』は1本道のゲームデザインではなく、自由に、いろんな場所でとてつもない強敵にも出会えてしまう造りになっているので、最初のボスごときで戸惑っていてはとてもじゃないけど最後まで駆け抜けることなどできないであろう。
い、いや、それでもだな……。
くり返し消滅していくオノレの分身を見続けるのも、なかなかにして辛いものがある。嗚呼……。いったいここで何度、天に消えゆく我が魂を見届けたことだろうか……。
で、ようやくここから前回の続きに入る。
その日--。
またしても数回の輪廻転生をくり返したものの、俺は、
「なんのなんの……」
とつぶやきながら、再び立ち上がったのである。
まるで……いま初めてリムグレイブにやってきたかのような立ち位置と景色、そして……見方によっては衣装が“星見”に見えないこともないが、まあ気にせんでくれ^^;
荒んだ気分をリセットするため、リムグレイブの出発点から歩き直そうと思った俺は、
改めて、この彫像をチェック^^; なんか知らんけど、洞窟の在り処を示す光が消えていたもんでね^^;; なんでだろ。
でも、そこはやはり勇者の角満。
しっかりと剣で!! 敵を斬り裂いていくぜ!!!
……勇者が手にしていた武器は斧だった気もするが、そのへんもあまり気に(以下略)。
さらに、今回の勇者は不思議なことに、
「ひゅーーー……ん! ばちゅんばちゅーん!!ww」
手から青い光が出て、敵を目掛けて飛んでいくんだよなwww うっはwww これ、超便利www
この、新たに手に入れた光の遠距離攻撃だけに頼り切った結果……!!
あれだけ苦労した番犬を、1回目の挑戦……じゃなかった、ついに倒すことができました!!!www わははははは!!www 遠距離勇者最高!!www
「……って、オメー、これ明らかに素性が違うやんけ!!! 肉弾戦オンリーの勇者を捨てて、魔術特化の星見に寝返りやがったな!!?」
記事を見た編集担当のたっちー先生が、ガアガアと噛みついてきた。
そう……><
なんと俺……番犬相手に肉弾戦で戦うのがツラ過ぎて、新たに星見のキャラを作ってここまで来てしまったのである!!>< そ、それでも……番犬を倒せたことには変わりないしね!!
「えーい、黙れ黙れ!!>< 先に進むためには、仕方がなかったんや!!>< 俺はこれから脳筋勇者と別れを告げて、頭脳明晰な遠距離マン、星見として安全に立ち回るんやーーー!!!><」
たっちー先生に激しく反論して、俺は嵐の麓の地下墓から出ようとした。
しかし……。
せっかく前に進む権利を得たというのに、出口に導く光を見つめる目はどこかうつろで……。
続く……。
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『ELDEN RING』公式サイト:
https://www.eldenring.jp/
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