By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先々週発売したコロコロコミック4月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、4月に発売する王来MAX第1弾「鬼ヤバ逆襲S-MAX!」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
やっぱマナだよなぁ、潰してぇのは!?
デュエチューブでのチアリの名言を借りるまでもなく、すべてのデュエマプレイヤーが最後に辿り着く境地。それがマナ破壊である。
何せ、チャージすること以外何もできない対戦相手を尻目にリソースを稼ぎ、差をつけ、あまつさえいたぶるというのは、どんな聖人君子と言えど脳汁大爆発間違いなしの勝ち手段と言えるからだ。
とはいえ、デュエル・マスターズが対人TCGとして売り出している以上、毎回毎回一方が他方のマナを破壊しまくるだけでゲームが終わるようではクソゲー・オブ・ザ・イヤーにノミネートされてしまう。それもあってか、近年では相手のマナに触るカードはあまり刷られない傾向にある。
しかし、新しいカードが刷られない代わり、昔のマナ破壊カードにはかなり強力なものが揃っている。それらを新しいカードと組み合わせて、マナ破壊デッキが組めないものか……そう考えていたとき。
私は出会ってしまったのだ。
「20周年超感謝メモリアルパック 裏の章 パラレル・マスターズ」にて収録された、このカードに。
《極楽鳥》。デュエル・マスターズの兄貴分であるTCG「マジック:ザ・ギャザリング」では古来より有名なカードだったものが、デュエマの世界にやってきた。
このカードが持つ強みは、わずか2マナという軽い単色カードからもたらされる「確定した文明保証」にある。すなわち、《極楽鳥》を引いた時点であらゆるマナ事故とは無縁の状態となるのだ。
この強みは、特に3文明以上のデッキを組んだ場合に顕在化する。もし引いていたのが《極楽鳥》ではなく単なるマナ加速、たとえば《フェアリー・ライフ》なら、運が良くても2文明目と3文明目のどちらかしかマナに落とせない。もちろん超絶ラッキーなら2文明目と3文明目とを同時保有する多色カードをマナに落とせるかもしれないが、いずれにせよそれは「《フェアリー・ライフ》を引いた」という時点では確定しない、運任せの事象に過ぎない。
一方、それが《極楽鳥》ならば運に依存することなく、これ1枚で2文明目と3文明目の供給が可能となる。「確定した文明保証」とはそういう意味だ。
そして、この確定した文明保証が可能な《極楽鳥》の登場により、マナ破壊デッキは次なるステップに進んだと言えるのだ。
そう、すなわち。
自然・闇・水の3文明で相手のマナを縛りまくるデッキが組めるのでは???🤔🤔🤔
軽くて相手のマナを縛れるカードは《リアリティ・ヴォイド》や《シュトラ》などをはじめとしてことごとく単色であり、3文明で事故らず回らせるか不安なところがあった。事故の確率を下げようとすれば、多色カードに頼らざるをえない。しかし、それでは安定したマナカーブを再現することができなくなる。マナ破壊デッキは、そうしたジレンマに悩まされてきた。
だがそこで《極楽鳥》の登場によって、これらのマナ破壊カードを無理なく接着することが可能となったのだ。
《マナ・クライシス》は最強のマナ破壊カードであり、「使ったら友達がいなくなるカードランキング」不動の第1位である。
《フォール・クロウラー》は《シュトラ》と同様、出すと自分のマナも後退してしまうため一時しのぎにしかならないが、《天災 デドダム》と併用すれば遅れは取り戻せるし、後述するフィニッシュムーブとの関係で必要なカードとなる。
《イグゾースト・Ⅱ・フォー》は《リアリティ・ヴォイド》《マナ・クライシス》を使いまわしながら盤面を止められる優れものだ。
そして、最後は《邪眼の祈祷師ザビ・ミラⅣ世》で盤面に並んだ《シュトラ》《フォール・クロウラー》《イグゾースト・Ⅱ・フォー》を出し直して一気に相手のマナをリセットし、やる気を徹底的に挫くことで勝利を目指そう。
とはいえ、これだけだと相手のマナを縛っている間に全力で殴られただけで顔面がリアス式海岸みたいにボコボコになってしまう。
そこで、《妖精 アジサイ-2》の「ササゲール」から《凶忍連結 ヒドラサマル》につなげることで、ブロッカーを大量に用意することができる。3文明目どころか4文明目まで気軽にタッチできるのが《極楽鳥》の強みだ。
というわけで、できあがったのがこちらの「ザビ・ミラ・クライシス」だ!
『ザビ・ミラ・クライシス』
4 | 《極楽鳥》 |
《桜風妖精ステップル》 | |
4 | 《天災 デドダム》 |
《シュトラ》 | |
4 | 《フォール・クロウラー》 |
3 | 《妖精 アジサイ-2》 |
3 | 《イグゾースト・Ⅱ・フォー》 |
3 | 《邪眼の祈祷師ザビ・ミラⅣ世》 |
2 | 《凶忍連結 ヒドラサマル》 |
4 | 《リアリティ・ヴォイド》 |
4 | 《マナ・クライシス》 |
1 | 《生命と大地と轟破の決断》 |
デッドマン「ちなみにこのデッキ、火単ブランドに当たるとどうなるんですか?」
まつがん「この世のすべてに対して呪詛を撒き散らしながら死ぬことになるね」
デッドマン「(やっぱりこの男を今ここで消した方が世の中のためなのでは……?) やっぱりこの男を今ここで消そう。お前が《極楽鳥》になれ (ザシュッ」
まつがん「あ、死」
極楽鳥「で、俺が産まれたってわけ」
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。