By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先日発売したコロコロコミック3月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、2021年度の新シリーズに関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
さて唐突だが、皆さんは先月開催された「次世代WHFオンライン」における「デュエマ十王篇ファイナルウォーズ」の模様をご覧いただいただろうか。
お馴染みの仙人たちやゲストたちが十王篇に登場する十のチーム・王国をそれぞれ担当し、トーナメントで最強を決めるというこのイベントで、私まつがんこと研究仙人は「月光王国」を担当、幸運にも優勝に導くことができた。
となれば、この激闘にちなんだデッキを作らないわけにはいくまい。
そう、もちろん《ひょうたん》を生かしたデッキ……ではなく。
月光王国アグロだ。
月光王国といえば、キングマスターである《月と破壊と魔王と天使》の持つ高いマナコストや能力である「オシオキムーン」の性質上、「ギャラクシールド」を擁するチーム銀河のように受けの強いデッキを組むのが正道と思われていた。
しかし「オシオキムーン」は「ギャラクシールド」と異なりそれ自体能動的に何かを行える能力ではなく、相手のシールドブレイクを待ち続けるというのはあまり現実的ではない以上、むしろ低コスト帯のパワーが無闇に高いのを生かしてアグロ寄りで組む方が能力を生かせるのではないか、というのが「デュエマ十王篇ファイナルウォーズ」で示されたところである。
では月光王国アグロを組むとして、いかなるカードを軸にデッキを組むべきか。
これについては、十王篇第4弾「百王×邪王 鬼レヴォリューション!!!」の中にうってつけのカードが含まれていた。
《月を閉じ込めたヒバナ》。
「オシオキムーン」で墓地を3枚肥やせるこのカードは、盤面には一切干渉しないものの、3コストクリーチャーの「オシオキムーン」としては破格のバリューを誇っている。
何せ《ヴァリアブル・ポーカー》と組み合わせることで墓地を一気に15枚も肥やせるのだ。
とはいえ、もちろん墓地が肥えても打点とは一切関係がないので、そのままだと墓地をドヤ顔で陳列したまま墓場へ直行という一発芸になりかねない。
つまり、必要なのは墓地を打点に変換する手段。
だが、墓地から勝手に蘇生してきてしかも攻撃できるというような優秀なクリーチャーがいるはずも……。
あった。
山札から墓地に一気に15枚も落ちたら《アロガント・アウェイン》と《ビックリーノ》が大量に蘇生して”祭り”が始まるのでは???🤔🤔🤔
「え、月光王国は……?」と言いたくなるかもしれない面々だが、墓地からの蘇生となるとさすがに月光王国といえどできることに限りがあるので、当連載ではお馴染みの面々に力を貸してもらうことにした。
《アロガント・アウェイン》はともかく《ビックリーノ》は相手の盤面次第では蘇生できないので、《爆撃男》も一緒に搭載しておくことで《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》や《洗脳センノー》といった厄介なメタクリーチャーの処理も同時に行えて一石二鳥である。
ゲーム開始時に《滅亡の起源 零無》も設置しておけば、「墓地の儀」と合わせることでかなりのサイズまで処理できるはずだ。
なお蘇生クリーチャーとしては《暴毛猫 ギリゾンビ》も検討したが、 《アロガント・アウェイン》の蘇生タイミングで墓地に落ちている必要があるので攻撃時の「オシオキムーン」や「復活の儀」との相性が若干悪いということで今回は採用を見送っている。
とはいえ、《月を閉じ込めたヒバナ》と《ヴァリアブル・ポーカー》は4枚ずつしか搭載できないので揃うかどうかわからないというのは、常日頃から再現性の重要さをうたう当連載らしくないようにも思われるかもしれない。
しかし、そこはサブコンセプトとして《飛べない翼、それは堕ちたケモノ》と《千年の月のファラオ》との「無限アタックコンボ」も搭載することで、「《月を閉じ込めたヒバナ》+《ヴァリアブル・ポーカー》のセットとどちらかが揃えばいい」という構造で実質的な再現性を高めればいいのだ。
ここで《飛べない翼、それは堕ちたケモノ》の代わりは《コダマ入道》でも構わないので、パワー4000という2マナ域にしては意味不明にごついサイズで初動兼手札補充役として活躍してくれることだろう。君、月光王国に鞍替えしない?
最後に、アグロなのだからノートリでも構わないという説もあるが、15枚墓地が肥えた後なら《月を閉じ込めたヒバナ》がバトルゾーンを離れたときの能力でうっかりシールドに埋められるかもしれないので、嗜みとして《閃光の守護者ホーリー》も採用することにした。
というわけで、できあがったのがこちらの『ヒバナ・ポーカー』だ!
『ヒバナ・ポーカー』
ゲーム開始時 | |
《滅亡の起源 零無》 | |
《飛べない翼、それは堕ちたケモノ》 | |
4 | 《コダマ入道》 |
《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》 | |
4 | 《月を閉じ込めたヒバナ》 |
《アロガント・アウェイン》 | |
4 | 《爆撃男》 |
4 | 《千年の月のファラオ》 |
4 | 《ビックリーノ》 |
4 | 《閃光の守護者ホーリー》 |
4 | 《ヴァリアブル・ポーカー》 |
超GRゾーン | |
2 | 《超衛の意志 エイキャ》 |
2 | 《威光の意志 ティントレ》 |
2 | 《続召の意志 マーチス》 |
2 | 《救命の意志 テュラー》 |
2 | 《バツトラの父》 |
2 | 《カット 丙-二式》 |
アグロで組むと月光王国のSR・VRが一切入らないことを考えると、やはりデザイン意図とは真逆の方向性なのだろうとは思いつつ、それでもこうしてきちんとデッキが組めるというのは、デュエル・マスターズの奥深さゆえにこそと言えるだろう。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。