第89回 「ヨルムンガンド」
公認プレイヤーの大塚角満が、モンスターの思い出やイラストの秘密を語りまくる!
前回に続き北欧神話から「ヨルムンガンド」を大紹介!!
前回、秋の夜長に北欧神話を読んでいたらそこに登場するタレントを紹介したくなって、“最強の怪物”であるフェンリルについて語らせてもらったが……その勢いを駆って、今回も“北欧神話シリーズ”でいこうと思います!
フェンリルの解説をした先週のコラムで、筆者はつぎのような解説文を書いた。
「父親はかの悪神・ロキで、神々に災いをもたらす3兄妹の長子として生を受けた。ちなみに次男は“世界蛇”のヨルムンガンド、末っ子の妹はヘルヘイム(地獄)の番人であるヘルである。世に悪い3兄弟はたくさんいると思うけど、このフェンリル・ヨルムンガンド・ヘルの地獄の三巨星に比べたら、かわいいウサギみたいなものに違いない」
そう、フェンリルは3兄妹の長兄で、その下にヨルムンガンド、ヘルという超ド級のワル(昭和か)を従えているのだ。
彼らが何学年の差を以て生まれたのかは知らないが、もしもフェンリルが中学3年、ヨルムンガンドが中学2年、ヘルが中学1年として在籍していたなら、その中学校は地獄の廃墟と化しただろうなぁ……。
そう、ヨルムンガンドはとんでもない毒蛇なのだ。
ヨトゥンヘイムですくすくと成長していたヨルムンガンドを見たオーディンは、「こいつは将来、必ずや我々に害をなす!」と恐れ、部下に命じて海に捨ててしまう。
しかし、しぶといヨルムンガンドは海の底でもすくすくと成長し、やがて世界を取り巻くほどの大蛇となるも、なんと釣りをしていたトール(北欧神話最強の軍神)に釣り上げられそうになってしまう(未遂に終わるけど)。
その後、例のラグナロクの際に因縁のトールvs.ヨルムンガンド戦が行われるが、結果はなんとダブルノックアウト(ヨルムンガンドが死ぬ間際、トールに毒霧を吹きかけて毒殺する)。
神話のような(神話だけど)相打ちを演じ、後世に物語として伝わっているのである。
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
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