By まつがん
9月19日(土) に発売予定の十王篇第3弾「幻龍×凶襲 ゲンムエンペラー!!!」に収録される新カード、《「疾風」の鬼 フウジン天》。このカードを使ってどんなデッキを組むべきか。
それにあたっては、《「疾風」の鬼 フウジン天》と相性の良いカードを探すというステップから始めるべきだろう。
まずぱっと思いつくのは同じ火文明の《瞬閃と疾駆と双撃の決断》。2体出す能力を使って《「疾風」の鬼 フウジン天》ともう1体を出せば、スピードアタッカー付与の分の能力を節約できる。
また、《“極限駆雷”ブランド》は3マナクリーチャーでありながら単体で2体のクリーチャーを用意できるので、この際に一緒に出すクリーチャーとしては最高の相棒と言えるだろう。
《「疾風」の鬼 フウジン天》はどうしても「《「疾風」の鬼 フウジン天》自身を出したターンのラグ」が問題となるが、2ターン目に《葉鳴妖精ハキリ》を出していれば、3ターン目に《「疾風」の鬼 フウジン天》召喚から《葉鳴妖精ハキリ》攻撃時に3マナクリーチャーを踏み倒すことで、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》と同様の動きを実現できる。
そしてこの際に踏み倒す3マナクリーチャーとしては、《天災 デドダム》以上のものは考えられない。
というわけで、まず初めに作ってみたのがこちらの「フウジン・ファイア」だ。
『フウジン・ファイア』
《葉鳴妖精ハキリ》 | |
4 | 《最強虫 ナゾまる》 |
《こたつむり》 | |
4 | 《天災 デドダム》 |
《「疾風」の鬼 フウジン天》 | |
4 | 《瞬閃と疾駆と双撃の決断》 |
4 | 《S級原始 サンマックス》 |
1 | 《S級原始 サンマッド》 |
4 | 《“極限駆雷”ブランド》 |
3 | 《終末の時計 ザ・クロック》 |
1 | 《SSS級天災 デッドダムド》 |
1 | 《単騎連射 マグナム》 |
1 | 《MANGANO-CASTLE!》 |
1 | 《“轟轟轟”ブランド》 |
超GRゾーン | |
2 | 《鋼ド級 ダテンクウェールB》 |
2 | 《ドドド・ドーピードープ》 |
2 | 《グッドルッキン・ブラボー》 |
2 | 《ウォルナⅣ》 |
2 | 《スカップⅢ》 |
2 | 《ワイラビⅣ》 |
別に悪くない出来栄えというか、これはこれで完成度の高そうなデッキなのだが、一つだけ問題があった。
このデッキには狂気が足りない (?) のだ。
せっかく新スーパーレアを使ったデッキを組むというのに、小さくまとまったデッキに仕上げてもしょうがない。
必要なのは、《「疾風」の鬼 フウジン天》のスペックを最大限以上に引き出せる異次元の組み合わせ。
そんな組み合わせを求めて私が次にたどり着いた先は……。
マジボンバー、であった。
《「疾風」の鬼 フウジン天》の弱点である「《「疾風」の鬼 フウジン天》自身を出したターンのラグ」を解消するためには、《「疾風」の鬼 フウジン天》自体を踏み倒すしかない。そして3コストのクリーチャーを踏み倒せる方法といえば、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》の他にもマジボンバーがある。
3コストの「マジボンバー3 (以上)」持ちは《BIRIBIRIII・ビリー》《燦燦-ザサン》《U・S・A・ELEKI》と3種類もいるので、うまくすれば《「疾風」の鬼 フウジン天》の能力でマジボンバー連鎖が狙えるかもしれない。《チキチキ・JET・サーキット》を使用した場合と違い、《「疾風」の鬼 フウジン天》がマジボンバーのハズレにならないのも魅力的だ。
というわけで、できあがったのがこちらの「フウジン・ボンバー」だ。
『フウジン・ボンバー』
《ヘブンズ・フォース》 | |
4 | 《U・S・A・NIKER》 |
《スニーク戦車 オーリー/トゲ玉・キャノンボール》 | |
4 | 《U・S・A・ELEKI》 |
《燦燦-ザサン》 | |
4 | 《BIRIBIRIII・ビリー》 |
4 | 《“極限駆雷”ブランド》 |
4 | 《「疾風」の鬼 フウジン天》 |
4 | 《瞬閃と疾駆と双撃の決断》 |
4 | 《GOOOSOKU・ザボンバ》 |
超GRゾーン | |
2 | 《全能ゼンノー》 |
2 | 《鋼ド級 ダテンクウェールB》 |
2 | 《ドドド・ドーピードープ》 |
2 | 《バツトラの父》 |
2 | 《ポッポーポップコー》 |
2 | 《ポクタマたま》 |
まだ理性が勝っている。というか全然普通のデッキである。
狂気を求めた私が、もちろんこの程度のデッキで満足するはずもない。だが、かといって《「疾風」の鬼 フウジン天》を生かすにはどうすればいいのか……。
しかしここに至って私は、《「疾風」の鬼 フウジン天》との奇跡のコラボレーションを起こしうる新たな可能性を見出していた。
それは、原点に立ち返って「《「疾風」の鬼 フウジン天》にしかなしえないこと」に着目するということだ。
「脇のクリーチャーにスピードアタッカーを与える」というだけなら、《スニーク戦車 オーリー/トゲ玉・キャノンボール》でも《チキチキ・JET・サーキット》でも構わない。だが、もしも《「疾風」の鬼 フウジン天》でなければならない理由があるとするならば。
つまりは《「疾風」の鬼 フウジン天》が秘めた、隠されし能力。そう、それは鬼タイムでW・ブレイカーになるという能力……ではなく、シールドを墓地に送れるという能力である。
他のSA付与カードにはないこの特性を、有効活用しない手はないだろう。
そしてたどり着いた結論は。
墓地から侵略できるやつらと組み合わせれば最強では???🤔🤔🤔
そう、運ゲーである。
1~2枚カードが墓地に落ちたくらいでは、目当てのカードを落とせるとは限らない。ならば《SSS級天災 デッドダムド》や《S級不死 デッドゾーン》といったカードを自然に使えるデッキを組み、その中で《「疾風」の鬼 フウジン天》の能力によってこれらが墓地に落ちた場合にのみ究極の上ブレがが起こる……という構成にすればいい。
だがこの発想には大きな壁が立ちはだかる。進化元となる3コスト以下の有力なコマンドが、絶対的に不足していたのだ。
《超次元キル・ホール》や《超次元パワード・ホール》が使えれば《STARSCREAM -ALT MODE-》を3マナコマンドとして運用することも可能だったが、《「疾風」の鬼 フウジン天》と絶大な相性の良さを誇る《瞬閃と疾駆と双撃の決断》がある以上、呪文に頼るわけにはいかない。かといって2種類目のコマンドを採用しないままでは、《天災 デドダム》への依存度だけが果てしなく上がり続けてしまう。
そしてこの2種類目の軽量コマンドを探す旅は、果てしなく迷走した。《奇天烈 サイコロン》は、《S級不死 デッドゾーン》は上に乗らないものの都合よく手札が残せれば上ブレ要素になりうる水のコマンドである。だが、他方で下ブレすると2枚目の《奇天烈 サイコロン》などの不要なカードばかり手札に残って憤死するという目も当てられない事態となってしまう。
《轟烈X ベガスダラー》に至ってはドキンダム・ガチャとかいう謎の外部アイテムが必要なせいで、カジュアルならいいものの競技大会からは出禁を食らうリスクを孕む諸刃の剣である。
もちろん《終端の闇 ウゴカ・ザルコ/再誕の輝き》なども検討したが、やはりマナが伸びなくなるのはリスクが高いし、そもそも既にW・ブレイカーを持ってるところに頑張って侵略するのは本末転倒だろう。
《虚像の大富豪 ラピス・ラズリ》に至っては普通に出したら手の込んだ自殺と言われること間違いなしである。
何か……何かないのか。
「3コスト以下」「コマンド」の条件でカードを検索した私は、しかしどこまでいってもゴールの見えない迷宮に囚われていた。
そして終わりのない検索の果てに、「諦め」という二文字が脳裏にチラついたそのとき。
ついに私は、狂気の出会いを果たしたのである。
《龍覇 グレンアイラ》に《斬鉄剣 ガイアール・ホーン》を持たせれば???🤔🤔🤔
そう、侵略のためには何も元からコマンドを持っている必要があるわけではなく、「ドラグナーに《斬鉄剣 ガイアール・ホーン》を装備する」という抜け道が存在したのである。
「3コスト以下のコマンド」という条件では永遠に出てこなかったであろうそれは、検索に頼りきって「存在して欲しいカードを無から想像する」という行いを久しくしてこなかった私に喝を入れてくれた。
さらに、《天災 デドダム》と《龍覇 グレンアイラ》との不協和音たるや。侵略元になれる3マナコマンドという同じ役割を持っているとはいえ、普通にマナを払って出す気が1ミリもないことは明白である。
だが、これぞ求めていたもの。火+自然ベースのデッキに闇水自然のカードと火光闇のカードをタッチする……これを狂気と言わずして何と呼ぶのか。
ついでに《轟く革命 レッドギラゾーン》も入れておくとカオス度合いが増すので適当にぶち込んでおこう (SANチェック失敗)。
というわけで、できあがったのがこちらの「フウジン・ダムッドギラゾーン」だ!
『フウジン・ダムッドギラゾーン』
《葉鳴妖精ハキリ》 | |
2 | 《最強虫 ナゾまる》 |
《青銅のバンビシカット/「我が力、しかと見よ!」》 | |
4 | 《こたつむり》 |
《天災 デドダム》 | |
4 | 《龍覇 グレンアイラ》 |
4 | 《瞬閃と疾駆と双撃の決断》 |
4 | 《「疾風」の鬼 フウジン天》 |
2 | 《終末の時計 ザ・クロック》 |
2 | 《轟く革命 レッドギラゾーン》 |
3 | 《S級不死 デッドゾーン》 |
4 | 《SSS級天災 デッドダムド》 |
1 | 《”轟轟轟”ブランド》 |
超次元ゾーン(すごく適当) | |
1 | 《斬鉄剣 ガイアール・ホーン》 |
1 | 《爆熱剣 バトライ刃》 |
1 | 《無敵剣 プロト・ギガハート》 |
1 | 《熱血剣 グリージーホーン》 |
1 | 《熱血爪 メリケン・バルク》 |
1 | 《太陽槍 ラヴェリテ》 |
1 | 《龍棍棒 トゲトプス》 |
1 | 《始まりの龍装具 ビギニング・スタート》 |
なお、新カード紹介後の回で恒例となっている対戦動画だが、現下の情勢では撮影が難しいため、今回もなしである。ご了承いただけると幸いだ (このデッキに限っては動画がない方が幸せかもしれない)。
さて、いかがだっただろうか。
《「疾風」の鬼 フウジン天》が収録されている十王篇第3弾「幻龍×凶襲 ゲンムエンペラー!!!」は、9月19日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック10月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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