トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×ぼむα 第1回】
『スプラトゥーン2』の強豪6チームで行われているプレミアリーグで首位を独走するなど、いまもっとも勢いのある固定チームのひとつ「Pixio Monster」(通称:ピクモン)から、ぼむα選手が対談に初登場!
チーム結成の経緯からジェットパックを使うコツまで、いろいろと話を聞いてみたぞ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaぼむα
2019年に結成されたプロチーム「Pixio Monster」(通称:ピクモン)のリーダー。スプラトゥーン界屈指のスプラシューターコラボの使い手で、その実力は対面での駆け引きはもちろん、状況判断力、立ち回りの巧みさなどすべてが超一流。中でもジェットパックに関しては、神がかり的な命中精度を誇り、対戦相手にとっては大きな脅威となっている。チームとしてもすでに数々の大会で好成績を残しており、その知名度と人気も急上昇中。今後さらなる活躍が期待できるプレーヤーのひとりだ。
カラマリやGGBOYZと同じ土俵で戦いたかった
――まずはおふたりの関係性というか、そもそもこうやって喋ったりするのは初めて?
ぼむα:初めてくらいですかね。
あとばる:完全に初めてってわけではないけど、こんな感じで喋ったのは初めてという感じですかね。
ぼむα:そうですね。こんな感じで喋るのは初めてですね。
――カラマリとPixio Monster(以下、ピクモン)って対抗戦もよくやっていると思うんですけど、その前後でちょっと喋ったりとかは?
あとばる:敵同士でやるときは基本的にそういうのはないですね。
――ぼむα選手はピクモンではリーダーというポジションですよね。
ぼむα:そうですね。自分が誘って結成したチームなので。
――チーム結成の経緯というか、どうやってこの4人でチームを結成することになったんですか?
ぼむα:るすとはもともと仲が良くて、一緒に組めばもっと上に行けそうだと思っていたんですね。それで、るすを最初に誘って、そのあとはるすと2人でどんな編成がいいかを考えていったんですけど、そのときにちょうど甲子園があったんですね。
それで、「甲子園を目指すならナワバリの強い人が欲しいよね」という話になって、ナワバリの理解度がめちゃめちゃ高いごっどちゃそを誘って。最後のひとりはプロになるんだったら、ガチルールのことも考えなきゃいけないなということで、ちかしに声をかけたという感じですね。ちかしはキャンピングシェルターをメインで使っていて、どのルールにも対応できそうだなと思ったので。
――それはPixioとプロ契約する前提でチームを組んだんですか?
ぼむα:そうです。自分が最初にPixioの担当者の方に話をつけていて、「チームメンバーは自分が決めてもいいですか?」と聞いたら、「全然、大丈夫ですよ」というお返事だったので。
――もともと、プロでやっていきたいという気持ちもあった?
ぼむα:そうですね。そのときプロチームがどんどん出来ていて、自分もカラマリだったり、GGBOYZだったりに憧れていたのもあって、同じ土俵で戦いたいなという気持ちもあったんですね。それで、自分もプロとして活動してみようと思ったんです。
――基本的な編成としては、ぼむα選手がスプラシューターコラボ、るす選手がダイナモローラー、ちかし選手がキャンピングシェルター、ごっどちゃそ選手がマルチにいろいろという形ですよね。ユーザー主催のオンライン大会などではかなりの好成績を残していますが、ここまで強くなる自信はありましたか?
ぼむα:いや、ここまで強くなるとは思っていなかったですね。ダイナモローラーとスプラシューターがいる時点で弱そうみたいな感じで(笑)。編成としてもとりえずキャンプを入れて、あとは塗りブキ入れとけばいいか、みたいな感じだったんですけど、チームとしてやってみたら、すごくうまく噛み合って。
▲ぼむα選手のメインブキはスプラシューターコラボ。これまでほぼ一貫して持ち続けるなど、スシコラへの愛は深い。
――あとばる選手はピクモンが結成されたときは、どんな印象を持ちました?
あとばる:4人とも名前は聞いたことがあって、ごっどちゃそくんなんかはフェスの上位にずっといるようなナワバリの強い人って印象があったので、「これは完全に甲子園に向けたチームなんだな」というのは最初に思ったんですけど、一回対戦してみないと実力はわからないなって感じで。
それで、実際に戦ったら「強えな、こいつら」と思って(笑)。
――最近でもプレミアリーグでカラマリとピクモンが対戦しました。結果はピクモンの勝利でしたが、あとばる選手としてはやっぱり悔しいという感じですよね。
あとばる:そうですね。あと3回くらいちゃんとやりあってメタを張れば、くらいつけるかなって感じはあるんですけど、ちょっと間に合いませんでしたね。
――ピクモン対策としては、チームとしてなにか話し合ったりもしたんですか?
あとばる:しましたね。やっぱり、ちかしくんがキャンピングシェルターでガンガン前に詰めてくるのが厄介なので、最初はブキでメタろうという話になったんです。でも結局、ブキでメタるとなると、いつも使っていないようなブキを使わなきゃいけなくて、実力面でちょっと押されてしまって。
それでプレミアリーグの最初の対戦では「これ、どうしようもないな」という感じの負け方をしたんですけど、練習を重ねていくうちに、逆にちかしくんが前に出てきてくれて浮いているんだから、得意なブキで囲んでまずちかしくんから倒そうよ、という話になって。その意識を持ったあとの対抗戦とかは、やっぱりちかしくんを潰すとけっこう楽だなというのがメンバー間で共通できたので、今後もそうすると思います。相手チームの目の前で言うのもなんだけど(笑)。
ぼむα:聞いてしまった(笑)。
――逆にピクモン側としては、カラマリにはこういうことを注意して戦おうといった話し合いはあったんですか?
ぼむα:ぴょんさんに一番気を付けないといけない、ということは話し合いましたね。あと、西澤さんがめちゃめちゃ抜けてくるんですよ。るすをつぶしにきているんですけど、1度カラマリと対戦したときに西澤さんがめちゃめちゃ抜けてきて、くろすさんとあとばるさんがちかしをメタる動きをして、ぴょんさんはちかしを無視して他を抜いてくるというのをやられて、こっちがかなり押される展開になったんですね。
それで、「こっちもカラマリに対してなにかしないと、これはどうにもならんぞ」となって、ちかしがメタられているなら、逆にこっちは固まって動いて他をメタろうとか、ちかしにヘイトを買わせて、そこを全員で叩いちゃおうみたいな話はしたんですけど、結局ヤグラだったりホコだったりは、最後はぴょんさんがハイパープレッサーを溜めていると思うので、「そこは俺が絶対に潰すから、他は頑張ってくれ」みたいな。本当に投げやりと言ったらあれですけど(笑)。
▲うまい人が使うと、とんでもなく厄介なブキになるキャンピングシェルター。苦手にしている人も多いのでは?
――わりと出たとこ勝負みたいな?
ぼむα:そうですね。カラマリはやる度にメタが変わっていって、どんどん強くなっていくんですよ。プレミアリーグでのカラマリとの2度目の対戦では、一応僕らが3-0で勝った形なんですけど、自分たちの中では負けていたんですよ。
完全にカラマリのメタが刺さった感じで、内容的には負けていたと思っていて。たまたま、自分たちがうまく噛み合ったから勝ったけど、戦略的に言えば完全に負けていたと思います。
――近いうちに対策されるという危うさを感じたってことなんですね。
ぼむα:もともと感じてはいたんですけど、予想していたよりも速かったという印象ですね。本当に数々の大舞台を経験しているのもあってか、対策してくるまでがめちゃくちゃ速いです。
――じゃあ、カラマリとはあまり対抗戦をしないほうがいいってことですね(笑)。
ぼむα:そうですね。したくないくらいです、本当に(笑)。
ジェットパックをうまく使うためのコツは?
――プレーヤーとしてのお互いの印象も伺いたいのですが、あとばる選手から見たぼむα選手はどんなプレーヤーという印象がありますか?
あとばる:ちゃんとワンチャンスを作る前線プレーヤーというイメージですね。基本的にジェットパックのブキを持っていると思うんですけど、その精度がハンパじゃないですね。とくに初弾の精度がすごくて、自分が対戦したことのある相手の中では、1~2を争うくらいにうまいと思います。
たとえば、ヤグラの関門を突破するときって、やっぱりキルが必要になってくるんですけど、そういうところでしっかりジェットパックを決めて人数有利を作ってくるので、ぴょんなんかもぼむαくんのジェットパックを最優先で警戒するというくらいには脅威に感じていましたね。
――こういう聞き方もなんですけど、ぼむα選手のジェットパックはなんであんなに当たるんですか?
ぼむα:とにかく使いまくって慣れるということですかね。結局、上位プレーヤーとの試合だと、初弾を当てないと負けという場面がめちゃめちゃ多いんですよ。そういう場面を何度もやってきたからというのもあると思います。ここで当てないと勝てない、みたいな。
――当てるためのコツってあるんですか?
ぼむα:コツは一応、ジェットパックを吐いた瞬間って、照準がそのまま上がっていくので、あらかじめちょっと下にエイムを下げておくんです。そうすると、ちょうど上がったときにレティクルが敵に合うみたいな感じになるんですね。たとえばセンプク中に「ジェットパックを吐いたら敵はこの位置に動くだろうな」という位置を予測して、そこからちょっと下にエイムを合わせておくんですよ。それで、ジェットパックで上がったら、そのまま撃つみたいな。まあ、コツというよりは慣れだと思います。
――あとばる選手はジェットパックにはどんな対応を意識していますか。
あとばる:対応に関しては警戒するしかないですね。ちゃんと画面上のアイコンを見て、「ジェットパックが溜まっている」という情報を認識しておく。あとは基本的にジェットパックって、高台下の死角とかから撃ってくるので、その辺のクリアリングとかをしっかりして、見失わないようにするのが一番ですかね。
一応、使ってから浮き上がるまで多少ラグというか時間はあるので、使った瞬間に誰かが見ていて、「使った」って反応すればギリギリ反応できるかくらいですかね。ワンテンポ遅れたら絶対に倒されちゃうので。ちゃんと上のアイコンを見て、スペシャル表示が消えて使ったなと分かった瞬間には大警戒するという感じですね。
――それでも、当てられるときは当てられてしまうという。
あとばる:そうですね。ここで言うとぼむαくんですけど、ぼむαくんが「行ける」と思ってジェットパックを切った瞬間って、つまりは刺さる瞬間なので。たとえ一発目を避けても、2、3発目をもらってやられじゃうこともありますし。うちのチームだったら、ぴょんでなんとか抜いてもらうくらいしかないかなって感じはしますね。
――ぼむα選手は、あとばる選手はどういったプレーヤーという印象がありますか?
ぼむα:とにかく対面が強くて、かつゲームメイカーでもあるんですよね。本当にここをとれば相手が不利になるというのをしっかり考えていますし、すごく安定したプレーヤーなんですけど、対面力が高いので爆発力もあるという。とくにH3が本当にうまくて、自分の中では対面力は一番強いH3使いだと思っています。エイム力、対面力、頭の良さ、全てを兼ね備えたオールラウンダーというのかな。
あとばる:やった!
――対戦していて、あとばる選手は「わかっているところにくるな」という印象があるんですね。
ぼむα:本当にそうですね。なんて言うか「偉い」って思っちゃうプレーが多くて、前衛無視でいきなり後衛をつぶしにきたりとか、「え? そこ、潰すんだ」って。それで「ヤバイ、不利状況を作られた」みたいな。逆にこっちがぴょんさんをつぶしにいこうとしてもセンプクして待っていたりして、動きを全部読まれている!?って感じることも多いです。なんかもう天才だなと思いますね。
・「カラマリやGGBOYZと同じ土俵で戦いたい」というのがピクモン結成の理由のひとつ!
・ピクモンに勝つには、ちかし選手のキャンピングシェルターを潰すことがポイントになる!?
・ジェットパックは、あらじめ少し下にエイムを置いておくのが初弾を当てるコツ!
次回も引き続き、あとばる選手とぼむα選手の対談をお届けしていくぞ。お楽しみに!