サソリとの邂逅
前回、“夏の夜の悪夢”こと、天敵・サソリについて軽く書いた。
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『あつまれ どうぶつの森』プレイ日記 角満島開拓日誌 第129回 天敵“サソリ”を捕獲せよ!(1) |
思えば、俺がこの黒き暗殺者に初めて出会ったのは、5月3日の夜のこと。
時計を見ると午後7時を回っていて、
「夜になると多くのチョウチョが消えるから、ここからは昆虫採集じゃなく……釣りの時間だな!」
なんて思いながら島の中をフラフラ散歩していたとき……ふいに、その“影”は現れた。
階段を上って高台に行こうと思い、崖に近づくと……ん?? なんか……切り立つ壁の足元で、何かが動いている気がするぞ。
「あれは……なんだ??」
このとき、俺の脳裏をよぎったのは“ハンミョウ”の姿だった。小さな身体を機敏に動かし、「カササササササッ!!」と地面を這い回る“カラフルなゴキブリ”という風情を纏ったおなじみの虫。ハンミョウは昼も夜も活動しているので、そこで見かけたとしても不思議じゃなかった。
でも……ハンミョウにしては、妙に存在感がある。
そのときに撮影したスクショが1枚だけあるんだけど、なんだか……。
……尻のあたりが、いかにも「シャキーーーーンッ!!w」てな感じで跳ね上がっている気が……。色も真っ黒だし、これって……((((;゚Д゚)))
「こ、これって……もしや……((((;゚Д゚)))」
俺の頭の中で、「スカーレットニードル!」とか「アンタレスッ!」なんて単語がペガサス流星拳のように明滅しだした。黒い身体、持ちあがった尻尾、そして何より……その付近に漂う明らかな殺意((((;゚Д゚))) こここ、こいつって……やっぱり……!!!
「サササ、サソ……ッッ!!!」
俺が悲鳴を上げそうになったそのとき、目の前の黒い生き物は「カササササササッ!!」と忍者のように地面を這い、そのままドボンと川に飛び込んで消えてしまった。どうやらこのとき、俺は虫あみを持っていなかったので敵とはみなされず、
「ふん。つまらねえヤツが来たな。こちとら、シロウトさんには手を出せないんでね」
てな感じで見逃してもらったのかもしれない。九死に一生を得た俺の手から、一気に脂汗が噴出した。
「な、なんなんだいまの……。おおお、おっかねえ……((((;゚Д゚)))」
これが、俺とサソリとの邂逅の瞬間である。
見て見ないフリのどうぶつたち
以来、サソリはルナステラ島のアチコチで目撃されるようになった。
ホラー映画は序盤、怪奇現象の元となる幽霊だか怪物はなかなか正体を見せないけど、一度でも誰かに発見されるや、
「見つかっちまったから、もう隠れる必要もないけんね。こっからはバンバン表に出て、人を驚かしまくってやるけんね」
と急に出しゃばりになって姿をさらすようになる。我が島のサソリがまさにコレで、5月3日に俺に見つかって以来、何の遠慮もなく出現するようになって、住民を恐怖のどん底に突き落としたのだ。
あるときは、島の目抜き通りのすぐ近く。
サササ、サソリだ……!! 今度ははっきり確認できる……!!
よく見るとこのとき、画面右上に節足愛好家のレックスがいたので、
「ちょ、ちょっと!! レックスさん!! 大好きな節足動物がいるよ!! それも、節足動物門・鋏角亜門・クモガタ綱・サソリ目に属する、どこに出しても恥ずかしくない節足動物だよ!!! ななな、なんとかしてくれよ!! 捕まえてや!!」
と大騒ぎをしたんだけど、赤いカメレオンはナゼかスルー(苦笑)。けっきょく、
「おおお、俺がやらなきゃ!! あいつはアテにならん……ッ!!><」
ってんで虫あみを持ち、サソリの捕獲に向かったんだけど……。
ブッス!!!www
ものの見事に返り討ちにあって、俺は救急搬送されたのであった……w
それ以来--。
俺はじつに2ヵ月半ものあいだ、サソリに刺され続けた。多いときで、ひと晩に4回。しかもその間、一度たりとも捕獲するに至らなかったのである。
あるときは、広場で談笑するどうぶつの真横で……。
ブッス!!!www
かぶきち(またか)とアップルが地面をジッと見つめて固まっていたので、
「なになに?w 何かいるの??ww」
と、危機感ゼロで接近したところ……!
ブッス!!!www
サササ、サソリがいたのかよ!!!www 木で見えなかったやんけ!!!www
なんとなく、
「わわわ、わしらじゃなく、あの人間を刺してくだせえ!!>< それで見逃してくんなまし!!><」
なんて、生贄として捧げられた気がしたわ……。
そんな、サソリとの戦いの決着は……長くなったので、次回の更新で!w
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo
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