By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
MTGアリーナやMagic Onlineといったオンライン世界に続き、現実世界でも『基本セット2021』がリリースされました。みなさんはもう手に入れましたか?
あいにく、しばらくはオフラインのイベントは予定されていませんが、9月の末頃には新セット『ゼンディカーの夜明け』の発売も予定されていますし、それに伴ってスタンダードはローテーションを迎えることとなります。来たるべき新環境に向けて、今からカードを集め始めるのも良いでしょう。身近に「マジックを始めたい」と言っている友達がいれば、ぜひMTGアリーナを勧めてあげましょう!
さて、今週はさっそく『基本セット2021』の新カードを使ったデッキをご紹介していきたいと思います。
『基本セット2021』環境初陣戦
コロナ禍の中で、オフラインのマジックフェストやプレイヤーズツアーといった大型トーナメントは全て中止になってしまいましたが、カードショップの主催するトーナメントは少しずつ復活してきています。
『基本セット2021』環境初陣戦は、東京都・高田馬場にある大手カードショップ『晴れる屋』が開催しているトーナメントです。新セットが出た初週に開催されるトーナメントで、国内では新デッキの初お目見えの場として人気のあるトーナメントです。
また、こちらのトーナメントで見事に勝利を収めたのは、ティムール再生を操っていた箱田 諒選手でした。どのようなリストだったのか、さっそく解説していきたいと思います。
ティムール再生(使用者:箱田 諒選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
2 | 《島》 |
2 | 《森》 |
1 | 《山》 |
3 | 《寓話の小道》 |
4 | 《ケトリアのトライオーム》 |
4 | 《繁殖池》 |
4 | 《蒸気孔》 |
3 | 《踏み鳴らされる地》 |
3 | 《ヴァントレス城》 |
2 | 《爆発域》 |
1 | 《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》 |
3 | 《厚かましい借り手》 |
3 | 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》 |
3 | 《夜群れの伏兵》 |
4 | 《成長のらせん》 |
1 | 《否認》 |
1 | 《タッサの介入》 |
3 | 《神秘の論争》 |
1 | 《薬術師の眼識》 |
4 | 《発展+発破》 |
4 | 《荒野の再生》 |
4 | 《サメ台風》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
4 | 《霊気の疾風》 |
2 | 《漁る軟泥》 |
2 | 《砕骨の巨人》 |
2 | 《否認》 |
2 | 《焦熱の竜火》 |
1 | 《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》 |
1 | 《魂焦がし》 |
1 | 《終局の始まり》 |
この連載で何度このデッキをご紹介してきたか分かりませんが、こちらは《荒野の再生》を利用したティムール(赤緑青)カラーのミッドレンジデッキです。『ラヴニカの献身』リリース以降、常に環境の上位に食い込んできた、名実ともに現行スタンダード最強のデッキの一つと言えるでしょう。
そんな《荒野の再生》は、『基本セット2021』のリリースを受けて新たなカードを獲得しています。《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》はそんな新カードの一つで、各ターン2枚目のカードを引くことでトークンを生成する誘発型能力と、6マナを支払うことで自分のクリーチャー全体のパワーとタフネスを、自分の手札の枚数に等しい値に変化させる起動型能力を持っています。
これらの2つの能力の噛み合いもよく、ゲーム序盤は《自然の怒りのタイタン、ウーロ》などを駆使して手札を増やしながらトークンを生成し、ゲーム終盤では増えた手札を利用してトークンたちのサイズを一気に膨れ上げさせることが可能です。単純に弱いことが書かれておらず、ティムール再生にすんなりと入る非常に強力なクリーチャーです。
また、箱田選手のデッキには《夜群れの伏兵》がメインボードから採用されているのも特徴的です。瞬速能力があるため《荒野の再生》との相性もよく、ミラーマッチではサイドボードによく利用されるカードです。現環境ではティムール再生同士のミラーマッチも頻発するため、いっそのことメインボードから採用してしまおうという発想だったのでしょう。実際、今大会の決勝戦もティムール再生のミラーマッチでした。
その分メインボードのドロー呪文が減っており、一般的なリストと比べると少しだけ引きムラが発生しやすいのが欠点ですが、逆に言えばドロー呪文の代わりに“当たり牌”が増えているので、総合的なデッキパワーはこちらの方が上と言えるのかもしれません。
3ヶ月後にローテーションを控えていますが、果たしてスタンダードの勢力図はこれから塗り替わることはあるのでしょうか? 今後もスタンダードの模様を追いかけて行きたいと思います。それではまた次回!
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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