仲良しな記憶仲良しな記憶
この日記にもっとも多く出演している住人って……キチンと数えたわけじゃないけど、感覚的には“水色の黒船”こと巨熊のベアードだと思う。
小動物系のかわいい住人を求めていた俺としては、その対極にあるルックスとエラそうな言動、キザで鼻につくしゃべりかたなどなどベアードを好きになる要素はひとつもなく、ルナステラ島に居ついて以来毎日、
「ベアード、早く出ていかないかなぁ……。早く早く!!」
そう願ってやまなかった。我ながら子どもっぽい反応だとは思ったが、10人しか島に置けない以上、やっぱり好みのどうぶつを厳選したいじゃないですか。
でも……何度か書いてきた通り、いつのまにかベアードは島の空気に“馴染んだ”。
俺も、最初こそベアードだけ話し掛けなかったり、家にも訪問しなかったりとあからさまな態度を取ってしまっていたけど、いつしか他のどうぶつにはない“オトナな”たたずまいに惹かれるようになり、むしろベアードには積極的に接するようになっていった。
朝、出会えば必ず「ベアード、おはよう!」なんて口に出しながら挨拶をしていたし。
ときにはプレゼントも渡していたし。
ある日には、ノミを取ってやったりもしたなw
……まあこれは、虫を捕ろうと思って虫あみを振り回したら誤ってベアードの脳天をぶん殴ってしまい、“たまたま”ノミが発生していたので事なきを得ただけなんだけどな(苦笑)。
ベアードの言動はどこまでも大人で余裕があり、他のどうぶつと比べても“話し掛けるときの楽しみ”が大きかったと思う。
いつでもキザで、かっこつけ。でも、ちょっと心に響く自己啓発的な発言もくり出してくる。
リアクションを教えてくれたときも……やっぱりちょっとウザかったw
でも、やり取りひとつひとつに個性が際立っていたのでじつに楽しく、俺は毎日のようにベアードと語り合っていたのだ。
……そう、あの日まで。
さらば、校長先生
その日--。
ベアードはどこか上の空で、何かに思い悩んでいるように見えた。話し掛けようと思っても、
ぼんやりと空を眺めていることが多くて、なんだか接しにくい。
「今日は、そっとしておこうかな」
若干心配になりながらも、「ま、そういう日もあるよな」と自己完結して、俺は島の業務に従事していたのであった。
すると……。
それからしばらくした後、俺はベアードに声を掛けられた。
↑これはそのときの写真じゃないんだけど、こんな感じで。
「お! ベアード、元気になったんかな?w」
ホッとしつつ「なになに?w」なんて笑いながら話を聞くと……ベアードはあまりにも、意外なことをのたまったではないか……。
……え??
ベベベ、ベアード……引っ越しする気なの!!?
え! え!? と明らかに取り乱しながら話の続きを促すと……!
うおおおおおお!!!! や、やっぱり引っ越しフラグ立ってるうぅぅううう!!!><
そうなのだ。
すっかり仲良くなって、「さあこれから、思い出をたくさん作っていこうか!!」と考えていた矢先にベアードが、島を出て行きたいと言ってきたのである……。
まあ引っ越しフラグはランダムで発生するので、それほど気に病むことではないのかもしれない。でも……まさにこれからというタイミングのどうぶつに言われると、ショックは小さくないんだよねぇぇぇえええ!!
もちろん、引き留めも可能だ。上のスクショの選択肢にある「行かないで!」を選べば、引っ越しを断念させることができる。
でも……。
「外の世界を見てみたい」というベアードの希望を、俺のワガママで止めるのも忍びない。ここはやっぱり……気持ちよく送り出してあげるのが、友だちの務めというものではなかろうか!!?
なので、俺は選択しました。
「気を付けてね」
を……。
すると、ベアードは……!
晴れ晴れとした顔で、旅立つ決意を確かなものにした。嗚呼……ベアード、出ていってしまうのか……。
翌日の夜、最後の挨拶にベアードの家を訪れた。
すると……彼が強引に島に居ついたときと同じように、たくさんの段ボールが山積みに--。
そこはかとない寂しさを感じながら、ベアードと語らったよ。
がんばれよ、ベアード!! いつかまた、どこかの島で会えるといいな!!!(泣)
先ほど、この記事を作るためにスクリーンショットを整理していたら、島のみんなで撮影したステキな記念写真が出てきた。最後にそれを貼り付けておきたい。
ルナステラ島の校長先生、ほかの島でナメられんなよ!!
おしまい。
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中
大塚角満(おおつか・かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。 |
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
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