ポケモンWCSチャンプが教える! ポケモンダブルバトル200%必勝講座
メガバクーダを200%活かす
バトルチームの組み方
~第5回 メガバクーダの特徴~
イガチュウ:
イ、イガヂュ~…。
バルドル:
白目を剥きながら鳴いている!? イガチュウさんどうしました!?
イガチュウ:
どうしたもこうしたもないですよ…。毎日毎日最高気温を更新って、そりゃうだりますよ。バルドルさん、勘違いしているかもしれないので一応言っておきますけど、ボクこう見えてでんきタイプじゃないんですよね。「ねっぷう」とかに超弱いんですよ実は。
バルドル:
特にでんきタイプと思ったこともないですが……。
イガチュウ:
そうか! ならよかった!(←?)じゃあ、今回も「ポケモンWCS2017」の世界チャンピオン・バルドルさんから「ダブルバトル」必勝法を学んでいきましょう!
バルドル:
はい、今回は「メガバクーダを200%活かすチームの組み方」を教えていきたいと思います。
イガチュウ:
「メガバクーダ」! また熱々なポケモンが来ましたね! あー、あっちぃ…。
バルドル:
「メガバクーダ」は、「メガリザードンY」と同じく、「メガシンカ」、「ほのお」タイプ、「特殊アタッカー」という特徴を持つポケモンです。
加えて、「メガバクーダ」には、「すばやさ」が非常に低い、という特徴があります。
イガチュウ:
「すばやさ」が低いのはかなり痛手じゃないですか? 攻撃の順番が回ってくる前にやられちゃうやつじゃないですか?
バルドル:
そこで活躍するのが、技「トリックルーム」(5ターンの間、すばやさの低い順に攻撃するようになる)なんですよ。「ダブルバトル」の場合、1ターンに4匹のポケモンが攻撃するわけですから、「シングルバトル」と比べると、この攻撃順が変わる影響が大きいんです。5ターンの間に試合がほぼ決まることも多いくらい、非常に強力なコンボといえますね。
イガチュウ:
すばやさの低さを利用したコンボ……ッ! なるほど。これは対戦相手の意表を突けますね!
バルドル:
今回は、「メガバクーダ」と「トリックルーム」を織り交ぜた「トリックルームバトルチーム」について解説します。今回の講座で「メガバクーダ」の活用方法はもちろん、「ダブルバトル」における「トリックルーム」の使い方、活かし方もマスターできると思います。
バルドル:
「メガバクーダ」の長所の1つめは、特性「ちからずく」によって攻撃技が強化されることです。
「ちからずく」は、技の追加効果が発生しない代わりに、威力を1.3倍にするものです。主要な技の中では「だいちのちから」「ねっぷう」「げんしのちから」が適用を受けることができ、「メガバクーダ」のとくこうの高さも相まって、大ダメージを狙えます。
イガチュウ:
1.3倍は強いですねー! やっぱ男ならときには「ちからずく」も大事ですよね!
バルドル:
変わったところでは、場の状態「○○フィールド」によって「しぜんのちから」から変化した技、つまり「ムーンフォース」「エナジーボール」「10まんボルト」「サイコキネシス」もすべて適用を受けられます。
これを場の状態を変える「○○メイカー」系の特性とコンボで使用したり、相手のカプが展開したフィールドを利用することで、さまざまなタイプの攻撃技として臨機応変に戦えるわけです。
イガチュウ:
強化される技がけっこう多いのは魅力的ですね!
バルドル:
技の「ふんか」は残念ながら「ちからずく」の適用を受けられませんが、それでも「威力」150は絶大で、「命中」100というのも魅力的です。ただ「メガバクーダ」がダメージを受けると威力が下がってしまうので、先手で攻撃されないよう工夫が必要です。
イガチュウ:
そこで「トリックルーム」を覚えるポケモンの出番と!
バルドル:
まさにその通り!
「メガバクーダ」は、「バクーダ」から「メガシンカ」すると、もともと低かった「すばやさ」がさらに下がるので「トリックルーム」が真価を発揮します。「カビゴン」や「モロバレル」よりも遅いので、「トリックルーム」発動中なら間違いなく先に動けるでしょう。
イガチュウ:
誰が相手でも安定の先制をとれるんですね!
バルドル:
「トリックルーム」使いのポケモンには、「エスパー」タイプ・「ゴースト」タイプが多く、「ギルガルド」や「ガオガエン」といったポケモンを苦手とします。しかし、「メガバクーダ」がそれらの弱点を突いてくれるのも相性の良いポイントです。
イガチュウ:
それは素敵やん。
バルドル:
さらに「ほのお」「じめん」タイプの「メガバクーダ」は、タイプ相性に恵まれています。
「でんき」「ほのお」「フェアリー」「はがね」「どく」「むし」の6タイプの攻撃を無効か半減にでき、弱点は「みず」「じめん」タイプのみ。特にダブルバトルを代表するポケモン、「カプ・コケコ」に対してはめっぽう強いといえます。
イガチュウ:
メガバクーダを見る目が、今日からちょっと変わりましたよ。
バルドル:
今回のコンボでは強みとなるのですが、逆に「トリックルーム」なしでの戦いになると、すばやさを上げる「おいかぜ」などの技を使っても、先手を取るのは不可能に近い遅さなんですよ。
相手に先手を取られてジリ貧になってしまうのが難点ですね。
イガチュウ:
ま、まぁ、「トリックルーム」があるし! 問題ないしッ!
バルドル:
その「トリックルーム」を使うポケモンに、「ちょうはつ」や「ねこだまし」といった技で、集中攻撃を受けて妨害されてしまうとかなり厳しいですね。また、「トリックルーム」が発動する5ターンを稼がれてしまうことにも注意が必要です。なるべく5ターン内に勝負を決められるよう、「トリックルーム」の発動に成功した後は「速攻」を決める必要があります。つまり、「すばやさ」が低いというより、「トリックルーム」への依存度の高さが弱点といえます。
イガチュウ:
なるほど。こっちの戦術がはっきりしているだけに、対策されてしまったら厳しいかぁ……。
バルドル:
それから、「メガバクーダ」の技、「ふんか」と「ねっぷう」にはそれぞれデメリットがあります。
「ふんか」は、残りHPによって威力が下がってしまいます。目安としてHPが8割を切ると、威力が特性「ちからずく」+技「ねっぷう」を下回ります。
一方の「ねっぷう」は、「命中」に難があります。「トリックルーム」発動中に試合を決めなければならないこともあって、「メガバクーダ」の技が外れると負けに直結することが多いです。
イガチュウ:
ふむふむ。そこは注意しなきゃいけませんね。
バルドル:
最後に、「みず」タイプに対する弱さもあげられます。
「メガバクーダ」は、4倍弱点の「みず」タイプの攻撃にほぼ耐えきれません。
「みず」タイプには「カプ・レヒレ」や「ミロカロス」のように「特防」が高いポケモンが多く、「トリックルーム」発動中であっても、「メガバクーダ」の攻撃技を耐えて反撃される可能性があります。相手に「みず」タイプのポケモンがいると動きづらいでしょう。
イガチュウ:
やっぱり強みもあれば弱みもあるんですね! かぁー、やっぱポケモンバトルは奥が深いぜ!
では最後に「メガバクーダ」の長所と短所をふまえて、まとめをお願いします!
バルドル:
「メガバクーダ」を活かすためには、「トリックルーム」を確実に展開し、発動中に間断なく攻撃して、試合を決定づけるほどのアドバンテージを取ることが求められます。さらに「トリックルーム」を発動したあとも「みず」タイプのポケモンに対してマークをしておく。この流れをスムーズに決めるためのバトルチームを、次回から考えていきましょう。
イガチュウ:
おー! これは次回も楽しみですねー!!第6回もお楽しみに!!!
………………の前に朗報があるぜ!!!!!
バルドル:
!? どうしました?
イガチュウ:
第4回で紹介したメガリザードンYを軸にしたバトルチームを、なんとQRレンタルチームで大公開します!!
バルドル:
なるほど! せっかくなので実際に使用して対戦でも活躍させて欲しいですね。
イガチュウ:
第4回の記事はこちら!!
ポケモンWCSチャンプが教える! ポケモンダブルバトル200%必勝講座 第4回 |
そしてQRレンタルチームのリンクはこちらです!!
是非実戦で使ってみよう!!
それでは第6回をお楽しみに!!!
ライター:バルドル
「ポケモンワールドチャンピオンシップス2017」 『サン・ムーン』部門マスターカテゴリ優勝者。
『ポケットモンスター X・Y』『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』『ポケットモンスター サン・ムーン』『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』などのダブルバトルを扱っている『バルドルのなみのり日記』というブログサイトも運営している。エディター:イガチュウ
コロコロ編集部が誇るポケモン大好きおじさん。
ポケモン歴20年の豊富な知識を活かしながら、その楽しさと素晴らしさを世界に広めるために活躍中。
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