By まつがん
12月に発売予定の超天篇第4弾「超超超天!覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕」に収録される新カード、《ダンゴ武者》。このカードを使ってどのようなデッキを作るべきか。
それを考える前に、皆さんに一言だけ言っておきたい。
このカード、バグでは?????
普通のカードの場合、踏み倒しが可能だとしてもループしないよう、踏み倒せる範囲は通常「大きなマナコストのカード (自身)→小さなマナコストのカード」という枠組みに限定されている。
だが《ダンゴ武者》の場合は、山札の上2枚で見つかるのであればいかなるコストのオーラでも踏み倒すことができるという、「小さなマナコストのカード (自身)→大きなマナコストのカード」を実現する稀有な効果を持っているのだ。
これがどういうことかというと、「《ダンゴ武者》でオーラAを踏み倒す→オーラAで《ダンゴ武者》を踏み倒す→《ダンゴ武者》でオーラA’を踏み倒す→……」という手順を踏むことで、疑似ループ (連鎖) の可能性が生まれるのである。
もし「《ダンゴ武者》を踏み倒すことができるオーラA」が存在するのであれば、何もない盤面からでも《ダンゴ武者》もしくはオーラAを使うだけでオーラを連鎖させ、大量展開することが可能となる。すなわち、デュエマがバグるのである。
では、そのような条件を満たすオーラAの候補としては何があるのだろうか?
《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》や《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》などを使えば、墓地から《ダンゴ武者》を釣り上げることができる。そのまま《ダンゴ武者》の効果で2枚目の《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》や《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》が見つかれば、狙い通りのオーラ連鎖を実現できることだろう。
だが他方で、こうした墓地を利用するオーラの場合、単に「《ダンゴ武者》かオーラAを使う」という以外に「墓地を肥やす」という別の一手順が必要となってしまう。コンボの要求値とはすなわちそのまま実現可能性であり、要求値が高いコンボはいわゆる「ロマン」止まりであることが多い。
夢を夢で終わらせないためにも、墓地を介さないなどなるべく要求値が低いオーラAを見つける必要があった。
だが、オーラはただでさえ超天篇で登場したばかりのギミック。まして《ダンゴ武者》を出せるオーラとなると、そう簡単には……。
いや、あった。
《ΙΧΙ ヤマイオン》。このカードこそ《ダンゴ武者》にとって最高の相棒だ。
なぜなら《ΙΧΙ ヤマイオン》はマナゾーンからオーラを踏み倒す上にGRの数だけマナを伸ばして踏み倒し先を自給自足で賄うので、連鎖の要求値がかなり低くなるからだ。
しかも《ΙΧΙ ヤマイオン》はGRの数だけのオーラを踏み倒すので、もし複数枚の《ダンゴ武者》がマナゾーンに落ちていようものならば、それぞれさらに《ΙΧΙ ヤマイオン》が使える可能性もあり、もはや処理がバグりすぎて脳がフリーズすること請け合いである。
だが、 《ダンゴ武者》と《ΙΧΙ ヤマイオン》が蜜月関係にあるとはいっても所詮は7マナと8マナのヘビー級オーラである。
7マナのカードを使って、しかも山札の上次第で勝ちというのは、呪文メタの影響は受けないとはいえ《ドラグシュート・チャージャー》を使っているのとそれほど変わらない。
ならばどうするか?
地道に頑張ってマナブーストしていこう。
夢を語っておいて申し訳ないがここだけは現実である。
《*/零幻チュパカル/*》などを使うと《DROROOON・バックラスター》を出されて脳の血管がブチ切れてしまうかもしれないので、せめてもの抵抗としてS・トリガーでマナ加速できるカードを多めに搭載することにした。
《ピクシー・コクーン》はクリーチャーが入っていないデッキで使えば、S・トリガーでマナ加速が可能なので実質《フェアリー・ライフ》となる。こうした運用が可能な点で《ドラグシュート・チャージャー》との差別化は一応できていると言えるだろう。
《ΙΧΙ ヤマイオン》から踏み倒す他のオーラとしては、《ア・ストラ・ゼーレ》と《無修羅デジルムカデ》を用意した。
《ア・ストラ・ゼーレ》は単体で使うと返しでスピードアタッカーに走られるだけなので少し微妙だが、《無修羅デジルムカデ》も合わせて出せばほぼ確実にターンが返ってくるため、追加ターンを得たのと同様の効果が得られる。複数のオーラを同時に踏み倒せる《ΙΧΙ ヤマイオン》ならではのフィニッシュブローだ。
《ア・ストラ・ゼーレ》の踏み倒しは「フェンリ業アマテラス」を、《ΙΧΙ ヤマイオン》によって誕生するムキムキのパワーは「オーラ筋肉侵略」を、それぞれ昇華させた (?) コンセプトにもなっている。すなわち、vol.17の集大成となるデッキが誕生したのだ。
というわけでこれが今回のデッキ、「ダンゴヤマイオン」だ!
『ダンゴヤマイオン』
《フェアリー・ライフ》 | |
《ピクシー・コクーン》 | |
4 | 《κβバライフ》 |
《極幻空 ザハ・エルハ》 | |
《スローリー・チェーン》 | |
《無修羅デジルムカデ》 | |
1 | 《Code:1059》 |
3 | 《ア・ストラ・ゼーレ》 |
4 | 《*/弐幻ピンドメタル/*》 |
4 | 《ダンゴ武者》 |
4 | 《ΙΧΙ ヤマイオン》 |
超GRゾーン | |
2 | 《白皇世の意志 御嶺》 |
2 | 《全能ゼンノー》 |
2 | 《離脱 DL-20》 |
2 | 《天啓 CX-20》 |
2 | 《オコ・ラッタ》 |
2 | 《パス・オクタン》 |
ちなみにここまで《ダンゴ武者》の「山札の上から2枚を見て」という条件を清々しいほど無視してきたわけだが、そのあたりはデュエル・マスターズ2の精神でなんとかしてもらいたい。真のデュエリストならこれくらいめくれるはずである。逆にこれくらい厳しい条件の方が実際にめくれたときに相手が「は?運だけかよ」とキレて憤死しやすくなるのでちょうどいい塩梅とも言える。
あとここまで書いて気づいたが相手に《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》で「4」を宣言されると自分が全身の毛穴から血が噴き出てきて惨たらしく死ぬことになりそうなので、自然マナカウントも考えて《スローリー・チェーン》は《チャケの応援》と散らした方がいいかもしれない。
このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
《ダンゴ武者》が収録されている超天篇第4弾「超超超天!覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕」は、12月20日(金) に発売予定だ。
また、コロコロコミック1月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
デュエマ妄想構築録vol.16バックナンバー | |
デュエマ妄想構築録 vol.16-1 ~ループコンボ許すまじ!超全力メタビート!!~ | |
デュエマ妄想構築録vol.17 バックナンバー | |
デュエマ妄想構築録 vol.17-1 ~大物一本釣り!フェンリ業アマテラス!!~ | |
デュエマ妄想構築録 vol.17-2 ~力こそパワー!オーラ筋肉侵略!!~ | |
デュエマ妄想構築録 vol.17-3 ~誰がギガ!?オレガギガ!《ダンゴ武者》登場!!~ |