やっとここまで来た!!w
しろがね村を出た俺は、再びフラフラとした放浪生活を始めたわけですがね。
あてどもない旅ではあるが、この世界では“何も起こらない時間”のほうが圧倒的に珍しいわけで……!
俺は要所要所で、
謎のダンジョンを見つけて……途中で心が折れて撤退したり……。
どう考えてもヤバそうなヤツ(ティビアの呼び舟)を遠目に見て……撤退したり((゚Д゚;))
どこで足を踏み外したのか、やたらと高いところから紐なしバンジーみたいな落下をして……。
「もう二度とこんなところ来ねぇわ><」
と、泣きながら撤退したり((((;´゚Д゚)))
明らかに向こう側にゴドリックがいる悪夢の霧を見つけて……100メートル走で世界記録が出るレベルの素早さで撤退したりと、じつにかいがいしく働いていた(逃げてばっかじゃねえか)。
そう……!
“逃げ”がメインではあったんだけど、着実にこの世界の深淵には近づいてしまっていたようで……!
ついに来てしまったのだ!!!
最初のデミゴッド“接ぎ木のゴドリック”が待つその場所までな!!!
しかしここで陽キャのやるバーベキューの如く、考えナシに現場に突入するような愚かな行動をしなかったのは、50年に及ぶ人生が培った蓄積の成せる業だったか。俺は、
「まだ早い。そこらの野良犬にすら殺されることがあるこの俺が、ゴドリックになど対抗できるわけがない。もっとこう……決定的な切り札が欲しい!!!」
冷静にそう考えて、愛用している三日月斧に変わる超絶強い武器かカッチンコッチンに堅い防具、さらには霊クラゲ君を凌駕する強い遺灰などを求めて、ストームヴィル城の中をより詳しく探索していったのである。
すると……!
思いもよらなかった“必殺の切り札”が、目の前に現れてくれたではないか!!!
こ、この御仁は……!!
その格好、髪型、汚れ具合と、どれをとっても……!!!
俺の分身きちゃぁぁぁぁああああ!!!!www え! ええ!? こ、こいつがもしかして……“最強の遺灰”と名高い“写し身の雫の遺灰”ってヤツですかい!!?
写し身の雫はその名の通り、プレイヤー自身を完全コピーした戦士が戦ってくれる、禁断の魔技とも呼べる遺灰のことだ。なんと、装備した武器や防具はもちろんのこと、戦技までバンバン使ってくれるという頼もしさで、あまりの強さのため3月17日に実施されたアップデートで弱体化されるという憂き目にあっている。でも、それがあってすら“最強遺灰”の地位に揺るぎはなく、俺は現在進行形で写し身の雫を使い続けている。
で、このストームヴィル城で見つけた、やたらとハッキリ見える写し身の雫なんだけど、話していると……!
「私はネフェリ・ルー」
……?? 俺、こんな名前だったっけ?? 確か、もっとかっこいい……“kadoman”を名乗っていた気がするんだけど??? ……って、こいつ写し身の雫の遺灰じゃないやん!!!ww 生きていて実体もある、しかも女の戦士やんけ!!!www
まったく同じ見た目をしていたので、一瞬マジで写し身の雫の遺灰を見つけたのかと思ったよ……w
「最強と呼ばれるモノが、こんな序盤で手に入るのかwww」
と、ぬか喜びしちまったわ……w
でも……!!
このネフェリ・ルーこそが、このあとに展開するゴドリックとの地獄の一戦で“勝利への一手”となってくれるのである。
悪夢の霧の前に戻った俺は、すぐにネフェリ・ルーを呼び出す金の召喚サインを見つける。
そして……!
「どんだけ働いてくれるかわからんけど、とりあえず頼むわ!!」
ってんで、ふたりでゴドリックが待つストームヴィル城の最奥に足を踏み入れたのであった。
すると--。
!!
!!!!!
!!?!?!?! ななな、なんかヤベェの出てきたぁぁぁぁあああ!!!! ここから出してくれぇぇぇえええ!!!!><
接ぎ木のゴドリックとの死闘、ついに開幕!!w
続く!
大塚 角満 1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。 |
『ELDEN RING』公式サイト:
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