By まつがん
2月15日(土) に発売予定のコロコロコミック3月号に付録として付いてくる新カード、《リッチ警官 キャッシュ!》。このカードを使ってどのようなデッキを作るべきか。
まず考えるべきは、このカードの踏み倒し手段だ。
8マナというコストは、普通にマナブーストして召喚するには重すぎる。しかも《リッチ警官 キャッシュ!》の場合は出したら即勝てるというわけでもないので、早くバトルゾーンに出せるに越したことはない。
だが、他方で8マナのクリーチャーを踏み倒す手段はかなり限られているというのもまた事実であった。
それも当然だ。8マナのクリーチャーというのは大抵ゲームエンド級のフィニッシャーである。それが簡単に踏み倒せるようだと、デュエマが終わりを迎えてしまう。
しかも、そうした数少ない踏み倒し手段をなおも使おうとするのであれば、「《リッチ警官 キャッシュ!》ではなくそれらのフィニッシャーを踏み倒した方が良い」となってしまうのである。
つまり、必要なのは「《リッチ警官 キャッシュ!》くらいしか踏み倒せないマニアックなカード」ということになる。
だが、そんなカードがはたして存在するのだろうか?
あった。《宙の誘い 大霧》だ。
《宙の誘い 大霧》はラビリンスで自分の方がシールドが多い状態で破壊されると、光のコスト8以下のクリーチャーを手札から出せる能力を持っている。
出せる範囲が狭い代わり、8マナのクリーチャーをわずか4マナで出すことができるという、使い方次第で大化けしそうなカードだ。
だが、これだけだと頑張って破壊しても《リッチ警官 キャッシュ!》を出して大量ドローするだけで終わってしまう。
ということは、大量ドローから次なるアクションにつなげるための何らかの策が必要になるのだ。
そこで私は、《宙の誘い 大霧》の能力が破壊時誘発であることに着目した。
すなわち。
《帝神龍装 ティーゾリス》。
自分のクリーチャー1体を破壊することで早出しでき、破壊時誘発の効果を倍にもできるこのカードと《宙の誘い 大霧》を組み合わせれば、《リッチ警官 キャッシュ!》で大量ドローした後に光のコスト8以下のクリーチャーをさらにもう1体、手札から出すことが可能になるのだ。
あとはストックした2回目の能力によって《鬼の轟き 参角》から《水上第九院 シャコガイル》を出せば何となく勝てるに違いない。
《リッチ警官 キャッシュ!》で大量ドローするための材料としては、《竜魔神王バルカディア・NEX》を用意した。
15マナという膨大なコストを持ちつつ、《宙の誘い 大霧》と《帝神龍装 ティーゾリス》のためのメイン文明である光闇を補ってくれる点が素晴らしい。
この点、《ケンゲキオージャ ~究極火焔~》や《勝利皇帝 Guy-R》でさらなるニルヴァーナ (涅槃) を狙うという選択肢も考えたが、デュエマはシールドと初期手札によって山札が30枚からスタートするところ、25ドローというのは紐なしバンジーに等しいということで脳内で却下された。
というわけでできあがったのがこちらの「キャッシュ大霧」だ。
『キャッシュ大霧』
《堕魔 ドゥグラス》 | |
《日輪の守護者ソル・ガーラ》 | |
4 | 《宙の誘い 大霧》 |
《帝神龍装 ティーゾリス》 | |
4 | 《リッチ警官 キャッシュ!》 |
4 | 《撃髄医 スパイナー》 |
2 | 《鬼の轟き 参角》 |
2 | 《水上第九院 シャコガイル》 |
4 | 《竜魔神王バルカディア・NEX》 |
4 | 《プロテクション・サークル》 |
4 | 《コアクアンのおつかい》 |
回らん。
冷静に考えて、「《宙の誘い 大霧》」「《帝神龍装 ティーゾリス》」「《リッチ警官 キャッシュ!》」「《竜魔神王バルカディア・NEX》」に加えて「ラビリンスを達成するためのカード」までも必要な5枚コンボというのは、初期手札5枚スタートのゲームでやることではない。
加えて光闇というカラーリングも、コンボパーツとなるクリーチャーを手札に集めるのにはあまり適していなかった。
そこで私は《宙の誘い 大霧》から《リッチ警官 キャッシュ!》を出すのは潔く諦め、また別の踏み倒し手段を考えることにしたのである。
とはいえ《宙の誘い 大霧》とは別の「《リッチ警官 キャッシュ!》くらいしか踏み倒せないマニアックなカード」が、そんな簡単に見つかるだろうか……?
あった。「謎のブラックボックスパック」で登場したばかりの新カード、《ルシファー》だ。
だが、8マナのカードを踏み倒すのに8マナの呪文を使うというのはさすがに義務教育の敗北ではないか?と思われても仕方のないところかもしれない。
しかし《ルシファー》には「S・トリガー」がある。そして「S・トリガー」を持つカードを踏み倒す手段ならば、デュエル・マスターズにはいくつも用意されているのだ。
《マーシャル・クイーン》はわずか3マナで最大3枚もの「S・トリガー」を同時に踏み倒せる強力なカードである。
これまではスプラッシュ・クイーンの軽い進化元が《コスモ・ポリタン》しかおらず、早いターンに進化元と《マーシャル・クイーン》の両方を揃えるのが難しかったが、《ルシファー》と同じく「謎のブラックボックスパック」で登場した《メガ・イノポンドソード》の加入により、安定して進化元を用意することが可能となった。
これで《ルシファー》を踏み倒し、《リッチ警官 キャッシュ!》につなげる。さらに引き込んだ大量の手札から2枚目の《マーシャル・クイーン》を用意できれば、あとは雰囲気で何とか勝てるだろう。
というわけでできあがったのがこちらの「マーシャルキャッシュ」だ!
『マーシャルキャッシュ』
《コスモ・ポリタン》 | |
《マーシャル・クイーン》 | |
4 | 《リッチ警官 キャッシュ!》 |
《鬼の轟き 参角》 | |
2 | 《ギガント・テキサリス》 |
4 | 《水上第九院 シャコガイル》 |
1 | 《エイエイオー》 |
4 | 《海底鬼面城》 |
4 | 《メガ・イノポンドソード》 |
1 | 《ホーガン・ブラスター》 |
4 | 《ミステリー・キューブ》 |
4 | 《ルシファー》 |
超GRゾーン | |
2 | 《バルバルバルチュー》 |
2 | 《ツタンメカーネン》 |
2 | 《オレちんレンジ》 |
2 | 《ダラク 丙-二式》 |
2 | 《予知 TE-20》 |
2 | 《全能ゼンノー》 |
このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。
やっぱり回ってねーじゃねーか!
そう、デュエル・マスターズは雰囲気で何とかなるゲームではなかった。
というか「進化元」「《マーシャル・クイーン》」「《ルシファー》」「《リッチ警官 キャッシュ!》」「見せるカード」で5枚コンボなのは何一つ変わっていない。いくら《海底鬼面城》が使えるカラーリングとはいえ、回らないのは当然と言えるだろう。
金持ちへの道は険しく、そして厳しい。《リッチ警官 キャッシュ!》を使いこなすのは、どうやら一筋縄ではいかないようだ。溢れんばかりの手札を持ってみたいという方は、ぜひデッキ作りにチャレンジしてみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
《リッチ警官キャッシュ!》が付録として付いてくるコロコロコミック3月号は、2月15日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック3月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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