やみくもに突っ込まず敵が前に出たタイミングを狙う
――いまのギア構成はどんなふうにしているんですか。
あしん:トーピードを軸にしているので、もともとはインク効率アップ(サブ)をガン積みでやっていたんですけど、14式竹筒銃にムカついて「これは絶対勝てない」と思って。そこからサブインク効率アップは全部切って、復活時間短縮を2.5とかめちゃくちゃ積んでやったんですけど、流石に頭が悪すぎるギアだなと思って(笑)。
で、いまはインク効率アップ(サブ)1と、インク回復力アップ0.2を入れつつ、あとは復活時間短縮にして、多少立ち回りやすくしつつという構成にしています。
▲前線に出るスパッタリーは、復活時間短縮の恩恵を受ける機会も多い。
――14式竹筒銃はそんなにキツイんですか?
あしん:あれはどのブキでもキツイんじゃないですかね。あんなに撃っているのに、インクは全然切れないし。
――スーパーチャクチのうまい使い方というか、どういう局面でどいった形で使っていますか?
あしん:相手を角に追い込んでいるんだったら、ちょっと遠目からスーパーチャクチを使って、そのあとトーピードを転がして倒す。がっつりタッチできるくらい近づけるんだったら真上で使う。このゲームって真上を向けないので、近づいて真下のところで叩き潰す感じで使うと狩られにくいです。
――まともに使ってもだいたい空中で狩られちゃうという。
あしん:そうですね。狩られない方が珍しいので
▲ウデマエの高いレベルになると、スーパーチャクチの上昇中に攻撃を当てられて落とされることも多くなる。使うタイミングやシチュエーションが重要になるぞ。
――スパッタリーを使う上で意識しておくことを教えてください。
あしん:いかに自分の射程で戦うかってのを考えるのがやっぱり大事かなと。射程の長いブキがじっと見つめている中、強引にスライドで突っ込んでも、結局スライド中に弾を当てられちゃってダメだから、どう潜伏して、どのくらいのスライドで相手に届くかなってのを常に考えて戦わないといけない。なので、僕がやっているのは、前寄りにセンプクはするんですけど、相手が前に出てきたタイミングで自分も前に出るようにしているんですよ。
そうすればお互いに近づく形になるじゃないですか。だから、それで結果的に距離が一気に縮まるんですよね。
――相手は距離を詰めようと思っていなかったけど、結果的に倍の速度で距離が詰まっている。それで、相手は対応できずにキル速に勝るスパッタリーが勝つというような。
あしん:たとえば、普通にチャージをしているクーゲルシュライバーとかに対して突っ込んでも、返り討ちに遭うだけで意味がないんですよ。だから、クーゲルシュライバーがイカ移動で前にちょっと出たタイミングでこちらも仕掛けにいくことが大事になってくるんです。
――敵を倒しくいくタイミングがすごく重要になってくるんですね。強引に前に詰めて敵を倒してやろうというのはあまり通用しない。
あしん:あまり通用しないですね。ステージにももちろんよるんですけど、そこそこ広いステージになってくるとどうしても短射程は厳しいので。
――スパッタリークリアで「これはやっちゃダメ」という動きはありますか。
あしん:やっぱりスライドを使いすぎることですかね。スライド後に確実に敵に弾を当てられる自信があるんだったら別ですけど。とりあえずスライドから入るというのは、改めたほうがいいかなと。
もちろん相手がけっこうスキのある動きをしているなとなったらスライドでさっと倒せばいいんですけど、対面でずっとスライドでやっていると、たぶんウデマエXになったら絶対に狩られちゃうので。
――下のランク帯では通用しても、上になってくると、その動きだと難しい。
あしん:視聴者の方でもけっこう「Xに上がったら通用しません」みたいな声は聞くので。そうなったときに、歩き撃ちとか、ジャンプ撃ちとかの強さがわかると、もう一歩先が見えるかなって感じですかね。ウデマエ的にも。
――実際、あしん選手もX帯に入って、ちょっとこれまでの戦い方が通用しないからこういう風にしようと変えていった感じなんですか?
あしん:そうですね。もともと歩き撃ちって、そんなに当たらないんですよ。そんなに当たらないからスライドで強引に当てればいいと思っていて、それでずっとやっていたんですけど、全然勝てなくて。それで、一回、ヒト移動速度アップのギアを試したんですね。スパッタリーも含めてマニューバー系統って歩き撃ちの速度が速いので、それを積んで普通のシューター的な感じでやってみたら、意外と駆け引きしやすいなと思って。
しかも、その後にスライドも残っているし、敵を倒す判断と、退く判断がしやすいなと思って。そこからジャンプ撃ちも取り入れてみたら、なんかうまいことハマったという感じですね。
――いまX帯でスパッタリーを使っているけどなかなか勝てないという人は、歩きとジャンプ撃ちを身に着けるのがいい?
あしん:そうですね。試しうち場でもいいので、練習してみると世界が変わってくるかなと思います。
▲まずは試しうちで歩きとジャンプ撃ちの感覚を身に着けていこう!
――あとばる選手は対スパッタリーで気をつけていることはありますか?
あとばる:さっき言っていたように距離をググッと詰められるブキなので、ちゃんと位置を覚えて、スパッタリーが持っている射程よりも距離を開けるようにしていますね。ただ、相手もそれをわかっていて、絶対に接近戦に持ち込んでくるので、そこはスライドを先に読んで当てるしかないですね。
あとは、基本的にローラーと同じで、潜伏に気をつけたりとか。スライド勝負に持っていかれた時点で相手の土俵に上げられちゃっているので、そこに持っていかれないようにするのが一番大事なのかなとは思います。
・相手が前に出るタイミングを狙って一気に接近戦に持ち込もう!
・スパッタリーで上を狙うなら、立ち撃ちとジャンプ撃ちをマスターすべし!
・「とりあえずスライドから入る」はNG!
次回も引き続き、あとばる選手×あしん選手の対談をお届け!
ついに開幕した「第5回スプラトゥーン甲子園」や、開催が発表された「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2 2020」についてふたりに語ってもらったぞ!