By まつがん
9月21日に発売する超天篇第3弾「零誕! 魔神おこせジョルネード1059!!」に収録予定の新カード、《暴毛猫 ギリゾンビ》。このカードを使ってどんなデッキを作っていくべきか。
まず私が着目したのは、墓地から「侵略」するカードとのシナジーだった。
墓地から「侵略」が可能な《S級不死 デッドゾーン》や《SSS級天災 デッドダムド》をデッキに入れておけば、墓地を肥やしつつ闇のコマンドを出すだけで《暴毛猫 ギリゾンビ》の復活条件も簡単に満たせることになるため、噛み合っているように思われた。
だが、このアイデアはすぐに頓挫してしまう。《暴毛猫 ギリゾンビ》自体は「コマンド」ではないし、そもそもこれらのクリーチャーが「侵略」できているなら、そこに1打点もしくはブロッカーが追加で並んだところで大してバリューがないことは明白だったからだ。
そこで次に着目したのは、墓地から出てくるクリーチャーとのシナジーだった。
《メルゲ否男/「今も我らの願いはただひとつ」》は、呪文側を使用すれば能動的に《暴毛猫 ギリゾンビ》を墓地に送り込むことができる。その上でクリーチャー側は墓地から出せるので、この2枚だけで墓地から《暴毛猫 ギリゾンビ》を復活させる機構は完結している。
また、vol.14-2でも使用した《龍装30号 シグルネ/グール・チューン》も、呪文側で《暴毛猫 ギリゾンビ》を捨てつつ、登場時に2枚目以降の《龍装30号 シグルネ》を墓地からバトルゾーンに出せるので、こちらもやはり噛み合っている。
だが、これらのカードにも問題があった。それは、マナがかかりすぎるということだ。
墓地からタダで出てくるとはいえ、《暴毛猫 ギリゾンビ》自体は1打点の通常クリーチャーに過ぎない。そんなクリーチャーが3ターン目や4ターン目に出てきて「さあ、次のターンから殴るぞ」というのは、10年前ならいざ知らず現代のデュエマでは力不足と言わざるを得ないだろう。
では、どうするべきか。
デッキ構築をしていて、行き詰まってしまうときがある。
そんなときはどうするのか?
そう、「逆行」のデッキ構築。すなわち発想の逆転だ。
これまで私は、「どうやって《暴毛猫 ギリゾンビ》を出すのか」という手段にばかりとらわれていた。
だがここで、何のために《暴毛猫 ギリゾンビ》を出すのかという目的ベースで考えてみることにしたのである。
そしてその結果、一つのアイデアに至ったのだ。
そう……殴るために《暴毛猫 ギリゾンビ》を出すのではなく。
破壊するために《暴毛猫 ギリゾンビ》を出すのだとしたらどうだろうか?