バッテラストリートはチャージャーが不利なステージ
――他の試合も振り返らせてもらえればと思うんですが、初戦は北海道日本ハムファイターズ代表のばぼにゃんず†戦でした。一本先取制ということもあって、試合前は緊張などありました?
あとばる:まぁ、リーグ戦ってのがあったので気持ち的にはそこまでですね。ばぼにゃんず†には本番前の練習の対抗戦とかだとけっこう圧倒して勝っていたんです。ただ、ばぼにゃんず†は本当にワンチャンを掴んでグイッと押してくるチームなので、「リーグの初戦で当たるのは一番怖い相手だね」とは言っていたんですよ。そうしたら、まんまと初戦の相手になって(笑)。
――そうだったんですね。
あとばる:でも、とりあえずリーグ戦だから、まずは勝ち負けよりもオフラインの感じをつかもうってなって、「最初の1分間くらいは、いつもの動きができなくてもいいからエイムを確かめていこう」とか話したりしてたんです。そしたら、僕的にはけっこうみんなの位置取りがバラバラな感じになってしまって。くろすが1人で前に張り気味になっちゃったり、俺もいなくていいところにいたりみたいな。
最後の最後はスペシャルを合わせたりしてなんとか数パーセント差に持ち込んで勝てたんですけど、展開としてはけっこう危なかったですね。ただ、自分たちはバッテラストリート、マンタマリア号、モズク農園あたりがちょっと苦手にしていたステージで、初戦がバッテラストリートだったんですけど、試合後に「ここで勝てたのはでかいね」ってのはメンバーと話しましたね。
▲バッテラストリートは中央の橋が要所となるステージ。カラマリには不利なステージだったが……。
(NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2 本大会1日目59:01より引用)
――いま、あとばる選手からバッテラストリートを苦手にしていたというお話がありましたけど、槇さんの見解としてはこのバッテラストリートというステージでの「ばぼにゃんず†対カラマリ」はどういったところが勝敗のポイントになると考えていましたか?
槇:バッテラストリートは、チャージャーが相手を抜きづらいステージなんですね。実際、チャージャー入りの相手に対するカウンターとしてバッテラストリートを指定するチームもあるくらいで、そこでぴょん選手の爆発力は幾分か抑えられるというのがありました。その上で、ばぼにゃんず†がけっこう塗りを重視するといいますか、敵をたくさん倒すというよりはしっかりと塗りを作って有利な盤面を使って立ち回っていくチームなので、チャージャー編成はどうしても塗りが少なくなりがちですから、そこでステージ的にはカラマリがかなり不利だったなと思うんですよ。
ただ、最終的にはかなり僅差になりましたけど、その状態でもカラマリが勝ったのは、個人の地力があったからなのかなと単純に思っています。いまお互いの編成を見返しているんですけど、カラマリがバケットスロッシャーデコ、スプラスピナー、シャープマーカーネオ、スプラチャージャーコラボなのに対し、ばぼにゃんず†がクワッドホッパーホワイト、シャープマーカーネオ、クーゲルシュライバー・ヒュー、エクスプロシャーカスタムという編成で、同じ実力・技量でこの4対4で当たると、確実にばぼにゃんず†の方が有利なんですよね。
――それくらい編成的には不利なステージだった。
槇:そうなんですよ。編成不利なんです。なので、これを勝ち切ったということは単純に力があったのかなと。
――なるほど。そんな中でも勝てたというのは、かなり精神的にも大きかったのでは?
あとばる:そうですね。初戦で、かつ苦手なステージで勝てたってのはやっぱり大きかったですね。
・リーグ優勝を決めたGGBOYZ戦は、ほぼ無駄のない完璧なプレーができた
・チームに勢いをつけるような爆発力のあるプレーが少ないのがカラマリの課題
・対ばぼにゃんず戦は編成不利を跳ねのけて勝利をもぎとった!
次回も引き続き、あとばる選手&槇氏によるNPB大会の振り返りをお届け!
各試合でのチーム戦略を紐解いていくぞ。 次回もお楽しみに!
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