By ドブフクロウ
みなさんこんにちは、MtGライターのドブフクロウです。
今週は2つのビッグニュースが発表されました。特にプレイヤーにとって大きな影響がありそうなものは「ロンドン・マリガンの正式採用」でしょう。マリガンルール(初期手札の引き直し)の変更ですが、マジック史上に残る大規模なルールの変更です。具体的にどういったものなのか見てみましょう。
要するに、「何回マリガンしてもとりあえず7枚引けて、キープするならマリガンした回数分手札から選んだカードをライブラリーの一番下に置く」というルールですね。今年の4月に開催されたミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019で試験的に採用されたルールでしたが、このたび正式に全フォーマットで適用されることになりました。
ちなみに本マリガンルールが正式に施行されるのは7月5日、『基本セット2020』発売日からです。それまではうっかりマリガン後に7枚カードを引いてしまうことがないように気を付けましょう!
これだけでも記事を一本書けそう、というか過去に書いたのですが、冒頭で述べた通り、今週発表されたビッグニュースは2つ。つまりもう一つ、エポックメイキングなニュースも飛び込んで参りました!!
HUGE ANNOUNCEMENT TIME: Netflix and Wizards of the Coast are teaming up with Joe and Anthony Russo to make a Magic: The Gathering anime series and this teaser of Chandra has me asking QUESTIONS. pic.twitter.com/vljlEtl0Mq
— NX (@NXOnNetflix) 2019年6月3日
英語が読めない方向けに一言で説明すると、マジック:ザ・ギャザリングアニメーション化!!です。
監督は『アベンジャーズ』シリーズを手掛けたジョー・ルッソ&アンソニー・ルッソ兄弟が担当されるそうで、今から期待が高まります。マーベルに関してはにわか知識しかないのですが、前々から漠然とマーベル的な世界観とマジックって相性よさそうだな〜とは思ってたんですよね。クリーチャーとかめちゃくちゃかっこいい画になりそう。
具体的な配信日程などはまだ明らかになっていませんが、どうやらマジックの主要な登場人物の一人である《チャンドラ》がカギを握る模様。うーん、公開が待ち遠しいですね。
さて。周辺のニュースはこのくらいにして、今回はマジックフェスト・カンザスシティ2019で活躍したデッキを見ていきましょう。
マジックフェスト・カンザスシティ2019
アメリカのミズーリ州カンザスシティで開催されたマジックフェスト・カンザスシティ2019では、スタンダードフォーマットで激戦が繰り広げられました。
At 9-2 @Nakashu_ is still in contention for up to 8 Pro Points. When asked what lead would he feel comfortable with, he replied “Raphael Levy is a very good player, no lead is safe!” #MTGKansas pic.twitter.com/Mkj4cT8ftb
— ChannelFireball (@ChannelFireball) 2019年6月2日
日本からも中村 修平選手のような有名プロプレイヤーも参戦していました。結果は悔しくも9位とプレイオフ進出はならなかったようですが、アメリカの地でその存在感を放っていました。
そんな日本のトッププロも参戦していた今大会で見事に優勝を収めたのは、StarCityGames.comの強豪レガシープレイヤーとして知られるベン・フリードマン選手でした。
エスパーヒーローズ(使用者:ベン・フリードマン選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《水没した地下墓地》 |
4 | 《氷河の城砦》 |
4 | 《神無き祭殿》 |
4 | 《神聖なる泉》 |
4 | 《孤立した礼拝堂》 |
1 | 《平地》 |
1 | 《沼》 |
4 | 《湿った墓》 |
4 | 《聖堂の鐘憑き》 |
4 | 《第1管区の勇士》 |
1 | 《戦慄衆の将軍、リリアナ》 |
3 | 《覆いを割く者、ナーセット》 |
4 | 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 |
4 | 《時を解す者、テフェリー》 |
1 | 《戦慄衆の指揮》 |
1 | 《灯の燼滅》 |
3 | 《ケイヤの誓い》 |
1 | 《アズカンタの探索》 |
1 | 《古呪》 |
4 | 《思考消去》 |
3 | 《暴君の嘲笑》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《喪心》 |
1 | 《戦慄衆の指揮》 |
2 | 《肉儀場の叫び》 |
1 | 《灯の燼滅》 |
2 | 《強迫》 |
1 | 《イクサランの束縛》 |
3 | 《ケイヤの怒り》 |
2 | 《黎明をもたらす者ライラ》 |
2 | 《古呪》 |
ベン・フリードマン選手が今大会に持ち込んだのは、『灯争大戦』で大量に追加されたプレインズウォーカーを惜しみなく投入したミッドレンジデッキ、「エスパーヒーローズ」でした。4種12枚のプレインズウォーカーが採用されており、圧倒的なアドバンテージで対戦相手をマウントします。
この手のデッキはどうしてもソーサリータイミングでカードをプレイする都合上カウンターを採用したデッキに弱い面がありましたが、《時を解す者、テフェリー》がその弱点を補っています。地味に赤単デッキなどにも刺さることがあり、見かけ以上に強力な支配力を持ったカードです。
同様に《覆いを割く者、ナーセット》もその常在型能力で対戦相手のドローを封じ、一度つけたアドバンテージ差を固定します。この2枚のプレインズウォーカーがこのアーキタイプを成立させたと言っても過言ではないでしょう。
これらのプレインズウォーカーを戦闘から守るのが《第1管区の勇士》です。デッキのおよそ半分が多色のカードで構成されているこのデッキであれば能力を誘発させるのも容易ですし、トークンで盤面を埋め尽くしたあと《戦慄衆の将軍、リリアナ》を着地させれば、そこからゲームに負けるほうが難しいというもの。
《ケイヤの誓い》でライフを守ることができるのでアグロデッキへの耐性もありますし、何よりプレインズウォーカーのパワーを存分に堪能できるこのデッキならば、現環境でも随一の爽快感が味わえるでしょう。
いよいよ『灯争大戦』環境も「答え合わせ」の時期に入っています。今週末には日本人プレイヤーも多数参加するマジックフェスト・台北2019も開催されるので、そちらの結果もどうなるのか気になるところです。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
※画像はマジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイトより引用しました。引用元URL:
ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー バックナンバー
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