とはいえ、バニラGRクリーチャーにも問題もないわけではない。
バニラGRクリーチャーたちは超GRからGR召喚されるバニラであるため、手札から唱えるのは「GR召喚をテキストに持つクリーチャーや呪文」ということになる。
ところがそれらのクリーチャーや呪文は「GR召喚をテキストに持つ」以上、当然バニラではない。したがってバニラサポートのうち、《駱駝の御輿》のようなカードの恩恵を受けられなくなってしまっているのだ。
しかも「GR召喚をテキストに持つクリーチャーや呪文」は《ウォッシャ幾三》や《♪正義の意志にひれ伏せ》のように大抵の場合3マナであり、2マナとなると《音奏オカリオ》や《TEKUTEKU・ボンバヘイ》のように破壊時限定のGR召喚になったり、《TOKKO-BOON!》や《ガチャベス1/ガチャガチャ・スクランブル》のように呪文の色が統一されなくなったりしてしまう。
だが、多少のボーナスがあるとはいえ現代デュエマにおいて3マナからバニラの召喚を始めても勝てるわけがない。やはり必要なのは2マナ以下でGR召喚できる同一のカード数種類なのだ。
はたして超天篇第1弾にはそのような条件を満たすカードが……?
あった。
オレガ・オーラだ。
「GR召喚」という言葉に惑わされていたが、冷静に考えるとオレガ・オーラを出すときもGRクリーチャーをGR召喚してからその上に付けている。そして水のオレガ・オーラは2マナで複数種類存在している。ついでに言えば、《アクア・ティーチャー》も水文明だ。
すなわち《アクア・ティーチャー》を出し、水のオレガ・オーラからバニラGRクリーチャーをGR召喚すればバニラシナジーを上乗せしたオレガ・オーラデッキが完成するのだ。
というわけでこれが今回のデッキ、「VANILLAAA・ミッツァイル」だ!
『VANILLAAA・ミッツァイル』
《アクア・ティーチャー》 | |
《*/零幻チュパカル/*》 | |
《*/零幻トリムナー/*》 | |
《*/零幻ルタチノ/*》 | |
《*/弐幻スパイアル/*》 | |
4 | 《極幻智ガニメ・デ》 |
4 | 《終末の時計 ザ・クロック》 |
4 | 《奇跡の旋風 トゲガニル》 |
4 | 《KAMASE-BURN!》 |
4 | 《BAKUOOON・ミッツァイル》 |
超GRゾーン | |
2 | 《Theカップラー漢》 |
2 | 《純白の意志ヴィンチ》 |
2 | 《無罪TV-30》 |
2 | 《ムガ丙-三式》 |
2 | 《ホッピーホップ》 |
2 | 《ワイラビⅣ》 |
先日開催されたデュエル・マスターズグランプリ8th (2日目・殿堂構築) でも大活躍だった《BAKUOOON・ミッツァイル》は、どうしても攻めっ気が薄くなりがちなバニラデッキにとっても救世主と呼べる存在だ。
《アクア・ティーチャー》を含め、バニラシナジーによって一気に展開したクリーチャーを破壊すれば、すべてスピードアタッカー持ちのGRクリーチャーへと変換できるからである。
また、《奇跡の旋風 トゲガニル》はこの大GR時代において見直されるべきスペックを持っている、S・トリガー持ちクリーチャーではないかと個人的には思う。SSTで発動すれば一気に4体ものアタッカーを止められるというのは、クリーチャーを横に並べる戦略に対してこれ以上なく効果的なカウンターとなりうるからだ。
《Theカップラー漢》の上に《*/零幻チュパカル/*》が乗っている姿はなかなかにシュールだが、一味違った超GRゾーンの使い方を試してみたいという方は、ぜひバニラGRクリーチャーたちの有効活用に挑戦してみて欲しい。
???「ふっふっふ……そんな程度のスケールで満足なんですか?」
そ、その声は!?
*/零幻デッドマン/*!!!(この動き何……?→「サクラフィンガー」らしい)
デッドマン「来週、最強のスケールを持ったカードをお見せしますよ」
はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?
次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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