ふたりが思う「甲子園で勝つために必要なこと」とは?
──甲子園という舞台で勝つためには、どういうことが重要だと思われますか?
西澤:当たり前ですけど、やっぱり練習が必要ですよね。あとは、楽しんでいる人が勝つのかなって思います。同じくらいのパワーだったら楽しんでいるほうが間違いなく勝つと思いますね。「ここでオレが決めてやるぜ」とか「オレがこうしてやるんだ」とか、そういう本番を楽しめる人のほうが勝ちやすいのかなっていう。
──弱気になるとやっぱり厳しい?
西澤:厳しいですね。自分は前に『スマブラ』をずっとやってたんですけど、ネット上で「強い」とか「優勝するだろうな」とか言われているプレーヤーでも、いざオフラインの大会に出るとけっこうベスト16とかで負けるんですね。そういうのをたくさん見てきたので、緊張をなくす上で、やっぱ楽しんでいる人のほうがするっと勝てるのかなっていうのは感じますね。
──普段、家でやっている環境と違って、観客のいるオフラインの大会だとなかなか普段通りの実力を出せない。
西澤:そうですね。実際、ほとんどの人が出せてないと思うんですよね。
▲大観衆が見守るオフライン大会では、普段とは違う独特の雰囲気や緊張感がある。その雰囲気に飲まれず、いつも通りの力を発揮できるかが勝つためのポイントだ。
YouTube動画「第4回スプラトゥーン甲子園」闘会議2019 DAY2 全国決勝大会24:52より引用
──オンラインならもっと動けるのにっていう。あとばるさんはいかがでしょうか?
あとばる:西澤さんの話にもつながってくるんですけど、いざ本番ってなったときに練習段階での後悔がないのが一番いいのかなとは思っていて。「練習量が足りなかったな」とか「ここが不安だな」って思う部分があると、どうしても気持ちがマイナスに働くんですよね。
それって結局は本番を楽しめていないっていうことなので、自分のできる範囲でなるべく練習時間を確保しておいて、もし負けたとしても後悔のないように練習をやったほうがたぶん勝てますね、甲子園の場は。
──やっぱり不安なところがあると、気持ち的にもそこがひっかかって……。
あとばる:そうですね。本番で気にしちゃっていつもの動きができなかったり、その不安な部分がモロに出ると「うわっ」てなって、絶対パニくったりしちゃうので。
西澤:あれだよね。負けても「これしゃーねーし」「やったし」っていう状態に持って行かないとダメだよね。
あとばる:自分の中で「これで負けたらしょうがない」っていうところまでもっていくと、本番の動きもよくなりますよね。
西澤:確かに。
──カラマリとしては、今回の甲子園は「これで負けたらしょうがない」ってところまでもっていけた?
西澤:そうですね。それぐらいには。
──他のゲームでもネットだと強い人がオフラインの大会だとわりとすぐ負けるということは、けっこうあるみたいですね。
西澤:ありますね。もう思い切りデバフ(※RPG等においてキャラクターの各種パラメータを弱体化させることを示す用語)かかりますから(笑)。緊張からなのか、普通だとありえないような動きをしたりとか。
──オフラインの大会で勝つには、場になれるための経験を積むことも重要? 確か、あとばるさんも以前は自分は緊張しいだとおっしゃってましたよね?
あとばる:そうですね。
▲甲子園全国大会の選手控室の様子。大一番を前に、選手たちの闘志と緊張感が伝わってくる。
YouTube動画「第4回スプラトゥーン甲子園」闘会議2019 DAY2 全国決勝大会4:50より引用
──でも今回は楽しめた。
あとばる:もう慣れましたね。前みたいに変に緊張して動けない、ってことはもうないと思います。
西澤:それは、もうしょうがないよ。十代の子はね。あとばるはもう二十代になったけど、やっぱり経験……ゲーム以外のいろんな経験も関わってくるので。いまは、あとばるもぴょんもそこは乗り越えてくれたので、そこはよかったなと思いますね。
──チームとして一段レベルが上がった形ですね。
西澤:あとばるとぴょんがその形だったら僕はもうやることないですから。たとえ自分がゼロキルでも優勝はありますよ(笑)。
・オンライン大会予選は意外と苦戦していた!?
・甲子園の舞台で勝つためには「いかに本番を楽しめるか」が大事!
・そのためにも「これで負けたら仕方がない」というくらいの練習を積むべし!
次回はプロ野球12球団の代表としてトップチームたちが優勝を目指す大会「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」についてふたりに話を聞いてみたぞ。
ふたりが警戒するライバルチームとは? 次回もお楽しみに!<次回に続く>