取材・文=石川裕二
オススメのYouTuberを紹介する企画「コロコロ学園YouTu部」! 第2回は、YouTubeが発表した2021年の「ショート動画クリエイターランキング」で5位を獲得した神堂きょうかさん! クスッと笑えるショート動画をメインに投稿している動画クリエイターだ! 本業は女優だけれど、コロコロらしいおバカ男子っぽさを持ち合わせた魅力的な人物なので、ぜひインタビューを読んでくれよな!! オススメ動画もいくつか貼っていくぞ!!
プロフィール
神堂きょうか(しんどう・きょうか)
宮城県出身。女優。社会人を経て芸能活動をスタート。「YouTube(ユーチューブ)」では登録者数約36万人、「TikTok(ティックトック)」では登録者数約150万人を誇る人気動画クリエイターだ!!
https://fanme.link/kyokasan123
▲まずはこの動画を見てくれ! このバカ男子っぽさが神堂さんの魅力の一つだ!!(※動画が表示されない場合は、記事を再読み込みしてね!)
私は「かわいい系」じゃない
――神堂さんが「YouTube」や「TikTok」の動画クリエイターになったきっかけを教えてください!!
芸能活動の一環として、以前所属していた事務所から「『TikTok』をやってみたら?」と勧められたのがきっかけです。と言うのも、「TikTok」がすごく流行り始めていた時期だったんです。「TikTok」の広告も、とてもよく流れてくるくらいで。でも、私、最初は「TikTok」にすごく偏見があったんですよ。
――偏見というのは!?
「TikTok」って、みなさんダンスをしているじゃないですか。あとは、自分をかわいく見せる場のように感じてしまったというか……。私はかわいく踊ることはできないなと思って。そもそも、ダンスが苦手なんです。ちゃんと練習すればできるかもしれないんですけど、高校時代のダンスの成績が、周りがみんな「4」や「5」だったのに、私だけ「3」だったくらいで(笑)。
――でも、今や「TikTok」のフォロワーは150万人を超えているじゃないですか!
「TikTok」を始めたのが2018年の6月で、10月に1本の動画がバズったんです。その動画は、公園で鳩を追いかけるっていう内容だったんですけど。
――小学生ですか(笑)。
違うんですよ! 私、福岡で開催される100kmウオーキングの大会に出ようとしていたんです。それが、現地には行ったものの、台風の予報で大会が中止になってしまったんですね。でも、当日は予報に反して晴れたので、せっかくだから福岡の街を観光しようと思って。そこで、たまたま訪れた公園だったんです!
――いわゆる旅行動画の一つだったと!
はい。それで、その動画がバズった時に「なるほど」と思ったんです。それまでは喋り系の動画をメインにしていたんですけど、自分をもっとアピールするのにネタっぽい動画がいいのかもしれないと感じて。今は喋る系の動画も、ネタ系の動画も両方撮っています。
――そのネタ系の動画に、コロコロに通ずるバカ男子っぽさを感じていて。でも、どうして、自分はかわいくやるのが向いていないと思ったんですか!?
一部の人からは「かわいいね」と言っていただけることもあるんですけど、自分を俯瞰(ふかん)して見ると、私はどこにでもいるような顔でしかないな、と思っていて。なので、あまりかわいさを売っていくのは違うかなと感じているんです。「お前はちげーぞ!」って、自分に言い聞かせています。
▲「お前はちげーぞ!」の結果
芸能界入りのきっかけは後輩の存在
――そもそも、神堂さんが芸能界に興味を持ったきっかけは何だったんですか!?
いくつかあります。一つは、学生時代に見たドラマ『3年B組金八先生』です。漠然と、私も出てみたいなあと思っていたんですけど、自分の住んでいるところが田舎すぎて挫折しました。大学生の時にも、雑誌を見ていて、やってみたいという思いが出てきましたが、その時も部活が忙しかったので諦めて。
でも、社会人になって、たまたま「Instagram(インスタグラム)」を見ていたら、大学の後輩の男子がエキストラで映画に出たことを知って。共演者の方とお写真を撮っていたりしたんですよ。ちょっと口が悪いんですけど、この後輩にできて私ができないのは悔しいな、と思ったんです(笑)。
――神堂さん節が出てきましたね〜!
私には演技の経験があったわけではないので、エキストラでもいいから、どこか事務所に入れないかな、と思ったのが前の事務所です。でも、エキストラをやっていく内に、もっとちゃんと芸能活動がしたい、という気持ちが強くなっていって。でも、その時の私はOLとして仕事をしていたので、役者だけで食べていけるわけもなく、仕事を辞めるに辞められなくて。
ただ、ちょうど、その頃に「Pococha(ポコチャ)」というライブ配信サイトと出会って。配信でOLでの稼ぎと同じくらいの額を稼げるようになったんです。
――そこで芸能一本で行こうと思えたわけですね!?
いえ、もう一つ、きっかけがあるんです。その頃、若いアイドルの方が急に天国に行ってしまって。ものすごく、胸にくるものがあったんですね。私にも何が起きるかわからない。今、行動しなかったらきっと後悔すると感じて、その時に初めて、ちゃんと芸能に向き合おうと思えたんです。
――いろいろな覚悟があったんですね。今(※2022年1月時点)では、「YouTube」の登録者数が約36万人、「TikTok」の登録者数は150万人を超える人気者になったじゃないですか。現在の心境っていかがですか!?
(自分に対して)調子乗んなよ、って思ってます。
――謙虚ですね!
勘違いは自分の身を滅ぼすと思っているので、絶対に初心だけは忘れないようにしようと思っています。
――「YouTube」では、昨年末に「YouTube Shorts(ユーチューブショート)」(※1分以内の縦型動画)をメインとした「ショート動画クリエイターランキング」で年間5位を獲得しましたが、どのようなお気持ちですか!?
5位かぁ〜〜〜って。正直に言うと、もっと上に行きたかったなという悔しさもあるんですが、それでも、すばらしい順位だと思うので、今年は5位の女だと思って納得しています。
――2021年の間に、それだけチャンネル登録者数が増えたということですから、すばらしいですよ!
自分でもビックリしている部分もあって。2020年の3月に初めて「YouTube」に投稿したんですよ。でも、数本投稿してから、1年くらい投稿しなくなってしまって。と言うのも、自分のなかで、予想外に難しいなと思ってしまったんです。
――難しいというのは!?
私が日頃、「TikTok」でつくっている動画って、1分の動画なんです。でも、「YouTube」はもっと長尺でしかも横動画、みたいなイメージがあったので、そのギャップに追いつけなくて。
――1年後に「YouTube」への投稿を再開した理由は何だったのでしょう!?
「YouTube Shorts」ができて、知人から「やってみなよ!」と言ってもらえたんです。それで動画を投稿してみたところ、バーンと再生回数も登録者の方も増えたので、「YouTube Shorts」さまさまというか。運が良かったです。
――「YouTube Shorts」の良さって、どういうところだと思いますか!?
身構えずに、気軽に見られるところだと思います。それこそ、「TikTok」のような感覚で見られるので。
――「YouTube」と「TikTok」で使い分けている部分ってありますか!?
「TikTok」で撮った動画も「YouTube」に上げているんですけど、私の横動画と縦動画で言えば、横動画のほうがユルいです。より無理していないというか。「YouTube Shorts」だと、どうしても1分以内に動画を収めないといけないので、テンポよく編集する必要があるんです。でも、ショート動画ではない横動画は、時間をショートほど気にしなくていいので、ゆったり自然な感じでやっているところはあります。
変なほうの自分を出したい
――神堂さんの動画って、何かテーマはあるんでしょうか!?
無理をしない、です。あまり狙い過ぎたり、頑張り過ぎてしまうと、自分じゃない感じがするというか。ありのままの自分でいたいと思っています。編集でお笑い要素を入れているところもあるんですけど、自分では特別、笑わせにいっているつもりはなくて。いつの間にか、ああいう感じになっています(笑)。でも、あれが自分なんですよね。
もう一つ、大事にしているところをあげるとするなら、みなさんと会話しているような親近感です。目の前に視聴者の方が座っているような感覚で撮っているところはあります。
「YouTube」の動画では、冒頭のあいさつでよく「今日も誰かの誕生日」と言っているんですけど、それも、誰かがよろこんでくださればいいなと思ってのフレーズです。実際に、「今日、おれ誕生日なんだよね!」というコメントをいただくこともあって。たくさんいる視聴者の方をお祝いしているつもりでいます。
――それはすてきですね! 動画投稿をする魅力は、どんなところに感じていますか!?
誰かに制限されることなく、自分のやりたいことをできるところだと思います。
――やりたいこと、ですか!
自分のキャラを表現できるじゃないですか。たとえば、芸能活動をしていると、やっぱり、求められたことを演じる必要があって。でも、私、もっと変なやつなんだぞと思いながら、そういう仕事をしてきたんです。ただ、それを表現する場がなくて。そんな時に、動画投稿と出会えたので、今、とても楽しいです。
――神堂さんは、女優らしからぬ表情を見せてくれたりもするじゃないですか。そういうのは抵抗がないんですか!?
全くないです! 変なほうの自分を出したいです! 「きれい」「かわいい」みたいなのは照れてしまうので。恥じらいは、母の胎盤に置いてきたつもりなんですけど、そこだけなぜか恥ずかしくなっちゃうんです。
――動画での方言も神堂さんの魅力の一つだと思いますが、隠したい人もいるじゃないですか。そこはどう捉えていますか!?
私、生まれ育った宮城県が大好きで。あとは、宮城県に関わらず、いろいろな地方の方言を聞くのが大好きなんです。ただ、テレビとかを見ていると、東北弁ってあまり聞かないですよね。ちょっとモゴモゴして喋るからか、テレビでは使いづらいのかな。でも、私は、自信を持って使っていきたいなと思っています!
――地元が大好きなんですね! 小学校時代は、どんな女の子でしたか!?
めちゃくちゃ、やんちゃだったと思います! 同級生が12人という田舎の学校にいたので、男女分け隔てなく遊んで、よく、キックベースや缶けり、秘密基地づくりなどをして遊んでいました。スポーツ少年団のサッカークラブにも入ってたんですよ。私、こんな感じなので、よく男兄弟がいるんじゃないかと言われるんですけど、三姉妹の末っ子なんです。
――絶対に男兄弟がいるだろうなと思っていました! 昔から人を楽しませるのは好きでしたか!?
先ほど、やんちゃとは言ったんですけど、前に出るのが苦手なタイプで。運動会で、6年生の時に紅組・白組の団長を1人ずつ決めるとなった時も、「きょうかちゃん、やりなよー!」と言われたんですけど、いや、無理無理無理みたいになって(笑)。あの時、やっておけば良かったなって、今になって思うんですけど。
とにかく、もじもじしていました。自分の思っていることを、うまく言葉にして相手に伝えるのがすごく苦手な子どもだったと思います。
将来叶えたい、いくつかの夢
――ここからは、動画クリエイターを目指す人に向けての質問をしていきたいのですが、動画投稿をしていて怖いと感じたことはありますか!?
デメリットは、やっぱり顔出しするところにあると思います。私は芸能活動の一部でもあるので、覚悟を決めて顔を出していますが、そこには必ず危険性が伴うものだと思っています。
――顔も個人情報ですもんね。
はい。あとは、私もそうだったんですが、10代の頃って、無責任な発言をしがちじゃないですか。その発言の一部を切り取られて、炎上してしまうこともあると思うんです。小さい頃に負った傷って、大人になっても残るものなので、自分を守るためにも、大人に確認してもらいながら動画投稿するのがいいのかな、と思います。
……マジメな回答になっちゃった! もうちょっと、ふざけたほうがいいですか!?
――いえ、ありのままでお願いします(笑)。逆に、動画投稿をするにあたって、こんなことしたほうがいいよ的なアドバイスはありますか!?
顔出しをする場合は、まず、カメラを見て喋るのに慣れることだと思います。もじもじ喋るよりも、ハキハキ話したほうが聞いてもらいやすいと思うので。
あとは、レンズをちゃんと見ることですね。インカメを見ていると、微妙に視線がズレてしまうので。レンズをちゃんと見ると、視聴者さんと目線が合うんですよ。目線が合っていると、視聴者の方と目の前にいて喋っているような感覚になれると思うので、オススメします!
――おお〜、具体的なアドバイスをありがとうございます! これまでたくさんの動画を撮ってこられた神堂さんですが、特に思い出深い動画ってありますか!?
私、最近、よくコメント欄で「ドラゴンフルーツの人だ!」って言われるんですよ。こんなにドラゴンフルーツがピックアップされることって、世の中でないんじゃないかってくらい、ドラゴンフルーツの動画をあげているので。
▲ドラゴンフルーツの動画
――確かにドラゴンフルーツのイメージが強いです! では、最後に、これからチャレンジしていきたいことを教えてください!!
私はテレビが大好きなので、ドラマ・映画・バラエティを含めて、どんどんメディアに出ていきたいです。ほかにも、たくさん夢というか目標はあって。細かいものをあげると、「始球式に出る」「伊坂幸太郎さんの作品に出る」「『ザ・テレビジョン』の表紙を飾る」です! あとは、大好きな宮城県に何かしらの形で恩返しがしたいです。
――近い内に叶うと思います!! 本日はありがとうございました!
ありがとうございました!
※撮影時のみマスクを外していただいております
■神堂さんのSNS一覧は、下記リンクからチェックしよう!!
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