ZweiLanceの新カード風林火山 vol.7 ~「デュエキングMAX」編~

By ZweiLance

 コロコロオンライン読者の皆様、先日のデュエチューバーFESは楽しんでくれたかな?

 デュエル・マスターズに関する攻略情報を発信しているZweiLance (ツヴァイランス) だ!

 (これから偉そうに解説していくわけだが、筆者は早々に負けてしまったため、若干肩身が狭いぞ!)

 早いもので7回目、「デュエチューブ」と連動して、デュエル・マスターズの最新弾に関する攻略記事を書いていくぞ!

 その名も、「ZweiLanceの新カード風林火山」!

・ビートカードの風
・対策カードの林
・コンボカードの火
・コントロールカードの山

 それぞれのジャンルごとに一番の注目カードをピックアップしていく。

 ZweiLanceの新カード風林火山、「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」の巻!

ビートカードの風:《”逆悪襲”ブランド》

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《”逆悪襲”ブランド》

 これで「ギャラクシー」と読まされることに宇宙を感じる今日この頃。デュエル・マスターズのぶっ飛んだルビ、大好き。

 わかりやすく《”轟轟轟”ブランド》のリメイクなこのカードだが、早速火単速攻に新たな風を吹かせている。

▲王来篇第3弾「禁断龍VS禁断竜」収録、《月砂 フロッガ-1》
▲王来篇第2弾「禁時王の凶来」収録、《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》
▲王来篇第3弾「禁断龍VS禁断竜」
収録、
《斬斬人形コダマンマ GS》
▲「20周年超感謝メモリアルパック 技の章 英雄戦略パーフェクト20」収録、《カンゴク入道》

 昨今の火単速攻事情だが、《月砂 フロッガ-1》《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》といった優秀な対策カードと、《斬斬人形コダマンマ GS》《カンゴク入道》といった優秀な手札補充カードの充実に伴い、従来の最速で3ターンキルを狙いに行く形から、確実に高打点で4ターンキルを見据える形へと進化を遂げている。

 今まで以上に安全に勝利を狙えるようになった火単速攻であったが、そこに《”逆悪襲”ブランド》が加わったことにより、4ターン目の押し込みはより強力に。更には3ターン目からゴリ押していくプランも強化されているのだ。

 これまで不足しがちだった、トップデッキからのスピードアタッカー枠も補完され、「なんか引けば勝てる」な展開に持ち込みやすいのも見逃せない。

▲新2弾「マジでB・A・Dなラビリンス!!」収録、《”罰怒”ブランド》
▲「最強戦略!!ドラリンパック」収録、《希望のジョー星》

 競合となるのはやはり《”罰怒”ブランド》だが、流行りの《希望のジョー星》下でもお構いなしに召喚できる点でも、現在は《”逆悪襲”ブランド》主流の構築になっていきそうだ。

 ますます選択肢が増えていく火単速攻だが、どのカードも集まりやすく、すぐにデュエル・マスターズ本来の面白さに触れられ、初心者・復帰勢には一番に触って欲しいデッキだ。

対策カードの林:《流星のガイアッシュ・カイザー》

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《流星のガイアッシュ・カイザー》

 今弾の大本命カード。

 このカードの登場によって《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》といった、これまで下火だった大型カードに再びスポットが当たったのはもちろんのこと、《零獄接続王 ロマノグリラ0世》《黒智縫合 レディオブ・ローゼルド》といった、ちょっと重たいディスペクター組の評価も一変している。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》
▲双極篇第1弾「轟快!! ジョラゴンGo Fight!!」収録、《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》
▲王来篇第3弾「禁断龍VS禁断竜」
収録、
《零獄接続王 ロマノグリラ0世》
▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《黒智縫合 レディオブ・ローゼルド》

 そして何よりもこのカードが環境にもたらしたもの。
 それは、「存在そのものの圧」だ。

 同弾で再録を果たした《天使と悪魔の墳墓》というカードをイメージして欲しい。
 相手のマナゾーンにこのカードが見えたらどう思うだろうか?
 最終的にケアするしないはともかくとして、迂闊にマナゾーンやバトルゾーンのカードを被せるべきではないという思考を必ず持つはずだ。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《天使と悪魔の墳墓》

 この《流星のガイアッシュ・カイザー》も似た性質を持っていて、迂闊な《蒼き守護神 ドギラゴン閃》やGR召喚など、現代デュエル・マスターズで挨拶代わりに行われていたあらゆるアクションに「裏目」をもたらしたのだ。

 こんなカードが序盤出てきてはひとたまりもないし、負けは必至。だが、自分の動きを通さなければ勝利もない……。

 そうこうしているうちに普通に動かれて負けてしまう、という恐ろしい性質を持っており、デュエル・マスターズというゲームをまた一段上のレベルに押し上げたカードと言って良いだろう。まさに無言の圧力。

 そしてそんな《流星のガイアッシュ・カイザー》が今最もよく使われているデッキタイプがこちら……

 火水自然型の《蒼き守護神 ドギラゴン閃》

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《蒼き守護神 ドギラゴン閃》
▲「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」収録、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》

 実に皮肉なものである。6コストの多色は罪だ。

コンボカードの火:《邪眼王B・ロマノフ》

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《邪眼王B・ロマノフ》

 こちらのカードのついては環境でどうこうというより、今後いつ暴れるかわからないギミックということで紹介しておきたい。

 それが《邪眼王B・ロマノフ》+《完璧問題 オーパーツ》だ。

▲革命ファイナル最終章「ドギラゴールデン vs. ドルマゲドンX」収録、《完璧問題 オーパーツ》

1. 《邪眼王B・ロマノフ》でまずは厄介な対策カードを破壊
2. 《邪眼王B・ロマノフ》で任意の枚数手札破壊しつつ《完璧問題 オーパーツ》に「革命チェンジ」
3. 《邪眼王B・ロマノフ》の進化元となった任意のカードを手札に回収
4. 《完璧問題 オーパーツ》の効果で相手の盤面も壊滅

 という簡単過ぎる割に悪魔的な流れがある。

 その後はまた《邪眼王B・ロマノフ》を出し直したり、追加の《完璧問題 オーパーツ》で「革命チェンジ」を繰り返したりすれば、相手としてはひとたまりもない。

 ただ現在は《希望のジョー星》や、火単速攻の速過ぎる展開が障壁と言える。
 そういう意味で、今後の殿堂レギュレーションや新弾次第で如何様にも化ける、時限爆弾的なコンボだと考えている。

 《完璧問題 オーパーツ》はいつぞやのGPで、フィーチャーテーブルにちょっと映り込んだだけでコメント欄がざわついたカードであり、発売当時はほとんど使われていなかった記憶がある (なにせ《蒼き団長 ドギラゴン剣》の全盛期だったので)。

 そんなカードもこうしていつ日の目を見るかわからないのが、広大過ぎるカードプールを持つ、デュエル・マスターズというカードゲームの面白さの一つだろう。

コントロールカードの山:《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》

 対策カードといえば対策カードなのだが、《流星のガイアッシュ・カイザー》があまりにも対策カード過ぎたため、こちらで取り上げさせて頂く。

 上面に関しては割と見たまんまなのだが、そのシンプルさゆえに事前評価ではブッチギリの「ヤバい奴」認定をされてしまう。なにせあのプレミアム殿堂入りした《音精 ラフルル》よりちょっと凄いことが書いてあるのだから、無理もない。

 しかし蓋を開けてみると、呪文主体なデッキがそれほど多い環境というわけもなく、採用率はぼちぼちといった感じに落ち着いている。

 なかでもこのカードを特に上手く扱えているデッキが、光水の《未来の法皇 ミラダンテSF》デッキだ。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 技の章 英雄戦略パーフェクト20」収録、《未来の法皇 ミラダンテSF》

 下の呪文面もミラダンテで唱えることができ、上下共に上手く活用できている点で、“呪文デッキに対しても強いし自分の動きとしても強い”という理想的な構成になっている。早速大会でもいくつか結果を残し始めていた。

 また、火水自然ドギラゴン閃の《次元の霊峰》も見逃せない。

▲革命ファイナル「奥義伝授!! デッキLv.マックスパック」収録、《次元の霊峰》

 対策カード寄りな性質上、あまりデッキに採用し過ぎても逆に動きが悪くなってしまうのだが、数枚採用+《次元の霊峰》というパッケージにすることで、状況に応じて《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》、基本的には《蒼き団長 ドギラゴン剣》といった柔軟な動きを実現している。

 このカードは特に環境に対しての噛み合いが重要になってくるので、無駄なく使うことと、タイミングを見て使うことが、活躍させる上での重要なポイントとなるだろう。

 以上、ZweiLanceの新カード風林火山、「デュエキングMAX」の巻。完。

 最後に恒例の未来覚醒カードだが、《影速 ザ・トリッパー》を推しておきたい。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《影速 ザ・トリッパー》

 《停滞の影 タイム・トリッパー》とともに育った身としては、あまりにもカードパワーが飛躍し過ぎていて、理解が追いつかないレベルだ。

 それはさておき、わかりやすくとんでもスペックなカードなのだが、発売当初は就職先に悩まされていた。が、程なくして見つかった。

 それが火闇の《百鬼の邪王門》ビートダウン

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《百鬼の邪王門》
▲十王篇第1弾「切札x鬼札 キングウォーズ!!!」
収録、《「貪」の鬼 バクロ法師》

 3ターン目にプレイすることで、4ターン目の《「貪」の鬼 バクロ法師》に繋ぐ動きがあまりにも理不尽過ぎる。

 加えて流行りの《希望のジョー星》+《ゼロ・ルピア》のコンボに対しては、相手が有効な除去手段を持ち合わせていないにも関わらず、追加のマナが使えなければコンボが始まらない。

 これまでだったらそのままコンボを決められて勝てなかったような局面さえ、このカード1枚で解決することもある。

▲「アルティメット・クロニクル・デッキ 2019 SSS!! 侵略デッドディザスター」収録、《SSS級天災 デッドダムド》
▲十王篇第1弾「最強戦略!!ドラリンパック」収録、《轟く革命 レッドギラゾーン》

 さらにまだ形にこそなっていないものの、《SSS級天災 デッドダムド》《轟く革命 レッドギラゾーン》との相性も注目でき、今後の活躍にますます期待ができるということで選ばせていただいた。

 さて今回は新カードが多過ぎて選ぶのに苦戦したが、今回紹介したのは本当にほんの一部に過ぎない。

 ぜひ実際に手に取ったカードで、独自の使い道を確かめてみて欲しい。今回の記事で紹介した発想などが、その手助けになれば幸いだ。

 同様のテーマでより深掘りした動画をデュエチューブでも公開中!ぜひ合わせてチェックだ!

 それではまた次回!


ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
 
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