By ZweiLance
コロコロオンライン読者の皆様、ごきげんよう!
主にデュエル・マスターズに関する情報発信をしているZweiLance (ツヴァイランス) だ!
さて今回も、デュエチューブと連動したデュエル・マスターズに関する解説記事を書いていくぞ!
今回は発売したばかりの「20th クロニクルデッキ」より、『決闘!! ボルシャック・デュエル』『熱血!! アウトレイジ・ビクトリー』の解説だ!
その名も「ZweiLanceの新カード風林火山」!
・ビートカードの風
・対策カードの林
・コンボカードの火
・コントロールカードの山
今回は少し特殊でデッキのカードからの紹介ということで、発売直後の大会で特に活躍しているカードをピックアップしてきた!
果たしてどちらのデッキのカードがより活躍しているのか……その要因も分析しながら一緒に理解を深めていこう。
それではZweiLanceの新カード風林火山「20th クロニクルデッキ」の巻、早速いってみよう!
ビートカードの風:《熱血武闘 カツキング》
《灼熱連鎖 テスタ・ロッサ》の「灼熱ドロン・ゴー」を最速で決められるため、新たな墓地利用デッキに採用されているのがこのカード。
《灼熱の闘志 テスタ・ロッサ》や《勇気と知識 テスタ・ロッサ&アリス/「行くぜアリス!」「行けるわテスタ!」》で序盤から墓地に落としておくことで、一気にコンボ起動。
「灼熱ドロン・ゴー」による超展開と墓地肥やしで、最速わずか3ターン目にして墓地のクリーチャー枚数が10枚以上となり、切り札である《暴走龍 5000GT》や《反逆龍 5000typeR/無法頂上会談》の早期着地を実現している。
ただし、デッキ全体を通して若干このコンボに依存してしまっている側面があり、相手の対策カードやキーカードの不揃い、最近では《ヘブンズ・ゲート》などの強力なシールド・トリガーによるアクシデントも目立つのが難点だ。
この他にも、《”罰怒”ブランド》を組み合わせた純粋な火水のビートダウン型などがあるのだが、全体的にまだまだ課題は多いデッキタイプといえる。今後の新アウトレイジに期待だ。
対策カードの林:《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》
なんと言ってもメインは下面の圧倒的な対策性能なのだが、面白いのは上面さえも頻繁に活躍していることだ。
例えば序盤に下面で唱えたこのカードは、《灰燼と天門の儀式》で蘇生すれば強力なシールド・トリガーとなる。
また、下面をメインに採用しているデッキでも、《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》で場に出せば、ビートダウンなどに対して明確な解答となるだろう。
他にも、本来複数体並べておきたい《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》のような対策カードに対しても、複数体並べることに対してこれ以上にないほどの牽制となっている。
このように現在のカードプールでは、ツインパクトカードであるということは圧倒的な強みであり、歴代の人気カードが現大会環境でも活躍できる最高のギミックといえるだろう。
もちろん、何かとネタにされがちな《残虐覇王デスカール/ロスト・ソウル》のデスカールだって侮れないぞ!!
先日の大会では、シールド・トリガーした《灰燼と天門の儀式》からブロッカーとしてバトルゾーンに出して耐久し、タップ能力で相手の手札から《ボルシャック・ドギラゴン》を2枚撃ち落として、見事勝利している。
仮に単体であればわざわざ採用するほどではないカードでも、ツインパクトカードとなれば意外と使い道に溢れているものだ。
そんなツインパクトカードのデザインの面白さの象徴とも言えるのが、この《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》だろう。もちろん、面白いだけでなく超強いぞ。
コンボカードの火:《ボルシャック・決闘・ドラゴン》
「1体マナ送りにして1体マナからボルシャックを出す」という、一見すると9コストの割にシンプル過ぎて「この令和の時代にどうなんだ?」と思われるかもしれない。
もちろん普通の感覚でいけば9コストというのはかなり重たい部類なのだが、ボルシャックデッキにおいては《メンデルスゾーン》や《ボルシャック・栄光・ルピア》、《ボルシャック・ドラゴン/決闘者・チャージャー》による前代未聞レベルの超加速により、4~5ターン目に9マナ溜まってしまうのが通常運転だ。
そしてこのカードの強みはその効果の書き方にあって、除去効果が発動した後に踏み倒し効果が発動するため、《ガル・ラガンザーク》や《モモキング -旅丸-》などの厄介な対策カードを突破した上で展開することができる。
また、自身の効果で自身を踏み倒せるので、《ボルシャック・決闘・ドラゴン》同士を連鎖させ、軽く20を超えるような超打点を一瞬で作り出すこともできるのだ。
それこそ《ヘブンズ・ゲート》などを使う防御力の高いデッキ相手にも中途半端な展開は一切許さないだけの制圧力を持っているため、後述する《ボルシャック・NEX/スーパー・スパーク》と合わせて圧倒的なビートダウンを押しつけていくことができるだろう。
コントロールカードの山:《ボルシャック・NEX/スーパー・スパーク》
良くも悪くも「脳筋」的な色の強いこのデッキにおいて、数少ないテクニカルな動きを可能にするのがこの《ボルシャック・NEX/スーパー・スパーク》だ。
上面は状況に応じて《ボルシャック・栄光・ルピア》と《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》とを使い分け、攻めにも守りにも転じられる優れもの。
下面は手撃ちで相手の盤面を壊滅させるのはもちろんのこと、真の強みはシールド・トリガーであることにある。
ボルシャックデッキは中盤から圧倒的なまでの高火力でビートダウンを仕掛けていくため、当然相手はその対処を迫られることになる。
しかしその凄まじさから、受けている展開ばかりでは埒が明かず、結局はタイミングを見てシールドに攻撃してくるほかないのだ。
そこでこの《ボルシャック・NEX/スーパー・スパーク》が確率にして約43%でシールドに埋まっており、かつその先の《ボルシャック・ドギラゴン》までも超えていく必要があるというのである。
したがって、「殴っても恐らく勝てないし、受け続けてもどの道勝てない」という絶望的な状況を相手に押しつけられるわけだ。これがボルシャックデッキの持つパワーの恐ろしさと言える。
以上、特にボルシャックデッキの活躍が目立った発売直後の大会環境についてまとめてみた。
こうして見ると、やはりコンボというよりはカード単体のパワーで圧倒的できるボルシャックデッキが特に注目されているということになる。
そこで、今後の活躍に期待を込めて最後に紹介する1枚が、アウトレイジからこちら。
元々上面のジャッキーの能力は、対策カードとして現大会環境では相当に強力な部類だ。
しかし、大型のアウトレイジであることを上手く生かせておらず、どうしてもアウトレイジを使うなら、《灼熱の闘志 テスタ・ロッサ》のような小回りの効くギミックの方に軍配が上がってしまう。
したがってこのカードは、現状これといった活躍先がないものの、今後の新アウトレイジ次第で大きく化ける可能性がある、という評価になっている。
それが大型の超切り札級カードなのか、はたまた《天災 デドダム》のような汎用カードなのかはわからない。
だが、背景ストリーではカツキングのディスペクター化も既に示唆されているので、何かしらの期待を寄せて待つのも悪くはないだろう。
「過去のカードで強さを得たボルシャックデッキ」
「未来のカードで強さを得るアウトレイジデッキ」
そんな構図に期待しつつ、今後の新カードに要注目だ。
また、同様のテーマでもっともっと深掘りした動画をデュエチューブにて公開中だ!大会環境におけるボルシャックデッキとアウトレイジデッキ、その全貌を解き明かす!
それではまた次回の風林火山でお会いしよう!
ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
YouTube「ZweiLance Channel」:
https://www.youtube.com/channel/UCgo6OjaW8C8kghG0SHwMsJA
「ZweiLanceの新カード風林火山」のバックナンバーはこちら!