トップクラスに上手いプレーヤーはなにが違う!?
――おふたりの思う上手いプレーヤーの条件について教えてください。
あとばる:上手いプレーヤーには2通りあると思っていて、ひとつは個人の力で押し切っちゃうタイプ。要は対面力がズバ抜けてるタイプで、厳しい局面でも相手を正確にエイムして倒していくみたいな。いわゆる“上手い”と言われる人の大半ってこっちのタイプなんですよ。もちろん、これも上手いプレーヤーではあるんですけど、これってある種「理不尽な上手さ」なんですよ。一方で自分が本当に上手いなあと思うのは、盤面が広く見えていて状況に合わせて的確に動いてくるプレーヤーですね。ただ、そういう存在って本当に稀有で、自分が思い当たるのはダイナモンさん(第3回スプラトゥーン甲子園優勝メンバー)くらいしかいないんですけど。
――対面力だけじゃなく、視野の広さと状況判断能力が必要と。
あとばる:みんなが言う上手いってのは結局、理不尽なキルだと思うんですよ。でも、それはたぶん才能とかセンスの問題で、本当の意味で“上手い”って言うのは、ダイナモンさんのようなタイプかなと思いますね。
ろんつ:あと、試合中に考えられるプレーヤーは上手いと思いますね。結局、同じ試合ってひとつもないわけで、その時々によって状況がまったく違うんですけど、そこでこれまでの経験プラス、自分の頭で考えて「勝利に近づくために、なにをしたらいいか」というのを考えられる人が上手いと思いますね。
――なるほど。試合中はどうしても目の前のことに一生懸命になっちゃうので、考えながらというのはなかなか難しそうですね。
ろんつ:そうなんですよね。自分もそうですけど、なにかをしている最中だと対面でしたり、1対1をしていたりするとほかのことを考える余裕がなくなってくるんです。立ち回りのうまい人って、ひとつのことに固執しないで、ここで撃ち勝てそうになかったらほかのところに行こうとか、ここで相手が詰めてくるんだったら迎え撃とうとか、味方が周りにいなかったらひとりで迎え撃つのはやめようとか、そういう判断がしっかりしているんですよね。
――上手い人がやられないというのは、そのへんの判断力が優れているからなんですね。
ろんつ:そうですね。
――ちなみに、おふたりのスティツクとジャイロ操作感度はどういう設定でプレーしているのですか?
ろんつ:自分はジャイロ操作感度が-2で、スティックの操作感度が0ですね。
あとばる:僕はどっちも+5ですね。
▲なかなか試合に勝てない人は操作感度を見直してみるのもひとつの手だ。
――あとばるさん+5なんですか。それでエイムを合わせられるのがすごいですね。
あとばる:一番合いますね、やっぱり。
――ろんつさんのいまの設定は試行錯誤してそれに落ち着いたという感じですか?
ろんつ:正直に言うと、つい最近までジャイロはずっと0でプレーしていたんですけど、最近ほかのプレーヤーさんと「ジャイロいくつにしている?」という話をする機会があって。それで自分でも試し打ち場で実際にいろいろ試してみたら、-2のほうがいいのかなってなりまして。
――じゃあ、いまは-2の方がしっくりきている感じなんですね。
ろんつ:ですね。ちなみに+5にすると自分はまったく弾が当たらなくなります(笑)。
――ガチマッチで勝つために意識していることを教えてください。
ろんつ:自分が意識しているのは、みんな思っていることだと思うんですけど、やっぱり対面に勝つことですよね。スクリュースロッシャーの場合、そのためには場所作りが大事かなと思っています。
――やっぱり自分の有利なポジションで立ち回っていく?
ろんつ:はい。さっき、先に当てるのが大事と言いましたけど、先に当てるコツというか、当てやすい方法があるんですけど、よく敵が通る道を抑えておくというか、ここを使って打開してくるだろうという場所の前に先に陣取って、あらかじめそこに弾を出しておいて、1発当たったらもう1発当てるだけという。
――ステージ理解度が重要なんですね。
ろんつ:まあ、これに関しては、いろんな人の動画を見れば簡単に把握できることだと思います。
――あとばるさんはどうですか?
あとばる:これまでと違うベクトルの話をすると、とりあえず一番最初に表示される平均ガチパワーと味方の王冠の数を見ないことかな(笑)。
――見ない?
あとばる:見ちゃうと、「味方は王冠3枚か。じゃ、大丈夫だろう」という気の緩みが負けにつながるし、平均ガチパワーも見てしまうと、「2200か。これ、負けたらやばいな」とか、「2500!? 高けえ。これ、大丈夫かな」とか余計な雑念が入るので、とにかく見ない!(笑)。
――なるほど(笑)。
あとばる:これって自分の実力を過信しすぎないとか、味方に期待しすぎない、というのにつながると思うんですけど、やっぱり「いつも通りの自分のプレーをすること」が大事かなと。基本的に試合に負けて悔しいときって、自分のしたい動きができていないときなんですよ。自分はがんばったけど負けたときって、わりと「しょうがない」ってなりますし、そういう意識を持つことで、結果的に勝ちがよりよい勝ちになるんじゃないかと思いますね。
・自分が使って「楽しい」と思えるブキを使うことが上達への第一歩!
・試合中は常に考えて行動することを心がけよ!
・ひとつのことに固執せず、状況に合わせて考えて立ち回ることを意識せよ!
次回も引き続き、あとばる×ろんつ対談をお届けするぞ! 来週も要チェックだ!!<次回に続く>