〜『デュエル・マスターズ』イラストレーター、宮本サトルさんに直撃インタビュー！～
前回に引き続き宮本サトルさんにイラストの制作秘話を伺っていきます。今回は「超機動罠 デンジャデオン」の深〜いお話を聞くことができました！イラストの中に散りばめられた様々なこだわりが満載!!
——今回のカードイラスト「超機動罠 デンジャデオン」は、どのような発注で描かれたカードですか？
今回の「超機動罠 デンジャデオン」はマスターカードなので松本先生が描かれた元デザインのラフをアートディレクターさんから送っていただきました。そのラフに併せて箇条書きの設定をもらいました。
・「でんでんが操縦している」
・「でんでんのリュックが変形する」
・「カタツムリの殻が合わさってできている」
・「でんでんが金ピカなものが好き」
・「穴の中から部下がトラップを出している」
ラフと設定をいただいた時に、見た感じバリバリにカッコイイ系にするより、カワイイ系に寄せていった方がいいな、と考えて自分の中でコンセプトをまとめていきました。
ただ、カワイイ系に寄せる中にもカッコイイ要素を盛り込んでいくことができれば、と考えていました。
——今回のイラストでの注目ポイントはどこですか？
注目して欲しいポイントは、トラップを出している色違いの部下たちの表情が一人一人微妙に違うところです（笑）。
呪文部分で隠れてしまっている部分もあるのですが、顎のシャクレ具合や、目の離れ具合がよく見ていただくとそれぞれに違いがあるんです（笑）。
あとは、クリーチャー部分も呪文部分もアップでよ〜く見ていただくと分かるんですが、でんでんとデンジャデオンの顔がシンクロしているんです（笑）。
でんでんはすごく小さいので、印刷されたら分からないかもしれませんが、ディテールまで見てくれる人が気づいてくれたら嬉しいな、という気持ちだったのでこれを機に注目してくれると嬉しいです。
——今回のイラストで苦労したポイントを教えてください。
やはり何と言ってもマスターカードのイラストである、というプレッシャーですね。
その時点ですごいプレッシャーでした。
今回初めてのマスターカードだったので、参加してまだ年数も経っていない僕に、マスターカードの仕事が来るなんて……!とプレッシャーがすごかったです。
もちろん、最終的には嬉しさの方が勝ったんですが（笑）。
作業に取り掛かっても、正直いうと最初はビビってしまい、松本先生のラフから逸脱しないことを意識しすぎてしまいました。
はじめに提出したラフはロボットようなイメージでデザインしました。
このラフに対して「もう少し生き物感、動物感を出してください」と要望がきました。
元々のモチーフがカタツムリなのですが、カタツムリって動物感や生き物感を出しにくいんですよね。
そこで少し悩んで、身近な物に目を向けてヒントにしたのが「ネコ」だったんです。
実際のカードでは呪文の部分で足が隠れてしまっていますが、足の部分はネコのように関節を増やして動物感を出しました。
そして何より横から見るとわかるんですが、腕のモチーフは実は招き猫の手なんですよ。
最初はちゃんとした顔もなかったんです。目の部分が窓になってて、口の所はドアがついていて……。より乗り物感が強かったんです。
最初のラフを提出してから、修正の要望を受けて、そこから２〜３パターンほどお送りして、なんとか最終的にOKをいただきました。
修正の要望を受けた時に、「もっと自由に描いて、色々提案してみよう」と思ったことが、プレッシャーを吹っ切るきっかけになりましたね。
次回は宮本サトルさんインタビュー、最終回。デュエル・マスターズの思い出を語っていただくので、お楽しみに！！
・名前（ペンネーム）：宮本サトル
・生年月日：1988年12月10日
・出身地：千葉県・これまで担当したカード：
秘薬医 ヴェッセル、ソニック･Ⅳ・ワン、
堕魔 グリギャン、DB”ファンク”C-軍 等・好きなカード：ボルシャック・NEX
・デュエマファンへ一言！
「こんにちは!イラストレーターの宮本サトルです！いつもデュエル・マスターズで遊んでいただきありがとうございます！あの小さいカードの中には制作に携わる全ての人の情熱やこだわりといった想いが凄く一杯詰まってると思います。それが伝わるよう、また、よりデュエル･マスターズを盛り上げていけるように頑張りますので沢山沢山遊んでくださいね！」
