【原神プレイ日記】角満の『原神』大紀行:第66話 圧倒的、無力


 

こんなやつがいたのかよ……

 
 東の果ての絶海に浮かぶ、奇妙な形の小さな島--。
 
 まるで何かを隠すように、人目が強い西側に切り立った崖(壁、と言っていいかもしれない)を配置し、その裏側は断崖を登らぬ限りうかがい知ることもできない。その徹底した隠しっぷりは、月が表の顔しか地球に見せないのとちょっと似ている気がした。
 
 俺が子どもだった昭和50年代はオカルトブームが隆盛を極めていて、いま思えば眉唾で胡散臭いけど、夢とロマンはたんまり詰まった本や雑誌が大量に売られていた(あと、テレビ番組も)。
 
 その中で定期的に喧伝されていたのが“月の裏側に何かが隠されている説”で、科学的根拠は皆無な仮説ながら、少年角満は目をキラキラと輝かせながら読み入っていたのであるよ。いまでいう“都市伝説”だ。
 
 なかでも俺が気に入っていた仮説が、
 
 “月の裏側には巨大なエンジンが取り付けられており、じつは月そのものが超絶デカい宇宙船だった”
 
 という“宇宙船ルナー号説”ってヤツwww
 
 「そうか……! いつかそのエンジンに火が入って、月は地球を置き去りにしてどこかに飛んでいってしまうんだな……!
 
 少年角満は、一時期本気でその説を信じていた。そしていつか消えてしまうかもしれない満月を見上げては、
 
 「今日は……まだいるね、お月様!!
 
 そんなことをつぶやいていたのである。
 
 ……と、またもやまったく関係のない話を書いてしまった。
 
 さすがにこの島の裏側にはエンジンは付いておらず、代わりに↓こんなことになっていたのだ。
 

 
 円形の闘技場の中心で、どこか見慣れた四角い物体が鎮座している。
 
 ……そう、あれが“無相の岩”だ。
 
 鐘離を上限突破させるために必要な素材“玄岩の塔”を護る東の海のガーディアン--
 
 さあ、決戦だ。
 
 あっさり倒して素材をいただき、鐘離を盤石な状態に育て上げなくては!!
 

出直しだな……

 
 このとき、闘技場に立った我が軍はつぎのような顔ぶれだった。
 
・バーバラ(水)
・クレー(火)
・刻晴(雷)
・ディオナ(氷)
 
 ここのところ、ほぼこのメンバーで戦っている。バーバラをタルタリヤに代えたり、ディオナのところに香菱を入れたりすることもあるけど、だいたい上記の4人で事足りてしまうので、固定になりつつあるのである。
 
 立ち回りとしては、バーバラ×ディオナで敵を凍らせてから刻晴に代わって“超電導”をぶつけたり、クレーと刻晴を入れ代わり立ち代わり戦場に出して“過負荷”の大ダメージで敵を蹴散らす……と言ったものが多い。なんにしても、攻撃の中心にいるのは雷元素の刻晴ちゃんで、他のメンバーは彼女の火力を最大に活かすための露払いの役目を担っているというわけだ。
 
 そこで今回も、まずは角満アーミーズのもうひとりのアタッカー、火元素のクレーに活躍してもらおうと思った。
 
 さっそく、クレーで無相の岩に接近すると……!
 

 
 あ。初めて対峙するもんだから、無相の岩の解説が出るぞw 必要なさそうだけど……一応、見てみるか。

 それが、↓こちらである。
 

 
■無相の岩:慣性の甲殻で自身を守って戦う強力な元素魔物。元素コアが露わになるタイミングを狙って効率よく攻撃しましょう。また岩元素創造物を作り出し、緊急時に自身のHPを回復します。効率よく創造物を壊さないと、撃破できないでしょう…
 
 ふむふむ。
 
 これを読むにつけ、だいぶ“効率よく”立ち回らないと倒すのは難儀になりそうだ。文末にわざわざ“…”と三点リーダーを付けて哀愁を漂わせているあたり、運営がこちらのことを心配している様子が見て取れるしなw
 
 とはいえ、何度も言う通り無相系の魔物とは何度もわたり合っているのである。無相の雷だけだけど(苦笑)。基本、それと同じような動きをするんだろうから、慌てず騒がずコアが露出したところを狙って突入するだけだ!
 
 そして、戦いが始まったんだけど……。
 
 ……な、なんなんだ、このバケモノは(愕然)。
 
 じつはここからスクショを撮る余裕もなく一方的にやられまくってしまったため、まともなリポートが困難になる。
 
 上のスクショの続きが↓コレで、
 

 
 つんのめっているクレーとか、まだ余裕が感じられるんだけど、その数十秒後の写真では……(((( ;゚д゚)))
 

 
 これ……クレーが一瞬でHPを削られ、
 
 「え!!!? い、いま何があったんだ!!?」
 
 泡を吹いてバーバラに代え、回復をしてもらおうと思った矢先に……なんと、満タンだった体力が一撃でゼロにされ、唯一のヒーラーが退場(((( ;゚д゚)))
 
 「……へ?? ば、バーバラ、ち、ちんじゃった……??
 
 目の前で起こったことが信じられず、ただただ呆けるしかない俺。
 
 ひとり、またひとりと減っていく仲間を茫然と眺めながら、俺は悟るのである。
 
 「も、もしかして俺たち……とんでもないバケモノに挑んでしまったのでは(((( ;゚д゚)))
 
 バーバラ亡きあと、わずかにヒール系のスキルが使えるディオナにバトンタッチするも、
 

 
 スクショがないので、無相の岩がどんな攻撃をしてきたのかお見せできないのが残念なのだが、
 
 “たった数発の攻撃で、バーバラ、クレー、ディオナを戦闘不能に追い込むほどの強さ”
 
 ということは伝わるかと思う。
 
 つぎのスクショのときには……もう、↓こんなことになっていたし。
 

 
 刻晴を残し、ほとんど全滅……(((( ;゚д゚)))
 
 かつて、“奔狼の領主・アンドリアス”と戦ったときもオノレの無力さを痛感したけど、
 

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【原神プレイ日記】角満の『原神』大紀行:第48話 北風の魔狼(3)

 
 今回は……明らかに、それ以上だ……。
 
 無相の岩のHPなんて1ミリたりとも減らせず、最終的には、
 

 
 この、茫然とたたずむ刻晴のスクショを最後にこの場から脱走(苦笑)
 
 「も、もう、鐘離の上限突破とかどうでもええわ(((( ;゚д゚))) い、生きて帰ることが最優先や!!><
 
 仲間の亡骸を引きずりながら、闘技場を脱するのが精いっぱいでした……。
 
 はたして……無相の岩を倒せる日はくるのだろうか?
 
 続く……。
 

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『原神』公式サイト:
https://genshin.mihoyo.com/ja/

※ゲーム画面はPS4ソフト『原神』のものです。
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