『劇場版ポケットモンスター ココ』ザルード役、中村勘九郎さんインタビュー!! 勘九郎さんが少年時代に読んでいたコロコロコミックを持っていったら……!?

森の掟を守る「ザルード」と
継承され続ける歌舞伎

――続いてなのですが、『ココ』と歌舞伎の関係性で少し気になったことがありまして……。
 
勘九郎さん:なんでしょうか?
 
――実は2017年に勘九郎さんのお子さん2人の初舞台、「猿若祭二月大歌舞伎(門出二人桃太郎)」を見せていただいたんですね。
 
勘九郎さん:見ていただいたんですね! ありがとうございます!!
 
――歌舞伎の親から子へ受け継いでいくというシーンを見て『ココ』とリンクしていると感じました。「ザルード」を演じた勘九郎さんは今回の映画と歌舞伎でリンクしているなと思ったところはありますか?
 
勘九郎さん:そうですね、「ザルード」には森の掟という大切な伝統、オコヤの森の神木を守るという掟があります。その掟の中で育ってきているわけです。そして「ザルード」として育ててきた「ココ」にもしっかりとオコヤの森の掟を教えていたっていうのがとてもリンクしていると思います。
 
歌舞伎という伝統文化の中で継承されてきた昔からの教えだったりとか、マナーというのはありますから。子どもたちに「なんで?」と聞かれたら「こういうものなんだよ」と教えている部分があったのでそこがすごく近いなと感じました。
 
――映画でも「ココ」が技のやり方を教えてくれと「ザルード」に頼んでいるシーンがありましたが、実際に親から子に技術を伝える難しさを教えていただきたいです。
 
勘九郎さん:伝える難しさよりも受け取る気持ちが大切だと思うんですね。『イヤだな、あんまりおもしろくないな』っていうものって入ってこないですよね。
 
好きで知りたいっていう気持ちがある子どもたちにはとても伝えやすいです。ありがたいことに僕の子どもたちは、芝居も歌舞伎も大好きなので受け取る準備が万端なんですよ。『もっと教えて!もっと教えて!!』と言ってくれるので教えるのがとても楽しいですね。
 
祖父から父へ。父から僕へ。僕から子どもたちへと習ったことをじかに伝えられるというのはとても幸せだなと思います。
 

映画音楽から目を離すな!!

――『ココ』の音楽は、岡崎体育さんがプロデュースされています。完成した映画を観られたとき、音楽についてはどのように感じましたか?
 
勘九郎さん:本当に素晴らしいものでした。OPの「掟の歌」、子育てをしているシーンに流れた「ココ」という曲が特に好きですね。子どもを寝かしつけているときの記憶がすごく蘇ってきて……懐かしいな……。
 
それとトータス松本さんの歌声が素晴らしかったですね……。トータスさん、ウルフルズは僕ら世代では神様みたいなものですから。ラストシーンで流れる「ふしぎなふしぎな生きもの」は、聞くだけで涙が出てきます。
 
映画の音楽はすべて岡崎体育さんが作ったんですよね? 本当にすごい人だと思います!
 
――本当にすごい方ですよね! 少し話が変わってしまうのですが、コロコロコミックの企画で「ザルード」が出現すると噂の森に岡崎さんと探検に行ったんですよ!
 
勘九郎さん:「ザルード」を探しに行ったんですか!? 岡崎さん忙しいのに(笑)
 
――残念ながら「ザルード」は捕まえられなかったんですよね……。
 
勘九郎さん:幻のポケモンですからね! 簡単には捕まえられませんよ!!
 

これを知れるのはコロコロオンラインだけ!
勘九郎さんのコロコロ思い出話!!


 
――コロコロが大好きとお聞きしまして、コロコロコミックの最新号と1990年1月号をお持ちいたしました!
 
勘九郎さん:嬉しいです! 相変わらずの分厚さですね!! なんだこのおもちゃ!? これ超ほしい! おもちゃ屋さんで売ってるんですか!?
 

 
――「ボトルマン」っていうペットボトルのキャップで遊べる商品ですね! 現在品薄ではあるんですけれども、発売されております!
 
勘九郎さん:(マネージャーさんに向かって)ちょっと調べておいて! ボトルマン! キャップ革命ボトルマン! これいいですね。本当に楽しそう。
 
――昔あった「ビーダマン」で遊んでいた方たちが、ちょうど父世代なのでお子さんと楽しんでいるのかもしれませんね。
 
勘九郎さん:ちょっと僕は違いましたかね(笑)僕らは一升瓶の蓋をシュっ!! って回して戦ってましたね!
 
――ベーゴマのような遊び方ですね!! コロコロコミックは子どもの夢を詰め込んだ雑誌として、かれこれ40数年やっております。
 
勘九郎さん:開けばいつでも子どもに戻れる、夢のような雑誌だね。見ているだけで楽しいな。
 

 
――コロコロとの思い出などはあったりしますか?
 
勘九郎さん「おぼっちゃまくん」、「ダッシュ四駆郎」はもちろん思い出深いのですが、当時流行っていた「おもちゃ」、「映画」、「ゲーム」が付録とかカラーのところで紹介されているのを見ると、懐かしい気持ちでいっぱいになります。
 
最近のゲームは進化しているな~って思っていたんですけれども、昔のゲームもすごいですよね! 今のゲーム機のもとになっているんだもん!
 
――ゲーム機の進化って本当にすごいですよね……! 当時ハマっていたホビーとかゲームってありましたか?
 
勘九郎さん:ちょっとコロコロとは関係なくなっちゃうかもしれませんが大丈夫ですか!?
 
――大丈夫です! ぜひお聞かせください!!
 
勘九郎さん:父(十八代目 中村 勘三郎さん)がファミコン好きで、僕もハマっていました。父の後輩、僕にとっては先輩ですね。その方がファミコンを持ってうちに来るんですよ! だから3人で一緒に「ポートピア殺人事件」を最初から全部解いたりしてゲームを楽しんでいましたね!
 
――やっぱりゲームは人と一緒にやるのが一番楽しいですよね!!
 
勘九郎さん:あとはうちにゲーム部屋があったんですけれども、そこから夜中に悲鳴と歓喜の声が聞こえてきたことがありましたね……。見にいくと、父と先輩がゼルダで遊んでいて、爆弾で壁を壊して秘密の部屋を見つけた歓喜の声だったみたいな!(笑)そういう親を見て育ってきたので子どもたちにもたくさんゲームをして、色々な出会いや経験をしてほしいと思います。
 
――貴重なお話ありがとうございます!! 最後になりますが、今回の映画を観る子どもたちに向けてメッセージをお願いします!
 
勘九郎さん:少し大人向けのテーマもあるかもしれないけど、前売券でもらえる「ザルード」の強力な技「ジャングルヒール」が劇場で観られるのを楽しみにしてほしい!
 
あとは、熱いバトルシーンに注目! サトシとピカチュウが森のポケモンたちと力を合わせて巨大な敵と戦うシーンは見どころです! ポケモンバトルのような1VS1とは違う、手に汗握る展開が超かっこいいです! 他にもかっこいい要素がたくさん詰め込まれているので劇場でぜひ観てほしいです!
 
――本当にありがとうございました!
 
「劇場版ポケットモンスター ココ」は本日12月25日(金)ついに公開!
 
感染症対策をしっかりとして、「ザルード」と「ココ」が織りなす絆の物語を見届けよう!!
 

作品概要
『劇場版ポケットモンスター ココ』
公開日:12月25日
公式サイトhttps://www.pokemon-movie.jp/

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