By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先日発売したコロコロコミック3月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
王道篇第4弾「悪魔神、復活」の発売から3ヶ月が経過した。いくら遊びがいがあるセットとは言っても、発売直後から全国のデュエマプレイヤーたちが革新的なアイデアを求め、日夜こぞって新デッキを開発した日々があった果ての3ヶ月である。
さすがにもう、誰も触っていないようなカードもないし、当然そこには新デッキのアイデアなど残されているはずもない……と、そう思われた。
だが、違う。驚くべきことに「悪魔神、復活」にはまだまだ、新デッキを作れるだけの可能性が眠っていたのだ。
そして、今回私が挑戦する可能性とは。
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そう、《マーシャル・クイーン》だ何回やるんだよこのくだり!!!😡😡😡
「逆ゼニス」そして「マルピア・ダーツ」と、これまで《魔誕翔天マルピア》の可能性については既に散々擦り倒してきた。それでもなお、再びこのカードを主役にしたデッキを作ろうというのか。「いい加減懲りないのか???」……と、そう思われるかもしれない。
だが、厳密には少し違う。今回の主役は《魔誕翔天マルピア》ではない……否、「だけではない」とでも言うべきか。
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そう、今回の主役は「サイクル」だ。
王道篇第4弾「悪魔神、復活」には、5種の3コスト多色S・トリガー持ちクリーチャーが存在する。それらはそれぞれ光水・水闇・闇火・火自然・光自然と5文明に対して均等に割り当てられており、こうした一定のコンセプトのもとに連なる一群を、カードゲーム用語では「サイクル」と呼ぶ。
これらの「魔誕サイクル」に着目したのは偶然だった。
私が新カードでデッキを作るとき、最初の方はただ純粋に魅力的な、可能性の幅が大きなカードを使って遊ぶ。そして後の方になっていくにつれて可能性の幅が小さいカードを使うようになっていき、最後にどうしても何か新しいことをひねり出さなければならないときに着目するのが種族だ。
王道篇第4弾「悪魔神、復活」のカードリストを、「種族」という目線で改めて見直してみた。多いのは「デーモン・コマンド」だ……それも当然だ、何せ悪魔神が復活したのだ。
そして、この「魔誕サイクル」が目に留まったのである。
《樹界の守護車 アイオン・ユピテル》や《オンソク童子 <ターボ.鬼>》などの例外はあるとはいえ、基本的にはかなり軽いコマンドが各文明に2種類ずつ供給されたことになる。この「魔誕サイクル」に含まれるカードたちを使って、何か新しいデッキが組めないだろうか。
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最初に考えたのは《S級宇宙 アダムスキー》だった。《魔誕麗姫ピカドール》と《魔誕人形ランラン》、2種のS・トリガー持ちコマンドでコントロールしながら《S級宇宙 アダムスキー》を乗せてフィニッシュ……そのアイデアは確かに魅力的だった。
だがそこまで考えたところで、私の脳裏に電流が走ったのである。
フィニッシュが《S級宇宙 アダムスキー》だから、《魔誕麗姫ピカドール》と《魔誕人形ランラン》という「魔誕サイクル」の中でも水文明を持つ2種だけが選抜されるのだ。
ならば。
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《轟く革命 レッドギラゾーン》と《SSS級天災 デッドダムド》をフィニッシャーにしたら5種全部盛りのデッキが組めるのでは???🤔🤔🤔
5文明にまたがる「サイクル」をまとめて同じデッキに入れたところで、通常はデッキが成立しない。だが今回の「魔誕サイクル」はすべて多色で、しかもすべてS・トリガー持ちである。ならば、「トリガービート」という基盤が成立しうる。
さらに極めつけは、どれもが《轟く革命 レッドギラゾーン》に「革命チェンジ」でき、かつどれもが《SSS級天災 デッドダムド》の「侵略」元になれるという点だ。
《轟く革命 レッドギラゾーン》と《SSS級天災 デッドダムド》は、同じウィザーズ開発TCGの兄貴分であるマジック:ザ・ギャザリングの用語を借りると「楔の3色」 (白青黒赤緑を正五角形で配置しそのうちの3色を結んだ際の形から。反対語は「弧の3色」) のカードである。ということは、使って「いない」方の文明はいわゆる対抗色。だが「魔誕サイクル」は友好色 (↑の五角形で隣り合う頂点同士の意) なので、必ずカバー範囲に含まれるのである。
これはもはや、全盛りデッキを組めというウィザーズR&Dからの指令としか思えなかった。あとは5種20枚にも及ぶ3コスト「S・トリガー」持ちクリーチャーたちを生かせるよう、残ったスロットで「トリガービート」として成立させるだけだ。
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《逆転の影ガレック》は環境最強クラスの「「S・トリガー」で、40枚のデッキのうち20枚も3コストのクリーチャーが採用されているこのデッキならば、実質「S・トリガー」持ちの《アーテル・ゴルギーニ》として機能する。
《戯具 ヴァイモデル》は《忍蛇の聖沌 c0br4》と比べると悲しい性能だが、掘れる枚数が多いので目当ての「魔誕サイクル」を探しにいきたい際には頼もしい。
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《未ダ識ラヌ事象コソ我ノ楽シミゾ》は打点こそ残らないので「トリガービート」の役には立たないが、「魔誕サイクル」の登場時能力を使いまわせるので、特に《魔誕妖精スイセン》のシールド追加能力を繰り返し使用することで過剰打点からも延命を図れる。
すべて多色である「魔誕サイクル」と《轟く革命 レッドギラゾーン》《SSS級天災 デッドダムド》は、《レインボー・マップ》で状況に応じて相応しい1枚を探してこれる。地味にこれ自体も「S・トリガー」なので、2枚目が不要になりやすい《轟く革命 レッドギラゾーン》や《SSS級天災 デッドダムド》を4枚ずつ積むよりはこちらの方が良いだろう。
というわけで、できあがったのがこちらの「トゥエンティ・魔誕」だ!
『トゥエンティ・魔誕』
4 | 《魔誕幻獣ボンメェ》 | 4 | 《魔誕人形ランラン》 | 4 | 《魔誕麗姫ピカドール》 | 4 | 《魔誕妖精スイセン》 | 4 | 《魔誕翔天マルピア》 | 4 | 《戯具 ヴァイモデル》 | 3 | 《轟く革命 レッドギラゾーン》 | 3 | 《SSS級天災 デッドダムド》 | 4 | 《逆転の影ガレック》 | 2 | 《レインボー・マップ》 | 4 | 《未ダ識ラヌ事象コソ我ノ楽シミゾ》 |
まつがん「よし、このデッキで勝負だ!デッドマン!!」
デッドマン「いいですよ!では《キング・ザ・スロットン7/7777777》の呪文側を唱えます」
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ちょっと待たんかい!!!😡😡😡
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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