ムシ管理を間違えた話
セカンドデータの“モブ君”のメインストーリーを進めていて、ついに山奥の村で“虫相撲大会”に参戦したときのお話を綴っている。
前回、1回戦の相手であったヒカリをボコボコにし、
見事、決勝にコマを進めて、
女帝・リサと優勝を争うことになりました……というところまで書いた。
し、しかし……!!
「1回戦が余裕だったから、決勝もその勢いでいけるだろな!! うけ!!ww うけけけけ!!ww」
と、大いに笑いながら決勝戦1本目の戦士を選ぼうとしたらだなぁ……!!
あ……!!
オオクワガタとグラントシロカブトが暗転していて、選択できないようになってるぞ……!!
これには、さすがの俺も焦った。
暗転の理由はただひとつ、後先考えずに1回戦でこいつらを使ってしまったからである。
とはいえ、ほかのノコギリタテヅノカブトとかラコダールツヤクワガタとかは選択できるので、そこから選べばいいんだけどさ……。
そうそう簡単には踏み切れない、深い事情があるのだよ……!!
それは……!!
ここまで育成で作った強いオスがいるの、まさにオオクワガタとグラントシロカブトだけなんでえぇぇええええ!!! あとはもう、ノーマルカブトムシだろうがエラフスホソアカクワガタだろうが、虫カゴにいるのは全部野生!!!ww しかも、いつもギリギリの財政で運営しているもんだから、余計なムシのエサもないのよ!! つまり、事前にエサを与えたオオクワガタとグラントシロカブト以外、全員が腹がペコペコで、強さも底を打っちまっているんだよぉぉおおおおお!!!><
そうなのだ。
せめてエサだけでもあげてあれば最初の虫相撲大会の決勝くらいなんとかなったと思うんだけど、よりによって手持ちのムシはすべて腹ペコ……。これだと……。
パ、パオーーーーん……。
仕方なく選ばれたヒメカブト、強さはなんと最低の1……ww これじゃあ相手が、
同じヒメカブトだったとしても……。
すでに……勝負は><
こっちのフルパワーは、たったの18……。相手は19以上を出せばいいだけなので、やっすい仕事であろう。
そこで俺は「やむを得ない……!」ってことで、
切り札、X攻撃の“まぜこぜ”を使用!! 泡を喰ったリサはこれに対処できず……!
やった!! 13止まり!! 大方の下馬評を覆して、モブ君が1本先取した形だ!!
……が。
必殺のまぜこぜを使ってしまったいま、俺にできることは、
18を出し続けるしかねえ……。そして、相手のミス待ちという消極プレイ……。
でも、さすがのリサは俺に慈悲をかけることなどまったく考えていないようで、
はう……!!
はうううう!!!
「キミの負け!!!ww」
って、あっさり1本取り返されたあああああ!!!
続く。
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『カブトクワガタ』公式ツイッター:
https://twitter.com/kabukuwa_info
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