【カブトクワガタ日記】第432回 特訓と、ライバル作成を兼ねて

セカンドデータを育てよう!

 大型アップデート後では初参戦となった激ムズ虫相撲大会・改において、俺はまんまと……!!

 うおおおお!!! ざざざ、惨敗!!!?

 なんとなんと、想像だにしていなかった1回戦負け……! 無敗だったロクロクビオトシブミ君にも土がついてしまい、これ以上ないほどボロボロにされて、俺はトボトボと家路についたのであった。

 このままじゃ……たぶんダメだ。

 新たに導入されたXボタン技をやられると、耳押しのタイミングもよくわからなくなっちまったし。これをくり出されたら、CPU戦だろうが対人戦だろうが、俺はまったく……勝てないと思う!!!

 「いかん!! それはマズいぞ!!」

 俺はカッと目を見開いた。

 これから対人戦に打って出る意味でも、まだ未クリアーの激ムズ虫相撲大会・改で勝ち抜くためにも、しっかりとバトルのスキルを磨かなければならぬ。そのためにやれることは“実戦で鍛える”ことだけなので、こうなったら……!!

 「計画通り、“アレ”を進めるかな……!!」

 俺はおもむろに、『カブトクワガタ』の新しいデータの入ったNintendo Switchを手に取った。ここには、まだ作ったばかりのセカンドデータ“モブ君”が入っている。

 このセカンドデータを、きちんと育てよう。

 そして、メインデータに対抗できるほどのライバルに育てて、“自分自身を”スパーリングパートナーにして、実戦の回数を増やすのだ!!!

 そう、中途半端な実力であるCPUを相手にしていたのでは、たぶん鍛えられない。ここは生身の人間である他のプレイヤー(自分だけど……)と切磋琢磨しながら、バトルのスキルを磨いていくしかねえ!!!

 ってことで改めて、俺はセカンドデータをロードした。

 すると……。

 最初のご神木に、モブ君がww 始めたばかりなので、図鑑も……。

 スッカスカwww

 とりあえずストーリーを進めつつ、徐々に交配も行って強いムシを育てていくことにするかな!! で、折を見てファーストデータとローカル通信してスパーリングとシャレこもう!

 ストーリーを進めるには、この異世界にあるご神木ですべてのムシを制覇せねばならぬ。なので、片っ端から……!

 バトルをして、ムシを捕まえていこうではないか!! うーん、この……!

 低い数字のバトルが懐かしいのなんのwww

 でも……。

 ちょっとだけ物語が進んで夜のご神木に行けるようになり、ここからミヤマクワガタとオオクワガタを捕まえなきゃいけなくなるんだけどさ。

 低い攻撃力はモブ君も同じなので、油断していると……!!

 あ、あえ??? なにこの“6”っていう地獄みたいな数字は……!!!

 なんの技も使われていないのに、油断してテキトーにボタンを押しているとこういうことになるのだ。

 しかも……!

 立て続けに失敗して、なんと序盤の序盤で敗北!!! セカンドデータも……先が思いやられるぜ!!!

 続く。

 

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『カブトクワガタ』公式ツイッター:
https://twitter.com/kabukuwa_info

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