満を持して……!
決勝も圧勝できると予感したタランティオン記念大会だったが、なんとここでおじさんムシ使いはスタミナを使い果たし、
へにょんwwww
!?!?!?!
なんとなんと、耳押しがズレて攻撃力13を連発してしまい、まさかまさかの……。
「キミの負けwwww」
うわああああああああ!!! ポテンシャル的には圧倒していたのに、わざわざ勝負を混沌としたものにしちゃったよぉぉぉおおお!!!!><
……という、あまりにも恥ずかしい結果を前回書いた。
これで、決勝戦は1勝1敗に……。
つぎの3本目を獲ったほうが優勝ということになる!!
でも。
ここまではある意味、想定内の流れだったとも言える。
というのも、すでに相手のタケルはムシ(強気のマンディブラリスフタマタクワガタ)をさらしているわけで、俺は強気(赤)に対するカウンター(つまり冷静のムシ)を当てることができる状況にあるのである。
これは、決勝の1本目を獲れたアドバンテージだ。それを活かして、俺はここでついに……!!
この日のために用意してきた冷静(青)の新星、ゴホンヅノカブトを出すことにした!!! 正直、こういった真剣勝負に出すのは初めてなので一抹の不安もあったんだけど、ほかにめぼしい冷静ムシがいなかったので、
「オマエにすべてを託す!!!!」
ってんで送り出したのである。
すると……!!
我がゴホンヅノカブト君、期待に応えて性格勝負で勝利してくれた!!! こいつはめちゃくちゃ有利に立てたぞ!!
……と思ったのも束の間。
続く目押しルーレットのときにそれぞれの攻撃力が判明したわけだけど、ゴホンヅノカブト君は恐ろしいことに……。
「え」
言葉を失うとは、まさにこのこと……。
このゴホンヅノカブト君はフルパワーでも88しか出せないのに対し、性格勝負で負けたマンディブラリスフタマタクワガタは94まで火力を伸ばせるという……!!! ってことは、いくらがんばって88を出したところで、タケルもフルパワーだったらその時点で負けってことに!!!!
「ああ……! なんてこった……!! ゴホンヅノカブトに、この役目は重かったのか……!!><」
うなだれる俺だったが、タケルはここで思わぬ行動(?)をする。
ルーレットの回転はまだ遅かったってのに、油断したのか……!
うっは!!!www 71を出しやがった!!!ww これでこちらが1本先取じゃん!!!www
そうなのである。
俺が2本目で13を連発してしまったように、優勝のプレッシャーからかタケルも目押しが狂ってきたようだな……!
しかし……!
そうそううまくコトが運ぶはずもなく……。
ぽこん!!
ゴホンヅノカブト、必死にフルパワーを叩き出すも……!!
ズゴンッ!!!!
マンディブラリスフタマタクワガタ、「これはやべえ!!」と目が覚めたのか、きっちりと94を出してきやがった……。こいつを喰らうと、もうゴホンヅノカブトでは対抗のしようがないんだよなあ!!!><
はたして、この対決はどんな決着を見るのか??
次回、優勝者が決定する!!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『カブトクワガタ』公式ツイッター:
https://twitter.com/kabukuwa_info
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