By まつがん
さて、前回は皆さんにカードの能力を予想してもらったわけだが、まずは正解を発表することとしよう。
それが、こちらのカードだ!
まさかの事実上デメリットなしの2コストW・ブレイカーだと……?
安定して2ターン目に召喚するにはゼロ文明だけでデッキを組む必要があるとはいえ、無色ジョーカーズがデッキとして普通に成立しているのだからそんなものでは全くデメリットにはならないものと考えられる。
ともあれ、2月17日(土) に発売予定のアビス・レボリューション外伝「邪神と水晶の華(デスベル・クリスタル)」に収録される新カード、《教化のクリス ハラ&ミッタ》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
といっても、「ゼロ文明で」「2コストの」「W・ブレイカー」が出てきた時点で、やることは一つしかないだろう。
そう、《破界秘伝ナッシング・ゼロ》だ。
これと《教化のクリス ハラ&ミッタ》を使ってゼロ文明だけのデッキを組めば、3ターン目にワールド・ブレイクが可能となる。
だがこの発想には問題があった。ワールド・ブレイクは別に勝ち確でもなんでもないという点だ。
デュエル・マスターズの勝利条件はダイレクトアタックである。しかし3ターン目の《教化のクリス ハラ&ミッタ》の攻撃にダイレクトアタック要員を添えるためには、3マナ域のスピードアタッカーが必要となってしまう。
しかし、デッキをゼロ文明に統一しなければならない都合上、火文明のカラーパイであるスピードアタッカー持ちを採用することはできない。また、一応ゼロ文明にも「出たターンにプレイヤーを攻撃できる」という疑似スピードアタッカー持ちは存在するものの、やはり若干のカラーパイ逸脱もあり、低コスト帯には与えられていないというのが実情だ。
やはり《破界秘伝ナッシング・ゼロ》が存在する状況で2マナ無条件W・ブレイカーを堂々と印刷する以上、開発部は現実的な3キルの心配がないことをあらかじめ見越しているのか……と諦めかけたそのとき。
私はソリューションの存在に気がついたのである。
そう、そのカードとは。
《はずれポンの助》を使えばいいのでは???🤔🤔🤔
《はずれポンの助》は相手のシールドをブレイクできないし自分はトリガーを使えなくなるという何のために存在するのかわからないまさしくハズレクリーチャーだ。
だが、このカードが対戦において一切何の機能も果たさないかと言われるとそんなことはない。たとえばシールドをブレイクせずに安全に攻撃できることを生かして、「アバレチェーン」を使ったり、《翼速 ザ・ウイング》でドローしたりすることもできる。
そしてこれは忘れてはならない何より重要なテクニックだが、シールドをブレイクできないにせよ、《極楽鳥》と同様にダイレクトアタック要員になることは可能なのだ。
これなら3ターン目にスピードアタッカーを出さなくても、1ターン目の《はずれポンの助》から2ターン目に《教化のクリス ハラ&ミッタ》を出し、3ターン目に《破界秘伝ナッシング・ゼロ》を唱えればダイレクトアタックまですることができる。しかも《はずれポンの助》は自身の能力によりデッキに何枚でも入れることができるという再現性の鬼なのだ。
あとは《教化のクリス ハラ&ミッタ》や《破界秘伝ナッシング・ゼロ》を引かない場合の代替パーツで残りのスロットを埋めれば、絶対に3キルする人力《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》の完成というわけだ。なお「これのどこが『現実的な3キル』なんだよ」というツッコミはスルーする
「ゼロ文明には3マナのスピードアタッカーが存在しない」と書いたが、条件つきの2枚コンボならばかろうじて存在する。
《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》《戦慄のプレリュード》からの《チョートッQ》なら、ジョーカーズ枚数の条件を満たしているなら即座に攻撃できる。《破界秘伝ナッシング・ゼロ》を引けていない場合に、2ターン目《教化のクリス ハラ&ミッタ》から3ターン目に実質SAのW・ブレイカーとして脳筋ゴリラビートをするシチュエーションもちょくちょくありそうだ。
《コーディネイ人》はほぼ《教化のクリス ハラ&ミッタ》の下位互換だが、《チョートッQ》のジョーカーズ枚数を満たすほか、《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》から3ターン目に出して脳筋ゴリラビートするプランBも存在する。というかこのデッキは何をどうやっても脳筋ゴリラビートしかしないのでプランBもクソもないのだが
相手が3文明以上のデッキを使っている場合は、実質SAのT・ブレイカーである《ジョリー・ザ・ジョニー Final》できっちり咎めてあげよう。
というわけで、できあがったのがこちらの「ナッシング・ハラ&ミッタ」だ!
『ナッシング・ハラ&ミッタ』
9 | 《はずれポンの助》 | 4 | 《教化のクリス ハラ&ミッタ》 | 4 | 《ヤッタレマン》 | 4 | 《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》 | 4 | 《コーディネイ人》 | 4 | 《チョートッQ》 | 4 | 《ジョリー・ザ・ジョニー Final》 | 2 | 《戦慄のプレリュード》 | 1 | 《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》 | 4 | 《破界秘伝ナッシング・ゼロ》 |
このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
《教化のクリス ハラ&ミッタ》が収録されているアビス・レボリューション外伝「邪神と水晶の華(デスベル・クリスタル)」は、2月17日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック3月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。