By まつがん
さて、前回は皆さんにカードの能力を予想してもらったわけだが、まずは正解を発表することとしよう。
それが、こちらのカードだ!
スピードアタッカー付き《ミステリー・キューブ》だと……?
《「祝え!この物語の終幕を!」》類似の一時的な踏み倒しとはいえ、一時は殿堂カードだったこともある5マナでのランダム踏み倒し呪文がさらに追加で4枚積めるようになるともなれば、もはやガチャ祭りを開催するほかないだろう。
さて、12月16日 (土) に発売予定のアビス・レボリューション第4弾「竜皇神爆輝」に収録される新カード、《バンキシーの魔盤》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
とはいっても《バンキシーの魔盤》を使う以上デッキコンセプトはガチャ以外になりようがないので、ここでの問題は《バンキシーの魔盤》から都合よく踏み倒したいクリーチャーはもし選べるとしたら何か?という部分にある。
「選べるとしたら」というのは要するに最大値だ。《ミステリー・キューブ》などのガチャ呪文を唱える際には、状況に応じた最大値が存在する。では《バンキシーの魔盤》から出して普遍的に最も強いカードといえば何か。
《バンキシーの魔盤》の唯一無二性は「スピードアタッカーの付与」にある。とすれば、《邪眼大帝 ラスト・ロマノフ》や《混沌紳士 トリックスタァ》のように攻撃時効果を持つ重いクリーチャーをガチャで出すのが最適となるだろう。
ただ、これだと《バンキシーの魔盤》で出した《邪眼大帝 ラスト・ロマノフ》や《混沌紳士 トリックスタァ》は効果で手札に戻ってしまう。
《バンキシーの魔盤》の手札戻しを回避するなら、やはり「EXライフ」を標準搭載したディスペクターと組み合わせるのが最適だ。
しかし、普通にディスペクターを出すだけなら弱い《ミステリー・キューブ》を唱えているのとほぼ同義になってしまう。
つまり、必要なのだ。《バンキシーの魔盤》の方が《ミステリー・キューブ》より優れている理由……すなわち、《バンキシーの魔盤》の唯一無二性を生かしたディスペクターが。
だが「スピードアタッカーの付与」だけで活躍できるディスペクターなら、既に他の手段で活躍していることだろう。
だから、そうではないのだ。なぜなら、《バンキシーの魔盤》の唯一無二性はそれだけではない。
「次の相手のターンのはじめに、そのクリーチャーを手札に戻す」必要があるという部分もまた、他のカードにはない差別化点なのだ。
そう、すなわち。
《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》を踏み倒したら実質追加2ターンとれるのでは???🤔🤔🤔
《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》は「EXライフ」シールドが相手のターン中に剝がれるとその時点で相手のマナをすべてタップし、次のターンにアンタップしない効果を付与する。この効果はそもそも発動機会が少ない上に、相手のアタックによって剥がれたとしてももはやその段階では「次のターン」など何の意味もないというのが弱点だった。
だが《バンキシーの魔盤》から《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》が出た場合、《バンキシーの魔盤》の効果で相手のターンのはじめに」「EXライフ」シールドが剥がれて効果が発動するため、相手ターン開始時にマナが全部寝た上でその次のターンもアンタップしないことが約束されるという、《エンドレス・フローズン・カーニバル》もびっくりのザ・ワールドが発動するのだ。
《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》はT・ブレイカーなのでそのまま何もしなくても3回殴って勝てるし、万が一処理されてもさらなる《バンキシーの魔盤》や《ミステリー・キューブ》でガチャをするチャンスも2ターン得られることになる。これはもはや《バンキシーの魔盤》の最高の相方と言っていいだろう。
「EXライフ」シールドが離れたときに発動する効果を持つカードは他にもある。《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》の場合はまずスピードアタッカー化で墓地から回収した《バンキシーの魔盤》をもう一度唱えられるし、さらに相手のターンのはじめにも「EXライフ」シールドが離れてもう1回呪文を唱えるチャンスが生まれるので、《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》に負けず劣らずといった相性の良さだ。
また、《スペリオル・シルキード》は多色が多くなりがちなガチャデッキにおいて貴重な単色の当たりクリーチャーとなる。《バンキシーの魔盤》でめくれれば登場時に盤面をリセットした上でマナゾーンから状況に合わせたディスペクターを出せるので、どんなに不利な盤面でもこれ1枚で逆転が可能だろう。
《バンキシーの魔盤》《ミステリー・キューブ》を4ターン目に安定して唱えるとなるとデッキのメイン文明は水火自然となる。そこで《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》はマナベースを安定させつつ《バンキシーの魔盤》《ミステリー・キューブ》の当たりとして機能するいぶし銀の一枠だ。
《邪偽縫合 デスネークニア》は通常、効果がマッハファイターの当て先がいる前提のためそもそも発動できるかも含めて上ブレも下ブレもあり予測できないのが難点だったが、《バンキシーの魔盤》でスピードアタッカーを得れば効果発動は約束されるし、効果の内容についてもデッキの中に当たりしか入れなければ上ブレしかないという宇宙の真理に到達したために早くも禪院甚爾に並ぶ鬼人が完成した。
というわけで、できあがったのがこちらの「魔盤キューブ」だ!
『魔盤キューブ』
4 | 《セルリアン・アックス・ドラゴン/ダブルアックス・チャージャー》 | 4 | 《音素記号Bm エネルジコ/♪水面から 天掴まんと するチャージャー》 | 2 | 《R.S.F.K. /オールイン・チャージャー》 | 4 | 《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》 | 4 | 《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》 | 1 | 《聖魔連結王 ドルファディロム》 | 4 | 《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》 | 4 | 《邪偽縫合 デスネークニア》 | 4 | 《スペリオル・シルキード》 | 4 | 《バンキシーの魔盤》 | 4 | 《ミステリー・キューブ》 | 1 | 《ホーガン・ブラスター》 |
このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
《バンキシーの魔盤》が収録されているアビス・レボリューション第4弾「竜皇神爆輝」は、12月16日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック1月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。