完成したのはいいものの
ここんとこ連日、『月刊コロコロイチバン!』7月号の付録である“ヘルクレスオオカブト リアルペーパークラフト”の制作記をお届けしてきた。
ペーパークラフトなんてものを作るのは数年ぶりで、しかもその数年におじさんの老眼は著しく進行してしまったため、細かな作業は懊悩と悶絶をくり返す過酷な時間になっちまったんだけど(若干、オーバーではある)、1時間ほどでついに、
ヘルクレスオオカブト、完成!!! 想像以上に立派でリアルで、且つ、制作工程がじつに楽しかったので、ちょっとペーパークラフトってもんにハマってしまうかも!!!ww そんなポジティブな感情を呼び起こしてくれたので、『月刊コロコロイチバン!』さんには足を向けて寝られませんわ。
そんな完成品のヘルクレスオオカブトは、自宅の仕事机に飾っておいた。
ご覧の通り非常に所有感のある豪奢な造りをしているので、原稿仕事の合間にチラ見したときに、
「うむ! なかなかいいではないか!!」
と、達成感を刺激してくれる。そしてときたま、仕事机の横にある巨大キャットタワーの柱にもたれかけさせては、
“樹木にひっつくヘルクレスオオカブト”
を演出して楽しんでいた。俺、この付録を作った人の中でもトップクラスで、コイツをしゃぶり尽くしていると思うわw
しかし……!
前回の記事でも触れた通り、そのあまりにもリアルな“虫姿”を我が家の虫ハンターたちが見逃してくれるわけもなく……!
ペロリ……!
さっそく飼いネコがロックオンして、ヘルクレスオオカブトを狙い始めたのである。
そんな、翌日のことーー。
早朝、仕事前にシャワーを浴びようと思い、寝ぼけマナコのまま洗面所へと向かった。その際にメガネはかけていなかったため(老眼でもあり、近眼でもあるのだ)、前方1.5メートルくらいにある物体は若干ボヤけ、細部まで確認することはできない。
すると……!
まさに1.5メートルくらい先にあるバスマットの上に……!!
……超巨大ゴキブリの死体が転がっているのが見えてしまった……気がした!!! 早朝のさいたま市に、51歳おっさんの悲鳴がこだまする。
「ひえええええ!!! ごごご、ゴキブリいやぁぁぁああああ!!(((( ;゚Д゚))) ていうか、デカすぎなんだよぉぉおおおおお!!!! こここ、こんなモンが存在すんの!?! さいたま市、どうなってんねん!!!!(怒)」
俺は、震えるやら怒るやら泣きたいやらと言った複雑な感情に翻弄されながら、バスマットの上に横たわる巨大虫の死体に接近していった。
……てか、勝手に死体と決めつけているけど、拾い上げようと思ったその瞬間、夏によくいる死んだふりセミと同じように、
「ビイイイイイイイイッッ!!!!」
と大声で断末魔の悲鳴をあげるかもしれん……((゚Д゚;)) いや、ゴキブリがそんな声で鳴くなんて聞いたことないけど、いままではなかっただけで、令和のシン・ゴキブリは騒ぎ立てるかもしれん……!
それでも、イヤだろうがナンだろうが片付けないことには始まらないので、さらに顔を近づけて確認すると……! その虫は……!!!
ヘラクレ~~~ん……w
……ってコレ、バラバラにされたヘルクレスオオカブトのペーパークラフトじゃねえか!!!(驚) な、なんでこんなところに!?! 机の上に飾っておいたのに!!!!
するとまもなく、俺の騒ぎを聞きつけたのか、“容疑者その1”が現場に戻ってきたのである。
やっぱりオマエか(# ゚Д゚)
上の写真にいるネコは比較的おとなしいチンチラペルシャのステラで、ここにいるのはお転婆なノルウェージャンフォレストキャットのるーさん……! こういった未知の物体に目がないので、机から運搬してここで激しく攻撃し、バラバラにしたとしか思えないわ……!
しかも無残なことにこの死体、脚が1本紛失していた。執拗にもてあそばれた結果、どこかに飛んでしまったのだろう。
見ると、もうひとりの容疑者であるステラが足元を気にしていてだな……!
って、脚見てるぅぅぅううう!!! やっぱりこっちの容疑者も怪しいわ!!!w
けっきょく……!
ヘルクレスオオカブトのペーパークラフトは無事に“ネコの遊び相手”となり、日夜ガジガジと齧られる運命をたどっているのでありました……w
続く。