デュエマ妄想構築録 vol.54-4 ~タマシード全出し!亜堕無・ドライブ!!~

By まつがん

 さて、前回は皆さんにカードの能力を予想してもらったわけだが、まずは正解を発表することとしよう。

 それが、こちらのカードだ!

▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック ~闇のキリフダたち~」収録、《魂の再動》

 コスト4以下タマシードを全蘇生だと……?

 さて、2月に発売予定の「ヒーローズ・ダークサイド・パック ~闇のキリフダたち~」に収録される新カード、《魂の再動》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。

 それを考えるにあたっては、「《魂の再動》でどんなタマシードをどれくらい蘇生したらゲームに勝てるのか」を検討する必要がある。

 なぜなら、「墓地からタマシードがいっぱい出たぞ!わーい!!!!!!!」と手放しで喜んでいいのは小学生までで、ある程度の論理的思考能力が備わってきたであろう中学生以上のプレイヤーであるならば、「……たとえタマシードがいっぱい出てもそれだけだと別に勝たなくね???」という冷静な現実と向き合わなければならないからだ。

 では、タマシードがたくさん出ても別に勝たないのはなぜだろうか?

 それは、ダイレクトアタックという勝利条件を満たせないからだ。

 ならばここで。

 タマシードでダイレクトアタックする方法があるとすればどうだろうか?

▲ゴッド・オブ・アビス 第2弾「轟炎の竜皇」収録、《Law儿-怪Hawk》

 そう、《Law儿-怪Hawk》だ。こいつがいれば《魂の再動》で蘇生したタマシードをまとめてW・ブレイカーのクリーチャーにすることができる。

 だが、《Law儿-怪Hawk》と《魂の再動》とを組み合わせようという発想には、一つの重大な欠陥があった。

 それは、「《Law儿-怪Hawk》を使っても結局《魂の再動》を唱えたターンには別に勝たなくね???」というものだ。

 冷静に考えて、水闇2色の6マナの呪文を唱えられるのはどんなに早くてもせいぜい4ターン目、現実的には5ターン目がいいところである。

 それにもかかわらず《魂の再動》を唱えたターンに勝てないということは、対戦相手に先攻の6ターン目もしくは後攻の5ターン目を渡してしまうということを意味している。勝つ気がなさすぎてもはや地蔵である。

 では、《魂の再動》からの《Law儿-怪Hawk》で勝つことは不可能なのだろうか?

 否。

▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《アクア・ジゲンガエシ》
▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《次元のスカイ・ジェット》

 スピードアタッカーを与えればいいのでは???🤔🤔🤔

 《アクア・ジゲンガエシ》からの《次元のスカイ・ジェット》ならば、水闇という文明でもスピードアタッカーを与えることが可能である。しかもこれは全体に常時かかってくるので、《Law儿-怪Hawk》の攻撃によってクリーチャー化したタマシードも問題なくそのまま攻撃することができるのだ。

 とはいえ、《魂の再動》で蘇生できるのはタマシードのみ。《アクア・ジゲンガエシ》は蘇生できないようにも思える。

▲「キングマスタースタートデッキ アバクの鬼レクスターズ」収録、《シラズ死鬼の封》

 しかしそこで《シラズ死鬼の封》を間に挟むことで、《魂の再動》→《シラズ死鬼の封》→《アクア・ジゲンガエシ》という魂のビクトリーロードが完成したのだ。

 というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!

 『Law儿・ドライブ』

枚数
カード名
メインデッキ
4 《Law儿-怪Hawk》
4 《ネ申・マニフェスト》
4 《アクア・ジゲンガエシ》
4 《スクリーム・チャージャー》
4 《魂の再動》
4 《アストラルの海幻》
4 《シャクネツ悪鬼の巻》
4 《電脳の海を彷徨うエレキギター》
4 《デュザメの黒像》
4 《シラズ死鬼の封》
超次元ゾーン
1 《次元のスカイ・ジェット》
ほか略

 

 ……だが。

 回らんが???🤔🤔🤔

 原因は主に2つあった。1つは《魂の再動》で蘇生した《Law儿-怪Hawk》が攻撃するためには、《アクア・ジゲンガエシ》とそこから出した《次元のスカイ・ジェット》だけでなく《Law儿-怪Hawk》自身をクリーチャー扱いするために他に2つの水のクリーチャーもしくはタマシードが必要という点だ。

 これにより、《魂の再動》で蘇生したいタマシードを用意するための墓地肥やしは、それが得意な闇文明ではなく水文明のタマシードを中心にしなければならなくなってしまった。

 また何より2つ目の原因として、《魂の再動》を唱えた時点で《Law儿-怪Hawk》と《シラズ死鬼の封》の両方 (もしくは2枚以上の《シラズ死鬼の封》) が墓地になければならないという点があった。

 《シラズ死鬼の封》の能力は一緒にバトルゾーンに出た《アストラルの海幻》や《デュザメの黒像》の能力の解決後に後回しできるので、《アクア・ジゲンガエシ》だけはあとから墓地に落とすのでもいいが、《Law儿-怪Hawk》の方はもう1枚の《シラズ死鬼の封》が墓地にない限り、《魂の再動》を唱えるまでに1枚は墓地に落としておかなければならない。

 要するに、とんでもなく要求値が高いのだ。

 だがこの要求値は、《Law儿-怪Hawk》を使う以上避けられないものである。ならば、《Law儿-怪Hawk》を使わない形を考えるしかない。

 しかし、「コスト4以下のタマシードだけでゲームに勝つ」というテーマにおいて、《Law儿-怪Hawk》以上に強力なものなど存在するはずも……。

 いや、あった。

▲王来MAX 第1弾「鬼ヤバ逆襲S-MAX!!」収録、《神ナル機カイ「亜堕無」》

 《神ナル機カイ「亜堕無」》を使えばいいのでは???🤔🤔🤔

 これならば《魂の再動》で蘇生するタマシードは「シンカライズ」持ちに限られはするものの闇文明であっても問題ないし、《魂の再動》を唱えた時点で要求する墓地の特定のカードは《シラズ死鬼の封》1枚のみで済む。

 無論その分墓地にタマシードの枚数は必要になるが、2ターン目と3ターン目にそれぞれタマシードを置けているなら、ジャスキルを組むのに必要な「5ターン目時点で墓地に《シラズ死鬼の封》を含むタマシード4枚」という条件は十分現実的と言えるだろう。また、《次元のスカイ・ジェット》を必要としないのでオリジナル・フォーマットで組めるのも利点だ。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」収録、《地獄門デス・ゲート》

 もちろんそこまでやってトリガーで《神ナル機カイ「亜堕無」》を処理されてしまったら怒りのあまり脱糞確定だが、そういうときはザキラの顔を思い出して潔く立って死のう (出禁)。

▲新3弾「気分J・O・E×2 メラ冒険!!」収録、《一なる部隊 イワシン》
▲王来MAX 最終弾「切札! マスターCRYMAX!!」収録、《チェンジの海幻》

 「Law儿・ドライブ」ではコンボパーツが多くて採用できなかったが、《一なる部隊 イワシン》は手札に来てしまった《シラズ死鬼の封》やその他の余分なタマシードを捨てながら《魂の再動》を探すのに一役買ってくれる。

 とはいえこれでも最速5ターン目《魂の再動》では速度面で不安が残るところ、あらかじめ墓地に落としておいた《チェンジの海幻》を4ターン目開始時に自身の能力で蘇生させることで、《魂の再動》を唱えるターンである5ターン目を迎えやすくなる。

 というわけで、できあがったのがこちらの「亜堕無・ドライブ」だ!

 『亜堕無・ドライブ』

枚数
カード名
4 《一なる部隊 イワシン》
2 《ネ申・マニフェスト》
4 《神ナル機カイ「亜堕無」》
4 《スクリーム・チャージャー》
4 《魂の再動》
4 《アストラルの海幻》
4 《シャクネツ悪鬼の巻》
3 《キキの海幻》
4 《デュザメの黒像》
3 《チェンジの海幻》
4 《シラズ死鬼の封》

 

 このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。

 さて、いかがだっただろうか。

 《魂の再動》が収録されている「ヒーローズ・ダークサイド・パック ~闇のキリフダたち~」は、2月に発売予定だ。

 また、コロコロコミック2月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。

 ではまた次回!


ライター:まつがん                      
 
フリーライター。クソデッキビルダー。        
 
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。  
 
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。

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次回更新は1/20(金)更新!!