By まつがん
ゴッド・オブ・アビス第1弾「伝説の邪神」には、デュエマのルールを破壊できるカードが存在していたのをご存じだろうか?
そのカードの名は、《ブルトゥーラ-D1》。こいつは《ブルトゥーラ-D1》自身以外の自分のクリーチャーに、破壊以外の方法ではバトルゾーンを離れない耐性を持たせる能力を持っている。
つまりこのクリーチャーが出ていれば《スパイラル・ゲート》も《ナチュラル・トラップ》も (《ブルトゥーラ-D1》自体に唱える以外では) 完全に《偉大なる無駄》と化すのであり、多くのカードのテキストを意味のないものにしてしまうという点で、デュエマのルールを捻じ曲げていると言っても過言ではないだろう。
既存のカードでは《気高き魂 不動》という近い効果を持ったものも存在するが、《ブルトゥーラ-D1》の素晴らしい部分は何よりも3マナという圧倒的な軽さだ。
《気高き魂 不動》の場合は6マナと重かったので、「耐性を持たせたいクリーチャー→《気高き魂 不動》」の順でプレイすることになってしまうことも多かった。しかし3マナと軽い《ブルトゥーラ-D1》ならば、「《ブルトゥーラ-D1》→耐性を持たせたいクリーチャー」という展開順が可能になる。
もしそれで《ブルトゥーラ-D1》が除去されるなら、それはそれで「耐性を持たせたいクリーチャー」への将来の対処可能性を減らしたことになる。「クリーチャーを守るクリーチャーは軽くあって欲しい」というニーズを満たした良い能力と言える。
だがだとしても、この《ブルトゥーラ-D1》を使ってどのようなデッキを組むべきだろうか?
《ブルトゥーラ-D1》の能力は普通に使うと脇のクリーチャーにバウンス耐性やマナゾーン送り耐性を付けるだけの地味な効果で、わざわざデッキを作るには値しないようにも思える。
しかし私は気づいたのだ。
このカードの能力がデュエマを完全にバグらせてしまう……そんな禁断の組み合わせに。
一時的にバトルゾーンに出す系のカードと組み合わせたら最強では???🤔🤔🤔
《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》のように「出して戻す」効果は、「戻す」が実現できなければクリーチャーは出たままとなる。つまり《ブルトゥーラ-D1》がいる状況では、《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》は「光のドラゴン」に縛られない《ドラゴンズ・サイン》へと変貌するのだ。
また、《「祝え!この物語の終幕を!」》の場合もターンの終わりに山札上に戻る効果は《ブルトゥーラ-D1》がいれば無効化できるので、「ビビッドロー」で発動したなら4マナで7マナのクリーチャーの完全なる踏み倒しが実現する。
デュエル・マスターズにおいて7コストのクリーチャーというのは、「先に出せれば大体勝ち」と言えるほどの強さを持ったクリーチャー揃いである。ならばそうした強力な7コストクリーチャーたちを4マナや5マナでバトルゾーンに定着させられれば、圧倒的な有利に立てるに違いない。
あとは《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》や《「祝え!この物語の終幕を!」》で出す7コストクリーチャーの選定だが、《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》はどんな文明でも出せるけれども《「祝え!この物語の終幕を!」》の側には水か火の縛りがあるので、水か火の7コストクリーチャーを見ていけばいい。
《DOOOPPLER・マクーレ》は他の「マジボンバー7」で他の7コストクリーチャーにつなげられるので、7コストクリーチャーを大量に搭載しそうなこのデッキとは相性が良い。
また、7コストクリーチャーの大量搭載は《キング・マニフェスト》の出力も上げてくれる。《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》や《「祝え!この物語の終幕を!」》がめくれても問題なく唱えられるのも強みだ。
ちなみに「もうこの段階で光水/水火/光火/水自然のカードが並んでるんだがマナベースが大変なことになってないか???」という冷静なツッコミが入るかもしれないが、逆に考えよう。カードをマナゾーンに置いていればマナはいつか出るのである (?) 。
さらに《ブルトゥーラ-D1》がいる状況では、《キング・ボルバルザーク》の能力が光り輝く。ドラゴンが脇に1体以上いる状況ならば、そのドラゴンを下に送ることなく追加ターンを得られるのだ。
となれば7コストで強力なドラゴンが他に必要となるが、《龍風混成 ザーディクリカ》は《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》や《「祝え!この物語の終幕を!」》と相性が良いので採用し得だろう。
ちなみに「全然ドラゴンいないけど《キング・ボルバルザーク》の能力発動しなくね???」という冷静なツッコミが入るかもしれないが、逆に考えよう。ドラゴンはいつもみんなの心の中にいるのである (??) 。
もう紹介した6枚が全部多色でこれ以上入れると多色警察が憤死間違いなしなのと、7コストのカードばかりでマナカーブが壊滅的に崩壊しているので、《フェアリー・ソング》を入れることで「4→7」のジャンプで7マナ域を普通に召喚するオプションを作ることができる (ただし多色で濁らないとは言っていない)。
また、《U・S・A・CAPTEEEN》も《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》同様5マナで7マナを踏み倒せるカードだ。「マジボンバー7」は他にアタッカーがいなければ使えないが、《ブルトゥーラ-D1》を先出ししておけば問題ない。
ちなみに「《ブルトゥーラ-D1》引かなかったら《U・S・A・CAPTEEEN》が無駄カスティーンでは???」という冷静なツッコミが入るかもしれないが、逆に考えよう。既に他の部分で破綻しまくってるからそんなことは些細な問題なのである (???) 。
というわけで、できあがったのがこちらの「ボルバル・ブルトゥーラ」だ!
『ボルバル・ブルトゥーラ』
4 | 《ブルトゥーラ-D1》 | 4 | 《U・S・A・CAPTEEEN》 | 4 | 《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》 | 4 | 《キング・ボルバルザーク》 | 4 | 《キング・マニフェスト》 | 4 | 《龍風混成 ザーディクリカ》 | 4 | 《DOOOPPLER・マクーレ》 | 3 | 《龍素記号Sr スペルサイクリカ》 | 4 | 《フェアリー・ソング》 | 1 | 《ホーガン・ブラスター》 | 4 | 《「祝え!この物語の終幕を!」》 |
???「冷静なツッコミから目をそらし続けたからクソデッキができてしまうのでは……?」
そ、その冷静なツッコミは!?
デュエマ界のチンアナゴ、デッドマン!!(と「さかな~」のむーちゃん!)
デッドマン「現実逃避しがちな研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」
はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?
次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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