どこまで寂しくできるのか?
考えてみると、これまで手掛けてきた60棟におよぶ別荘はすべて、テーマの根底に、
“楽しい”、“賑やか”、“ワクワク”、“家具たくさん”、“パーティー”、“活気あふれる”、“仲間が集う空間”
↑こんな、どこかワチャワチャとしたキーワードが隠されていたと思う。実際、この別荘制作がリアルな話で、いざ何百万円も何千万円も投資して建ててもらうとなったら、
「なるべくオシャレで活気に満ちた、明るくて気分が盛り上がるようなデザインにしてくださいねッ!!!」
と、お岩さん並みにシツコク念を押してから制作に入ってもらうと思う。
そう、こんな大きな買い物に“暗さ”や“寂しさ”は似合わない。ていうかそんなネガティブな要素を振り切りたいからこそ、別荘なんて贅沢なモノを建てるんだと思うのよ。
そ、それなのに……(((( ;゚Д゚)))
ニワトリのカサンドラが俺に押し付けてきたコンセプトは、あろうことか……><
“待ち人来ず”
……って、なんだそりゃぁぁぁあああああ!!!!(困惑)
いったい、脳ミソがどんなモードになったら、“待ち人がやってこない別荘”なんてものを作りたくなるんだよ(苦笑)。そんな孤独を感じたいなら、ひとり用のテントを担いでソロキャンプにでも行けばいいのに……w
そういえば古巣で編集長をしていた時代、毎月月末に部署の実績(要するに稼いだお金)を報告する幹部会議があったんだけど、これに出席するのが心の底からイヤでさぁ……ww 予算管理部の人が地獄の門番みたいな顔つきで、
「大塚さ~~~ん……。つぎだから、準備して~~~……」
とお焼香の順番を告げるかのように呼び出しにくるのがホントにストレスだったのよ……。あのときはさすがに、
「呼び出し……一生来なければいいのに……><」
と思っていたけど、カサンドラが求めるソレはこういう切羽詰まったものではないんだよな(あたりめーだ)。
いやしかし、この『あつ森』の世界で生活していると、もっとも遠い状態は“孤独”なんじゃないかと思えてくる。というのも、昨年11月のアップデート以来、ヘタに自宅にいようものなら光の速さで、
げ……! 各部屋の撮影をするために自宅に入っただけなのに、速攻で誰か来やがった……!!!
ずうずうしい住民たちは俺に“孤独の楽しさ”を享受することを許さず、すぐさまズンガズンガと家に押しかけてくるのだ(苦笑)。
↓ホラ……w
くっそ……w こいつら基本的に長居なんだよな……! とっとと外に出て、化石掘りとかマイル集めという日課をこなしたいのに!!><
そうこうしているうちに他の作業をしなければいけない時間になり、俺はヒノコを自宅に残したままNintendo Switchの電源をブチり。けっきょく翌朝まで『あつ森』を起動するチャンスはなく、ヒノコはひと晩中俺の自宅で茫然と過ごしていた……なんてことになるのだ。
まあそれはいいや(よくないけど)。
もしかしたらカサンドラも、自宅にいると誰かしらが押しかけてくることに嫌気がさして、こんなトリッキーなコンセプトの別荘作りをお願いしてきたのかもしれない。となれば気持ちは痛いほどよくわかるので……がんばって最高の“待ち人来ず”を実現してやりたくなるではないか!!!w
そこで、まずはロケーションなんだけど……!
“寂しさ”ってことだったら、断崖絶壁に行くしかないよねーーー!!www なんかブラックジャックが住んでそうな家でアッチョンブリケだけど(意味不明)、こんな辺鄙なところだったらそうそうどうぶつもヨネスケも突撃してこないだろうな。
そんな場所で始まった“待ち人来ず”がテーマの別荘作りなんだけど、なにはともあれマストアイテムを見てみようではないですか。
なになに……!
うは……w ローカル線の深夜のホームが似合いそうなベンチとゴミ箱……w こんなアイテム、確かにこういったテーマでもないと使わないだろうなぁ^^;
このふたつを活かそうと思って、最初に展開したのが↓こちらのレイアウトであります。
ゲリラ~~~ん……ww
この壁紙、初めて使ったけどスゲエな……w 『ジュラシックパーク』でデブの研究員が逃げようとしたシーンかよ……w
これ、個人的にはすごく好みの壁紙で、いつか別のテーマのときに使ってみたいなと感じたんだけど、“待ち人来ず”ではちょっと噛み合わないかなぁ……。俺の感覚だと土砂降りよりも、むしろ……!
荒野のほうが、取り残された感を演出するのに合っていると思うんだが、どうだろう??w
この古いハイウェイに沿うようにベンチとゴミ箱を置き、
さらに侘しさを強調する外灯や電信柱を配置したら……!
お!!! なんかよさそう!!!w 間違いなく、ここで何日待っていたところで待ち人は現れないだろうなぁ!!!www
……って、
「は、はたしてこんなのが、別荘と言えるのだろうか……??(((( ;゚Д゚)))」
いまだ↑この疑問を抱えつつも、制作は加速していくのであった。
続く。
1年前の今日は?
せっかく丸1年、1日たりとも欠かさずにプレイしているので新企画“1年前の今日は?”と題して、“昨年の今日のスクショ”を1枚掲載していこうと思います!
ちょうど1年前、2021年9月27日の様子は↓こちらです。
ダンゴムシを模型にした日w
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
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