By まつがん
頭の悪いデッキを使いたくないか???🤔🤔🤔
どうも最近、「理」にとらわれたデッキばかり作っていたような気がする。もちろん「理」でできたデッキは美しいのだが、それだけでは楽しさが足りない。楽しさが欲しいときには、やはり「情」デッキに限る。
そんなわけで「情」デッキを作れそうなカードを最近のカードプールから探したところ、7月に発売した「マスター・ファイナル・メモリアル・パック」に収録していたとある1枚のカードと目が合った。
《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》。競技シーンでは《不死の墓守 シヴァンリンネ》との組み合わせで注目されているカードだ。
だが、わざわざそんな賢そうな使い方をする必要があるだろうか?
我々はいつからそんな物わかりのいい大人になってしまったのか。《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》のテキストにはそんな回りくどいことは書いてないはずだ。書いてあるのは「墓地を8枚肥やして出せ」だけである。ならば理性を捨てろ。獣になれ。
そう、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》はデッキ内に闇か火のカードしか入れていないなら、「1ターン目《ブラッディ・クロス》か《ダムダム・ジョーカーズ》→2ターン目にそれら×2」で最速2ターン目に着地させられるのである。
ということは、つまり。
2ターン目に《CRYMAX ジャオウガ》が出せるのでは???🤔🤔🤔
誰もが一瞬考えつつも「いやいや、4枚の《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》引かなかったらどうなるんだよ。馬鹿らしい」と一蹴するアイデアを、ノリと勢いだけで大真面目に追求する。それが「情」のデッキ構築だ。
まずは理論値を考えよう。「4枚制限のないデュエマ」では、このコンセプトはどのようなデッキになるだろうか?
《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》着地前を「ステージ1」、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》着地後を「ステージ2」とした場合、まず「ステージ1」については、先手2ターン目のリソース6枚のうち3枚は《ブラッディ・クロス》系、1枚は《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》である必要がある。分散に対する安全マージンを考えると、完全に感覚だけだがデッキ内の60% (24枚) 以上は《ブラッディ・クロス》系にしたい。
また「ステージ2」に関しては、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》の能力を考えるとデッキ内の3分の1 (13.3枚) 以上はデモニオであることが望ましい。
「ステージ1」と「ステージ2」の要請はデッキスロットをめぐって完全に対立してしまっているのが難しいところだが、とにもかくにも《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》が着地しないことには話にならないので、ここでは「ステージ1」を優先することにする。
そうなると、以下のようなデッキが完成する。
『理論値ジャオウガ・ゼロ』
4 | 《CRYMAX ジャオウガ》 | 10 | 《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》 | 13 | 《ダムダム・ジョーカーズ》 | 13 | 《ブラッディ・クロス》 |
無法地帯かな???
このまま使ってみたい気持ちも山々だが、どこで使っても3秒で出禁確定なのでさすがにそういうわけにはいかない。
ともあれ、あとはこれを限りなく近いカードで再現して通常のデュエマに置き換えるだけだ。
《奇怪な鬼祭》は墓地肥やしという点では《ブラッディ・クロス》には及ばないが、手札を減らさずに《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》へのアクセスが可能になるため、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》が4枚しか積めない世界線では唯一無二のカードである。シールドが減るデメリットも、あとからどうせ《CRYMAX ジャオウガ》を出すことを考えると実質帳消しだ。
《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》が4枚しか積めないことを考えると他にもドローソースが欲しいが、1コストだと闇文明には他には存在しない。そこで《メラメラ・ジョーカーズ》は、墓地が肥える枚数が《ガード・グリップ》系よりも多く、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》を2枚以上引いてマナ置きした際に唱えられるので、ジョーカーズ縛りがあってもなお採用するべきだろう。
《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》の代替は存在しないため、せめて単色で《CRYMAX ジャオウガ》に次いで強いデモニオを入れることになる。《「非道」の鬼 ゴウケン齋》は、相手のクリーチャーをタップインさせられれば実質追加ターンと言っていい。
マナバランスの関係で火文明単色のデモニオも入れる必要があるところ、想起に着地して最も役割がありそうなのは《EVE-鬼MAX》という結論に至った。《CRYMAX ジャオウガ》とは「鬼S-MAX進化」同士で競合するが、どちらかが着地している状況ならばあまり問題にはならないだろう。
『全力ジャオウガ・ゼロ』
4 | 《「非道」の鬼 ゴウケン齋》 | 2 | 《EVE-鬼MAX》 | 1 | 《フンバルさん/フンバ・フライ・ダイ》 | 4 | 《カツラデランス/「アフロ行きま~す!!」》 | 4 | 《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》 | 4 | 《CRYMAX ジャオウガ》 | 4 | 《ブラッディ・クロス》 | 4 | 《ダムダム・ジョーカーズ》 | 4 | 《メラメラ・ジョーカーズ》 | 4 | 《奇怪な鬼祭》 | 1 | 《ドリル・スコール》 | 4 | 何か |
そうするとここまではほぼ確定で、あとは最後の1スロットに何を入れるかが問題となる。
常識的に考えれば、このスロットは《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》や《ライク・ア・ローリング・ストーム》などの「墓地肥やし兼墓地回収」にあてるべきだ。
なぜなら、そうすれば《ブラッディ・クロス》《ダムダム・ジョーカーズ》による墓地肥やしを実質的に《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》のサーチに変換できるからである。
だが、それは「理」ではないか?
「情」で考えれば、ここは上ブレ爆アド大興奮カードを入れるべきだ。
上ブレ爆アド大興奮シナジーとして、《技師ピーポ》を破壊しながらの《ブータン転生》というのも考えた。だがこれは「理」か「情」かで言うとどちらかと言えば「暴」寄りであったため、さすがに《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》の方がマシであろうという結論に至った。
しかし、それでも《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》はあまりに頭が良すぎる。
ブレーキを踏んだ発想では世界は変わらない。デッキ構築はもっと自由であるべきだ。
だから、そう。
悪魔と契約するのだ。
《悪魔の契約》なら、これ1枚引くだけで3ターン目に3ドローしながら4枚の墓地を肥やせる。「《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》にアクセスしながら大量に墓地を肥やせる」という、このデッキにピッタリのカードだ。
無論《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》を引かないとただ自らすべてのマナを墓地に送っただけの大馬鹿野郎が爆誕することになるが、上ブレ爆アド大興奮カードなので仕方がない。おとなしく下ブレガン萎え即投了しよう。
というわけで、できあがったのがこちらの「超全力ジャオウガ」だ!
『超全力ジャオウガ』
4 | 《「非道」の鬼 ゴウケン齋》 | 2 | 《EVE-鬼MAX》 | 1 | 《フンバルさん/フンバ・フライ・ダイ》 | 4 | 《カツラデランス/「アフロ行きま~す!!」》 | 4 | 《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》 | 4 | 《CRYMAX ジャオウガ》 | 4 | 《ブラッディ・クロス》 | 4 | 《ダムダム・ジョーカーズ》 | 4 | 《メラメラ・ジョーカーズ》 | 4 | 《奇怪な鬼祭》 | 1 | 《ドリル・スコール》 | 4 | 《悪魔の契約》 |
???「コラ!《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》を引けないと即投了みたいな教育に悪いデュエマを教えるんじゃない!!」
そ、その声は!?
教育に良い男、デッドマン!!(ロックマン2だそうです)
デッドマン「YouTubeを見てばっかりの研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」
はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?
次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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