By まつがん
クソデカパワーで殴りたくないか???🤔🤔🤔
そう、数ヶ月に一度のペースで訪れる筋肉発作である。
だが、デュエル・マスターズはいくらクリーチャーのパワーが高くてもそれだけではあまり意味がないゲームである。おかしい。パワー1000の《凶戦士ブレイズ・クロー》が殴ったら相手のシールドが1枚割れるのだから、パワー99999の《禁時混成王 ドキンダンテXXII》が殴ったら相手の服が全部破けるくらいのことが起こってもおかしくないはずなのに。
しかし、そこにきて先月発売した王来MAX最終弾「切札!マスターCRYMAX!!」には、この猛りを鎮めるのにうってつけのカードが収録されていた。
《打振の星 ブリタネッコ》だ。
このカードはいわばジムの個人トレーナー。
ジムに入会した人のパワー自体を2倍にする上に、ブレイク量をパワーに比例させる「パワード・ブレイカー」を付与できるこのカードならば、相手の服を全部破くことが可能となる……いや、嘘だ。できない。だがそれでもシールドは一瞬にして割り切れるだろう。それならばダイレクトアタックまでは一瞬、すなわち丸裸も同然だ。じゃあやっぱ服破けてるわ (?)。
しかし、《打振の星 ブリタネッコ》を運用するには3つの問題点がある。
それは、「《打振の星 ブリタネッコ》と同じレべルの個人トレーナーが存在するか (=代替性の問題)」「《打振の星 ブリタネッコ》で誰の筋肉を鍛えるべきか (=対象の問題)」「鍛えるべき人物と同じレベルで鍛えるべき人物が存在するか (対象の代替性の問題)」だ。
このうち「代替性の問題」については《剛力羅王 ゴリオ・ブゴリ》がうってつけだ。あまりに脳筋すぎて「筋グマスター」とも呼ぶべきこのカードだが、これまで活躍が目立たなかった理由としては「4枚しか積めないから」というのも多分にあった。「同じカードが8枚積めるならデッキが組める」というのはこの連載のテーマの一つでもある。
そして「対象の問題」としては同じくマスターカードである《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》が最適だろう。「蝶のように舞い、蜂のように刺す」とは伝説のボクサー、モハメド・アリのボクシングスタイルを形容した表現だが、そんな蜂の一刺しが《打振の星 ブリタネッコ》と《剛力羅王 ゴリオ・ブゴリ》でいきなり4倍になってパワー16000のトリプルブレイクになったりしたら、アナフィラキシーショック間違いなしだ。
だが、3つ目の「対象の代替性の問題」については解決が難航した。対象の代替性とはここではすなわち「《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》の代替となるカードは何か?」ということなのだが、《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》というカードは特殊すぎて代替カードが存在しないのだ。
ここで、以前作成した「QXボルト」のように《ジギー”TND”ボルト/雷雲ドワン》を使ってもよかったが、せっかく《打振の星 ブリタネッコ》《剛力羅王 ゴリオ・ブゴリ》《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》まで光と自然だけで組めているのに唐突に火+水のツインパクトが入るというのも美しくない。
何か……何かないのか。光か自然で、《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》のような特殊な能力がないまでも、パワーを2倍にしがいのあるクリーチャーは。
そのように悩んでいると、私はふと光+自然というカラーリングに従来から残されていた課題が最近解決されつつあることを思い出した。
「S-MAX進化」だ。
「S-MAX進化」は進化元を必要としない進化クリーチャーなので、これの登場により「スピードアタッカー」持ちが存在しない光や自然でも打点を瞬間的に伸ばせるようになった。
ということは、もしそれらのS-MAX進化クリーチャーのパワーが2倍になったなら、打点をさらに伸ばせるに違いない。
つまり、最もパワーを2倍にしがいのあるS-MAX進化クリーチャーを探せばいい。
そのように考えたとき、唐突に脳内に馬のいななきが響き渡った。
そして、聞き覚えのある声。
「引き金は二度引かねぇ、一発が全てだ。」
そう、《MAX・ザ・ジョニー》……ではなく。
《ジョニー-MAX》のパワーを倍にしつつ「パワード・ブレイカー」を付与したら最強では???🤔🤔🤔
「《ジョニー-MAX》ってシールド追加も特殊勝利もない《MAX・ザ・ジョニー》のただの下位互換では?」と思うなかれ。わずか5コストの実質「スピードアタッカー」持ちでありながら無条件でパワーが9000もあるクリーチャーというのは、実は他に《瞬速チョッパヤ・ドラゴン》か《劇の根源 マクガフィン》くらいしか存在しないほどに貴重なスペックなのである。
そしてこれは、ことパワーを2倍にして戦う筋肉デュエマにおいては圧倒的な才能と言っていい。「パワード・ブレイカー」はパワー6000ごとにブレイク数が増えるので、2倍にして6000の倍数になる3000/6000/9000/12000のパワー持ちにはそれぞれ特別な価値が生まれるからだ。
具体的には、《ジョニー-MAX》のパワーを2倍にして「パワード・ブレイカー」を付与したなら5マナSAの実質Q・ブレイカーという筋肉の化け物が爆誕することになる。それは一発しか引かねぇよ。こんなんに殴られたら死ぬよ。
だが、《ジョニー-MAX》のパワーを2倍にして「パワード・ブレイカー」を付与する動きが強力だとわかったのはいいにしても、実際の動きを想像してみると、「《剛力羅王 ゴリオ・ブゴリ》→《ジョニー-MAX》」はマナカーブ通りの展開で綺麗なのでいいにしても、《打振の星 ブリタネッコ》の場合は《ジョニー-MAX》と同じ5マナなので真っ当に展開していたらマナブーストを挟んだとしてもシナジーが実現するのが5ターン目となってしまう。これでは筋肉を付けすぎたがあまりにスピードを犠牲にしてしまったトランクスと同じだ。
つまり必要なのは、マナブースト以外で5マナのクリーチャーを早出しできる手段。そんな都合の良いカードが光か自然にあるはずも……。
あった。
《BIRIBIRIII・ビリー》だ。
これなら「2コストのマナ加速クリーチャー→《BIRIBIRIII・ビリー》→5マナクリーチャー素出しから《BIRIBIRIII・ビリー》攻撃時にマジボンバー5」という動きで同一ターンに5マナクリーチャーの2面展開が可能となる。
最後に、《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》の代替パーツというわけではないが《正義の煌き オーリリア》を採用しておくと、筋肉ばかりのデッキにも多少なりとも知性が感じられるようになってオススメだ。
というわけで、できあがったのがこちらの「ゴリブリ・ジョニー」だ!
『ゴリブリ・ジョニー』
4 | 《桜風妖精ステップル》 | 4 | 《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》 | 4 | 《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》 | 4 | 《天翼 クリティブ-1》 | 4 | 《BIRIBIRIII・ビリー》 | 4 | 《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》 | 4 | 《正義の煌き オーリリア》 | 4 | 《剛力羅王 ゴリオ・ブゴリ》 | 4 | 《ジョニー-MAX》 | 3 | 《打振の星 ブリタネッコ》 | 1 | 《生命と大地と轟破の決断》 |
???「コラ!毎度《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》と《正義の煌き オーリリア》を同時に採用しておいていかにも『知性のあるデッキですよ~』といった顔をするんじゃない!」
そ、その声は!?
筋肉芸人、デッドマン!!(なぜウルトラマン……?)
デッドマン「マナカーブが気になりすぎる研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」
はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?
次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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