これがやりたかった!
まだレベルが20台だった、6月初旬のある日のこと。
ふだんはリモートワークの角満事務所だが、せっかくオフィスも借りていることだし、たまには部屋の換気もしないといけないってことで、2週間に1回くらいは出社をして働くことにしている。
そしてその日は、『ディアブロ イモータル』がサービスインしてから初の出社日ということもあったので、俺にはとある目論見もあったのである。
事務所で顔を合わせるや、俺は同僚のたっちー先生につぎのように述べた。
「仕事はとりあえず置いておいて……。おい、キチンとiPadを持ってきているだろうな?」
言われたたっちー先生、明らかに口の端を歪めながら「ふんッ!」と言う。
「当たり前や。むしろ今日は、“それ”がメインの仕事やからな!!」
俺たちは黙って頷くとおのおののiPadを取り出し、慣れた手つきで画面を触って……数秒後に、
「集合~~~!!」
と声を合わせた。見れば、その画面には……!!w
「シュタッ!!!」
たっちー先生が元気に言った。
そう、この日のメインの目的は言わずもがな、のちに“Stellaクラン”の盟主と幹部となるふたりで集合し、初のパーティープレイに興じようと言う魂胆だったのである!! もちろん、面と向かわなくてもオンラインで集まればいつでも協力プレイはできるんだけど、文字だろうがボイスだろうがチャットは面倒くさいし、でも面倒くさがっているとコミュニケーションに問題が出てくるので、
「いっそ出社日を利用して、初のパーティープレイを体感してみようではないか!!w」
と計画を立てていたんですねえ。
というわけで、『ディアブロ イモータル』における初のパーティープレイが始まった。
やりかたはじつに簡単で、どちらかがリーダーとなって一方をパーティーに誘えばいいだけだ。
……なんて言いつつ、パーティーになったのはいいもののしばらく互いがどこにいるのかわからなくて、
「ちょwww キミ、どこにいんの??ww わし、常闇の森なんだけどw」(たっちー)
「え!? なんでひとりで出撃してんだよ!ww ウェストマーチに来てくれや!!ww」
ってんで、リアルにやり取りしなかったら、いまだにお互いを捜して彷徨っていたかもしれないわ(苦笑)。
それでも、どうにかウェストマーチに集合できたので、
「俺のほうが進んでいないみたいだから、しばらくミッションを手伝ってくれや」
ということで、俺が主導権を持ってミッションを進めることにした。
あとはもう、ひたすらいっしょに行動して敵を蹴散らすのみである。
ズババババン!!ww
ズベベベベベ!!www
そのさなか、“リエン”という名のアマゾネスが襲われているところに遭遇!
「来ないで、このバケモノ!」
リエンの発したセリフを見て、たっちー先生が素っ頓狂な声を出した。
「来ないで、このバケモノ……って、おねえさん! 勘違いや!! これでもこのおっさん、人間なんやで!!!><」
……って、俺のことじゃねえよ!!!!(怒) フォールンどもに襲われてるんだろが!!!!
さらに、常闇の森の奥に侵入すると……!
「いけ!!! ガイコツ君たち!!!」と、ネクロマンサーのたっちー先生。
「うっひょっひょ~~~!!ww ぐるぐるぐるぐる!!ww」と、バーバリアンの俺。
それぞれが好き勝手に暴れていただけなのだが、近くに気の置けない仲間がいて共闘してくれている……という安心感は格別で、
「やっぱりアクションRPGは、仲間と冒険するのが最高だな!!」
と改めて思い知らされたよ。
さらに、ふたりで遊んでいるとやはり楽なのか、ガンガン話も進められた気がする。
今後も、ネットワークプレイはもちろんなんだけど、出社日を利用して『ディアブロ イモータル』をやり込む時間を作り、話を一気に進めたいなと思いましたわ。
「よし!! もっとやろうぜ!!」
ウェストマーチに帰還した俺たちは、つぎの目的地を検討し始めたんだけど……ここで思わぬ出来事が!?
続く!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『ディアブロ イモータル』公式サイト:
https://diabloimmortal.blizzard.com/ja-jp/
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