自慢の別荘、完成!!
前回の続き。
カモのカモミがリクエストしてきた別荘のテーマは、よもやの……!
「“小さな出版社”を作ってほしい! そうかも!」
という、出版系職歴30年以上を誇る俺にピッタリすぎるもの!!
タクミライフでリゾートバイトを始めてから、丸2ヵ月(カモミの別荘を作ったの、2月6日だったのでねw)。これほど血沸き肉躍るテーマが、ほかにあったであろうか!?
てなわけで、過去もっとも気合がこもっての別荘作りが始まった。
しかし、ひと口に“出版社”と言っても、内部の造りは編集部によってまったく異なる……ということを、まず最初にお伝えしておきたい。
俺が内部の構造までよく知る編集部は、新卒で入ったナゾの業界誌、20年以上の長きにわたって居座っていたファミ通、その流れでKADOKAWA本社、そして独立後に構えている我が角満事務所(弱小編プロ)。この4つだろうか。
一瞬、
「コロコロや少年サンデー編集部なんかがある、小学館もですッ!!」
と書いてドヤろうと思ったんだけど、俺がコロコロオンラインに関わり出して間もないタイミングで新型コロナウイルスのパンデミックが始まり、以降は完全なテレワークに……。よって小学館は、いまだ行くたびにキョドってトイレにこもってしまうくらい、場慣れていません(苦笑)。
そんな経験を振り返って、もっとも印象深いのは……やっぱりファミ通だな。
俺がファミ通に入った1990年代は印刷も写植がメインで、あらゆることがアナログの時代。パソコン1台あれば原稿書きもデザインも入稿も行えるし、ゲームもDL版を買えばパッケージはいりませんよ……なんていう便利な波はまだ来ていなかったので、編集部はとにかくモノであふれかえっていた。
もっとも求められたのは収納と、“寝心地のいい”椅子ww
「座り心地の間違えじゃないの???」
と思われる向きもあるかもしれないけど、この時代の編集者(ファミ通だけかもしれんが)はダラダラと徹夜で作業したり、ゲームをしたりして編集部に泊まる……いや暮らしていることが多く、明け方にガタガタと椅子を3つ並べて寝るのは日常の出来事だったのだ。ゆえに、古くなった椅子の入れ替えが行われて、フカフカでクッション性の高いモノが導入されたりしたときには、
「すばらしい寝心地!! 総務の皆さん、ありがとう!!!><」
と、導入を決めた総務部の人たちに感謝の土下座をしていたのである(若干盛った)。
そしてもうひとつ、「絶対に作らねば!!」と最初に決めたのが、その編集部の長……『銀英伝』風に言うなら上級大将である編集長が座る“編集長席”の設置であるww
部を見渡せる場所……それも、後ろは壁か大きな窓で、誰も背後に回り込むことができないポジションに、長の席は作らねばならない。編集長はつねに誰かに狙われているので(マジです)、背後に隙を作ってはいけないのだ。
……という方針が固まったところで、いよいよデザインに着手である。
前回の記事でもお見せしたけど、初期レイアウトは↓こんなものでありました。
キャビネット、事務机、そして雑誌の束……。
これは……90年代のアナログな編集部における三種の神器みたいなものではないか!!ww カモミ、わかってるやん!!w さてはいにしえの時代に、どっかの編集部にバイトで潜り込んだことがあるんだな!?
さっそく心の琴線をコチョコチョとくすぐられつつ、いかにも編集部にありそうなアイテムを配置していった。
なんか……さっそくカモミが編集長席にドデンと座っているんだがwww そこ、わしが座ろうと思っていたんですけど!!
まあでも、工事のさなかにカモがウロウロしていても邪魔なので、カモミは無視して作業を続行しよう。
まず、フローリングなのが違和感満載なので、ここはふつうにカーペットを敷く。
おおおおお……!!ww これだけで、俺がまだぺーぺーだったころのファミ通編集部っぽいんだけど!!ww
「いいねいいね!!www この調子でどんどんいこう!!ww」
もう、ワクワクが止まらねえwww 俺の青春だった1990年代~2000年代初頭の編集部を“完璧に”再現してやるぞwww
「えーっと、雑誌や資料はもっとゴチャゴチャとたくさんあって、あと申し訳程度に観葉植物が置かれてたりもして……」
あふれ出る独り言は、止まるところを知らない。
「……あ、そうだ。俺の編集部とカエル大宮さん(そういう先輩編集長がいたのだ)の編集部の中間に、小さい打ち合わせスペースがあったな……! ウォーターサーバーと自販機もあって……。あと!! 編集部と言えば複合機とコーヒーメーカー!!」
思い出を温めながら、「ホイ♪ これも、ホイ♪」と鼻歌混じりでレイアウトを進める。出来上がりを見るとかなり凝った配置になっているんだけど、ぶっちゃけ、かかった時間は他の別荘よりも圧倒的に短かったと思うわ。
その途中経過が……↓こちら!!
部署の仕切りとしてキャビネットを使っているのがめちゃくちゃリアルww その上に所狭しと、雑誌や資料、コーヒーメーカーが置かれているのも、いまや懐かしの風景だわー。
このデザインを基本として、細部を煮詰めていった。
照明や案内板も、リアルさを追求して武骨なものに。
編集長(カモミだけどw)が自分のポスターを背後の壁に貼っているのが……じつに大塚角満っぽい!!!www
というのも、俺はサラリーマンながら自著を出したり、その広告に自分の写真を使ったりしていたので(担当編集が勝手にやっていただけだが)、“宣材写真”みたいなものがけっこうあったのよ……。で、“ここは角満の席”とひと目でわかるように、上のスクショみたいにオノレのポスターを貼っていたりしたのだ^^;
こんな感じで作り込んでいった結果、冒頭で書いた通りかな~~~り気合のこもった編集部が出来上がった。完成品は……さらに思い出を掘り下げながら、次回の更新でお見せしたいと思います!!
1年前の今日は?
せっかく丸1年、1日たりとも欠かさずにプレイしているので新企画“1年前の今日は?”と題して、“昨年の今日のスクショ”を1枚掲載していこうと思います!
ちょうど1年前、2021年3月27日の様子は↓こちらです。
ブーブークッションを置いても誰も座ってくれなかったので、みずから犠牲にw
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
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