どうも、ライターの8号機です。
待ちに待ったこの日が来た!
『PCエンジン mini』が本日2020年3月19日発売!! 1987年に発売された『PCエンジン』の名作ゲームが詰まったレトロゲーマー必見のハードだ。
もちろん『PCエンジン』に触れたことのない人にもオススメしたい。「PCエンジンというゲーム機を初めて知った」「そもそも、どんなゲームが収録されているのか?」と疑問に思う人もいるだろう。
そこで、『PCエンジン mini』に収録される日本語タイトルの中から5作品を紹介! 当時の実機『PCエンジン DUO-R』でのゲーム画面、PCエンジンを特集した伝説の雑誌『月刊PCエンジン』の当時の記事とともに見所をピックアップ!
今回は大ボリューム、大スペクタクルのPRGゲームの金字塔!
ハドソン(現:KONAMI)とRED(現:株式会社レッド・エンタテインメント)の『天外魔境Ⅱ 卍MARU』だ。
PCエンジンのスペックを最大限活かしたRPG!!
『天外魔境Ⅱ 卍MARU』は1992年にSUPER CD-ROM2専用ソフトとして発売された。今では当たり前となっている戦闘時のアニメーション(ボス戦)やイベントシーンに始まり、戦闘の奥深さやキャラクターボイス、音楽とPCエンジンのスペックをフルに活かした名作だ。
PCエンジンのソフト、として知らなくても『ニンテンドーゲームキューブ』や『プレイステーション2』のリメイク版で知っているかもしれない。
また、前作『天外魔境 ZIRIA』の続編となっている。それだけに「前作をやってないと話についていけない?」と心配する人もいるだろう。
心配ご無用! 『天外魔境Ⅱ 卍MARU』から初めても大丈夫。舞台であるジパングは同じだが、今作の主人公が活躍する地域は別となっているため、地続きのストーリーというわけではない。ただ、お話を進めていくほどに登場人物との会話で「おっ!」と思わせる部分もあるので、前作を知っている人は新たな発見があるかもしれない。
逆に「誰だろう?」と思った人は前作『天外魔境 ZIRIA』をプレイしてみよう。
さて、『天外魔境Ⅱ 卍MARU』はジパングに出現した“暗黒ラン”とともに本作のラスボスである“ヨミ”の復活、そして、ジパング全土を支配しようと企てる“根の一族”に、かつて彼らと戦った“火の一族”の末裔である主人公、“卍丸”たちが立ち向かっていく、というのが簡潔ストーリーだ。
もちろんこの超大作は『月刊PCエンジン』で大きく特集が組まれた。
CDメディアによる大容量を活かしたストーリーは想像以上に壮大で、当時の取説で「予測プレイタイムは70時間〜80時間です」と、演出の岩崎啓眞氏が語っている。それくらいボリューミーで、情報量が多い! そして、ゲーム内で巻き起こる数々のドラマがプレイヤーを掴んで離さない!
音楽もオーケストラを使用した楽曲があり、作曲にはジブリ音楽を数多く手がけた久石譲さんが携わっている。キャラクターごとのテーマ曲、マップでの音楽など耳に残るものばかり。
それくらいのめり込む要素が詰め込まれているのだ!
『月刊PCエンジン』でも発売前に数々の情報が掲載された。もちろん発売後も言わずもがなだ。
さらに、『月刊PCエンジン』のふろくには舞台となるジパングのアートマップもあった。主人公である卍丸たち、そして、各地での戦うボス達のイラストが描かれていたりと『天外魔境Ⅱ 卍MARU』の世界が一目でわかる! クリア後に見ると長い旅路が想い出される……。
奥深い戦闘システム
戦闘のシステムはコマンド方式。PRGゲームでもスタンダードなバトル方式だが、これがなかなか難しい。
ザコ敵でも油断すれば敗走、つまり負けてしまうことも多々ある。「レベルを上げて物理で殴ればいい」を実践しようとすると、相当鍛えなければならない。
そもそも、そのレベルアップのために狩ろうとするザコ敵が強い。特にストーリー中盤で差し掛かる『越中の国』の敵に何度敗走させられたことか……。敗走によるペナルティ、所持金の半減などはないがかなり悔しい。
『天外魔境Ⅱ 卍MARU』では単純にレベルを上げるだけではなく、味方の強化、敵の弱体化の重要性や各キャラクターの特性を活かした戦術など高いレベルでなくても勝てる奥深さがある。
戦闘で「技」のポイント消費することで使える巻物(※他のRPGでいう魔法)はレベルが上がれば覚えるというものではなく、ジパングの各地にある「天狗の庵」などで入手し、持たせることで使える。
ただし、各種巻物は使えるキャラクターが決められており、「誰にどの巻物を持たせるか?」によって基本となる戦術も変わってくる。
また、直線的に攻撃や巻物、「持物」のコマンドから選べる「道具」(※消費アイテム)を使うだけではない。「持物」のコマンドで選べる「武具」が重要。各キャラクターに装備、あるいは持たせている武具の中には「使う」ことで巻物と同じ効果を発揮する物がある。
技を消費せず、巻物と同じ効果を発揮するのは実に心強い。どんな効果を持っているか、戦闘で試してみよう。