トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×ルオカ団長 第4回】
あとばる×ルオカ団長による対談第4回目!
今回はボールドマーカー7の4枚編成で話題を集めた†Red Splite†との決勝戦を中心に、〆る者達が優勝した九州地区大会DAY2の激闘をふたりに振り返ってもらうぞ。
「第5回スプラトゥーン甲子園」九州地区大会 DAY2
ルオカ団長選手が所属する”〆る者達”が優勝した「第5回 スプラトゥーン甲子園 九州地区大会 DAY2」は上の動画で見ることができるぞ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チームLibalent Calamari(リバレントカラマリ)所属。ルオカ団長
「第5回スプラトゥーン甲子園2020 九州地区大会DAY2」を優勝した「〆る者達」のリーダー。『スプラトゥーン』のプレーヤーの中でも屈指の理論派として知られ、ステージやルールに合わせた柔軟な戦略でチームを勝利に導く。また、「第4回スプラトゥーン甲子園2019 近畿地区大会」では、自身が監督を務めた「ぽぽじろう学園高等部3年A組」が優勝するなど、選手としてだけでなく指導者としても優れた手腕を発揮。まさにナワバリバトルの勝ち方を知り尽くしたプレーヤーといえる。
†Red Splite†は当たりたくない相手だった!?
──大会当日のチームの雰囲気はどうでしたか。緊張などはチーム内でありました?
ルオカ団長:最初の2試合はみんなメチャメチャ動きが固くて、3回戦くらいになったときにようやく緊張が取れたというか、そこでけっこう強いチームと当たったんですよ。その試合内容が非常に良くて、それから急にみんな動きも良くなって、そこからはとくに緊張することもなく、普段通りの動きができた感じですね。
──他チームのこともかなり研究して大会に臨んだんですか。
ルオカ団長:そうですね。当たるチームはだいたいメンバーは把握していて、「あの人の持ちブキはこれだろうな」みたいな予想をしながら、対策とかもしていました。たとえば、カラマリとの練習試合はチノめろ(以前、本対談にも登場してくれた、ろんつ選手らが所属するチーム。今大会でも優勝候補の一角として注目されていた)対策だったんです。
ちょっとブキの種類は違いますけど、どちらもチャージャー軸で、チノめろのチコたん♪さんのチャージャーとカラマリのぴょんさんのチャージャーが僕のなかで同じくらい厄介なイメージがあって。「このチームは絶対に対策しておかないと」ということでカラマリさんとたくさん練習させてもらいました。
──決勝は4人全員がボールドマーカー7という、かなりトガった編成の†Red Splite†が相手でした。ボールド7の4枚編成というのは気分的にどうだったんですか? 決勝前のコメントでは「ちょっときつい」みたいなことも言っていましたが。
ルオカ団長:「当たりたくない」の一心でしたね(笑)。4人ともハイレベルなボールドマーカー7なので、なかなか対策が取れないんですよ。「トーナメントにいるよ」って話は聞いていたので、前々から練習するかどうか悩んだんですけど、反対側のブロックということもあるし、編成が特殊過ぎて「誰かに同じ編成でやってもらったところで全然レベルが違うと思うから」という話をして結局やらなくて。
なので、もし当日に当たったら当たったで……むしろ決勝だから仕方ない、みたいな感じの話をしていました。
▲†Red Splite†は全員がボールマーカー7という異色の編成で決勝に進出。大会に旋風を巻き起こした。
(第5回 スプラトゥーン甲子園 九州地区大会 DAY2 6:12:14より引用)
──じゃあ、ほとんど対策はせずにぶっつけ本番みたいな?
ルオカ団長:ベスト8くらいから「どうする?」って話にはなりましたけど(笑)。「上がってくるな、これは」という雰囲気が出始めて、ブキ編成と「こんなのどう?」みたいなことをみんなで30分くらい話し合って。キャンピングシェルターはボールドマーカー7に勝てないから替えようというのもこのとき話しました。
──あとばる選手は決勝で相手がボールド7の4枚編成だったら、気分的にちょっと「うわぁ」ってなる感じですか?
あとばる:なりますね(笑)。
ルオカ団長:なりますよね(笑)。
あとばる:ボールド7の4枚っていうのがとにかく面倒くさい。メインだけ見たら楽なんですけど、スプラッシュボムとウルトラハンコっていうのが爆発力があり過ぎるので。あと、変な話、相手は捨て身で特攻してくるわけじゃないですか。一応、こっちも露骨に対策はすると思うんですけど、それでもちょっと異質過ぎてあんまり当たりたくはないですね。
──この編成で決勝まで上がってきているというところも怖いですよね。
あとばる:いや、もう“圧”がすごいと思います。
──これだけ極端な編成だと、どこかで負けてもおかしくないはずなのに、決勝まで残ってきている時点で「流れがビンビン来ている」みたいになりますよね。
あとばる:会場の雰囲気も応援ムードになるだろうし(笑)。
ルオカ団長:それはメチャメチャ思いましたね(笑)。†Red Splite†さんの試合はかなり盛り上がっていたので。
──観客の「こっちが勝ったほうが面白いぞ」みたいな雰囲気とか。
ルオカ団長:それは確かにありますよね。
あとばる:それでいて、決勝のムツゴ楼ではボールド7の4枚編成をやめて、ちゃんとこのステージに対応した編成で来たじゃないですか。これって、ちゃんとナワバリをやっているからこそできることで、「ただ闇雲にボールドを持っているチームじゃないんだ」ってのを意識した時点で、僕はもう動きがギクシャクすると思います(笑)。
▲決勝2本目のムツゴ楼では、†Red Splite†は全員がボールドマーカー7以外のブキで登場。この大胆なブキ変更も会場を驚かせた。
(第5回 スプラトゥーン甲子園 九州地区大会 DAY2 6:18:27より引用)
──「そっちもできるんじゃん!」みたいな(笑)。
あとばる:「そっちもできるのにボールドだけで上がってきたのか、こいつら!」ってなると、一気に「強いな」って意識しちゃうので。
──しかも、この試合は〆る者達に勝っていますからね。
あとばる:そうなんですよね。
ルオカ団長:ボールド4枚編成で来たときには勝ったのに、そっちには負けるという(笑)。
あとばる:できれば、そんなチームはあまりいないでほしい(笑)。
ルオカ団長:なにしてくるかわからないですもんね。
考えることのできるプレーヤーが集まったからこそ勝利できた
──†Red Splite†との決勝1本目はエンガワ河川敷でした。ここはキャンピングシェルターを外して、L3リールガンを3枚入れてきましたけど、これは予定どおりというわけじゃなく、本来ならキャンピングシェルターなんだけど……という形ですよね。
ルオカ団長:そうですね。本来ならキャンピングシェルターソレーラの予定だったんですけど、「ボールドマーカー7が4枚いるんじゃ、キャンピングシェルターは出しても意味がないよね」という話になって、L3リールガンになりました。
ただ、エンガワ河川敷はL3リールガンを雑に出してもそんなに悪いことにはならないステージなので、これはこれでよかったかなと。
▲(第5回 スプラトゥーン甲子園 九州地区大会 DAY2 6:12:22より引用)
──本当はL3リールガンが 2枚の予定だったんですか?
ルオカ団長:はい。キャンピングシェルターソレーラ、パブロ、L3リールガン2枚の予定でした。
──次の2本目はムツゴ楼でしたけど、ここで相手チームは「ボールドは無理」みたいなアピールを早々にしていましたが、〆る者達としてはムツゴ楼というステージはどうだったんですか?
ルオカ団長:これは、カラマリさんにメチャメチャ相手してもらったので、あとばるさんは知っていると思うんですけど、僕らもう弱くて。10戦近くやってもらって、全部負けたんです(笑)。
──えっ、全部負けたんですか。
あとばる:最後の1本以外、僕らが全部勝ちましたね(笑)。
ルオカ団長:「スプラ学園」(カラマリの2438学園選手がやっているYoutube動画)でもチラッと聞いたんですけど、ぴょんさんが「もう負けて終わろう」「負けたら終われる」みたいな話をしていたらしくて(笑)。
あとばる:「俺らが負けるまで終わらないんじゃねぇか?」みたいな(笑)。
──それぐらい、形としてまとまっていなかった?
ルオカ団長:カラマリさんのあとに、別のチームとも練習試合をやってもらったんですけど、それも全部負けて。「勝てないな」ってなっていて。
──そのステージが決勝で出るという(笑)。
ルオカ団長:なので、当日に編成を変えました。前日まで全然違う編成でやっていたんですけど。
──「この編成でどうかはわからないけど、これでいってみよう」みたいな?
ルオカ団長:そうですね。まあ「ムツゴ楼を引いたらそれまでだよ」みたいな話で(笑)。一応、甲子園通して僕らは全ステージ引いたので、そういう流れだったのかなと。
──ここはお互いに嫌なステージだったというわけなんですね。最後の決勝3本目はアンチョビットゲームズで、編成がL3リールガン×2、パブロ・ヒュー、バケットスロッシャーデコでした。これは勝ち筋としては、どういう形しようと考えての編成だったんですか。
ルオカ団長:基本的には僕とこんさんで塗りながら、キル役をばるかんさんとちゃちゃさんに任せるという役割分担でした。本当は「バケットスロッシャーもL3リールガンに替えるか」という話になったんですけど、ムツゴ楼でばるかんさんがL3リールガンを持って最後に落ちてしまって。
ばるかんさんがそれを気にしていたので、自信のあるバケットスロッシャーデコを持ってもらうことにして。パブロのちゃちゃさんは、本来ならガンガン前に出るプレーヤーなんですけど、相手のボールドマーカー7というブキがウルトラハンコのスペシャルを持っているので、前に出たところでハンコで落とされちゃう危険性があるんですね。
なので、ちゃちゃさんには「できるだけやられないで」という話をして、ちゃちゃさんも「じゃあ、俺はローラーみたいに動くわ」というふうに動きを変えたりもしましたね。
▲決勝はお互いが1本ずつ取り、3本目までもつれる大熱戦に。その3本目も僅差で〆る者達が勝利するなど、最後の最後までどちらが勝つかわからない熱い展開となった。
(第5回 スプラトゥーン甲子園 九州地区大会 DAY2 6:28:22より引用)
──わりと、その場の判断で急遽作った編成という感じだったんですね。
ルオカ団長:そうですね。このときは、「考えられるプレーヤーを集めておいてよかったな」と心底思いましたね。みんな最後は、なんだかんだいつもの動きを通そうとすると思うんですよ。でも、「相手の編成がこうだから、いつもと違った立ち回りをするね」と言えるプレーヤーを集めてよかったなと。
──ちゃんと考えることのできるプレーヤーが集まったからこそ、この局面でも慌てずに対応できた。
ルオカ団長:その場で言ったことを「わかった、じゃあこうするね」と返してくれて、そのとおりに動いてくれたのが本当に助かりましたね。
──あとばるさんはこの決勝の3試合についてはどう見ていましたか?
あとばる:ちゃんと理解している相手には、ボールド4枚というのは刺さらないだろうなというのは1戦目を見て思っていて。〆る者達はルオカ団長さんがチームにいるのもそうですし、「キャンピングシェルターは出さないだろうな」と思っていたら、案の定L3リールガンを出して勝っていたので、さすが「わかってやっているな」というか「まあそうなるよな」と。
それで、このまま2戦目のムツゴ楼も取るんだろうなと思っていたら、相手がボールドを出してこなかったので、「えっ!」ってなって。なんかズルいですよね、あそこまで全部ボールドで来ていて、編成を急に変えるっていうのは(笑)。「ちゃんと違う編成のブキも持てるんだ」とビックリしたし、最後の3戦目もボールド4枚で僅差まで持っていってたので、すごく実力のあるチームだなと。
▲(第5回 スプラトゥーン甲子園 九州地区大会 DAY2 6:28:54より引用)
──この編成で、よくここまで来たなという感じ?
あとばる:決勝まで来て、ちゃんと持ち替えもできるのに、最後の最後、ラスト1本というところでちゃんとボールド4枚に戻してきて「えらい」というか「格好いいな」と。
その流れで動揺せずにちゃんと2本取り切った〆る者達は、やっぱり安定感というか、動きが柔軟だなと思いました。僕だったら、「ムツゴ楼かぁ。ボールド7の 4枚どう来るんだろう?」と思っていたところに普通の編成で来たら、面食らって慌てちゃうと思うし(笑)。
──実際に戦ったルオカ団長さんも、†Red Splite†はかなり手強い相手だったという印象ですか?
ルオカ団長:そうですね。後日、僕がキャンピングシェルターを持っていたバージョンを、†Red Splite†さんとの動画企画やったんですけど、僕ら負けたんです(笑)。「やっぱり負けるんだ」みたいな。もしキャンピングシェルターを出していたら負けていたというのがわかったので、「それぐらい強い相手だった」というのは改めて感じました。
僕らからすると自宅のほうが環境的にも慣れているので「勝てるかな」と思ったんですけど、普通に負けたので、向こうが相当強かったんだろうなと。「よかったな、本番であんな具合にできて」という話にはなりましたね。
・〆る者達は他チームをかなり研究して対策していた!
・決勝で戦った†Red Splite†はかなりの実力を持ったチーム!
・相手の編成に合わせた柔軟な動きができるのが〆る者達の強さ!
次回も引き続き、あとばる選手×ルオカ団長選手の対談をお届け!
九州地区大会を優勝した感想や気になるライバルチームの分析などを聞いていくぞ。