ゾイド生みの親徳山氏5656万字!?限界ロングインタビュー 第3回

『ゾイドワイルド』開発秘話第3回!

三世代に渡る『ゾイド』スタッフの力が結集し、ワイルドライガー爆誕!!

 新旧『ゾイド』を手掛けるレジェンド、徳山光俊さんのインタビュー第3回目!
 前回は、徳山さんがあまりに気さくすぎて、ついに(たぶん)まだ公開できないゾイド案まで見せ始めて、伏せ字・モザイク事案に!
 しかし徳山さんは、とても楽しそうに開発秘話を語り続けるのだった。
 さあ今回は、『ゾイドワイルド』の主役、ワイルドライガーのことにも切り込むぞ!

──あ、これはライガー……じゃなかった。すいません、ベーコン(※1)が乗るゾイドですかね?

徳山 これは、「ファングタイガー」の初期デザインね。当然この初期デザインの頃ってアニメは関係ないんだけど、僕のなかでは、最初これを主役にしようかなって思っていたんです。でも会議していくなかで、「やっぱライガーだろう」って話になって、「ワイルドライガー」になったんです。でもさ、なんとなくこれ、ライガーとも似ている気がしない?

──そんなことぶっちゃけて大丈夫なんですか?(笑)

徳山 まあ同じネコ科なんで、個人的にはよかったかなーって思っています(一同笑)。それとね、今回の『ゾイド』のスタッフでは、僕が一番古株の1人で、第1世代の『ゾイド』からやっています。そして、開発の現場に入っているのは、第3世代というか、20代の若手が中心なんですよ。入社2年とか3年なんですけど、それってちょうど僕が『メカボニカ』(※2)に出会ったときくらいなんです。そんな彼らが、今のライガーのデザインを仕上げていったので、今のライガーって、たぶん第1、第2、第3世代の『ゾイド』スタッフすべての力が結集されているんですよね。

──めっちゃきれいにまとめましたね(笑)。

徳山 でも事実そうなんですよ(笑)。今僕は、ゾイドワイルドシリーズ全部、初期段階のコンセプトをデザインしているけど、でも絶滅危惧種の(笑)僕がこのままずっとやっちゃうよりも、だんだん世代交代して継承していきたいっていう思いは、あったんですね。だから、今回の『ゾイドワイルド』はすごいいい機会で、主役のライガーも全世代の力が結集してできたってことで、期待しているんですよ。

──あ、ちなみに第2世代っていうのは、2000年代初頭の、TVアニメをやりはじめた頃の『ゾイド』を作っていた世代ですよね?

徳山 そうです。アニメ世代っていうのは、今ちょうど管理職的な立場だったりするんです。だから、開発とかマーケティングとか、全体を統括する感じで動いてくれています。

──ライガー(※3)が一番人気の頃を、一番知っている人たちが周りを固めてるんですね。

※1 ベーコン:『ゾイドワイルド』の登場キャラクターで、「シュプリーム団」のリーダー。
※2 『メカボニカ』:1982年。『ゾイド』の前身となる、マイクロゼンマイ式の玩具。
※3 ライガー:第2期『ゾイド』で、アニメの主役メカとなった「シールドライガー」や「ブレードライガー」、「ライガーゼロ」、「ムラサメライガー」などの総称。

 

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