By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
さて、8月26日の深夜には重大発表がありましたね。みなさん、すでに公式の禁止制限告知は見ましたか?(※リンク先は外部サイト)
『モダンホライゾン』リリース以降に隆盛を極め、プロツアーやマジックフェストで台風の目となっていたホガークヴァインデッキのキーカードである《甦る死滅都市、ホガーク》がいよいよモダンフォーマットで禁止カードに指定されました。それだけでなく、様々な墓地利用系デッキで活躍し、ホガークヴァインはもちろんイゼットフェニックスや青赤ストーム、ドレッジといったコンボデッキのキーカードだった《信仰無き物あさり》が禁止に!
《甦る死滅都市、ホガーク》に関しては世界各国のプロたちも口を揃えて「あれは早く禁止すべき」と言っていたのでそこまで意外性はありませんが、《信仰無き物あさり》もろとも、というのは個人的には意外でした。といっても、軽い・墓地が肥える・汎用性が高いと三拍子揃った《信仰無き物あさり》は便利すぎるカードだったので、いずれ禁止カードに指定される運命にあったのかもしれませんね。しっかり勤め上げてきてください。
また、今回はモダンフォーマット制定時から禁止カードに指定されていた”姐さん”も出所解禁されました。
い、《石鍛冶の神秘家》~~!!
『ゼンディカー』~『ミラディンの傷跡』環境のスタンダードで猛威を振るった《石鍛冶の神秘家》が堂々モダンに参戦。《石鍛冶の神秘家》と言えば初登場から9年半の月日が経った今でも白の最強の2マナクリーチャーの呼び声高いカードですし、モダンでどのような活躍を見せてくれるのか楽しみですね。
また、スタンダードでも《暴れ回るフェロキドン》が解禁されました。正直「今さら?」感は否めないところではありますが、最近オルゾフヴァンパイアやバントスケープシフトに押されていた赤単アグロが、最後に一花咲かせてくれるのでしょうか? あるいは第20回でご紹介したジャンドダイナソーのようなデッキに採用されたり……?
とにかく、今回の禁止制限告知では様々なフォーマットで変化が見られました。特に影響が大きそうなのはモダンですが、今回は少しだけ趣向を変えて、大会で結果を残したデッキではなく、新環境のモダンのおもしろそうなデッキリストをご紹介していきましょう。
石鍛冶ハンマータイム……?
新しく解禁されたカードを使ってみたいと思うのはマジックプレイヤーの性。《石鍛冶の神秘家》を使うなら、スタンダード当時よろしく《饗宴と飢餓の剣》や《殴打頭蓋》をサーチして一手にカードアドバンテージとテンポ・アドバンテージを得るような運用が考えられますが……そんな普通のデッキは使いたくない!という方も決して少なくないはず。Twitterでは、ある人が愉快なデッキを組んでいました。
石鍛冶使いたいだけの脳内デッキシリーズ:ハンマータイム
ハンマーを付けて殴ろう。 pic.twitter.com/2SFDRqskJ5
— Atsushi Ito (@matsugan) August 27, 2019
うーん、どこかで見たことあるようなないような人ですが……ともかく彼の作るデッキが普通のデッキであるわけがありません。さっそくデッキリストを見ていきましょう。
石鍛冶ハンマータイム(使用者:@matsugan選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《乾燥台地》 |
2 | 《秘密の中庭》 |
1 | 《宝石鉱山》 |
2 | 《神無き祭殿》 |
2 | 《感動的な眺望所》 |
1 | 《マナの合流点》 |
4 | 《湿地の干潟》 |
1 | 《平地》 |
2 | 《聖なる鋳造所》 |
4 | 《立身+出世》 |
4 | 《巨像の鎚》 |
4 | 《ルーンの与え手》 |
4 | 《コーの決闘者》 |
4 | 《シガルダの助け》 |
1 | 《稲妻のすね当て》 |
1 | 《先駆者の長靴》 |
2 | 《使徒の祝福》 |
4 | 《石鍛冶の神秘家》 |
4 | 《コーの装具役》 |
4 | 《速太刀の擁護者》 |
4 | 《猿人の指導霊》 |
1 | 《殴打頭蓋》 |
こちらは『基本セット2020』で登場した《巨像の鎚》を利用したハンマータイムと呼ばれるコンボデッキです。
何より目を引くのは+10/+10修正という巨大な修正値。その分装備コストも莫大ですが、これを《シガルダの助け》や《コーの装具役》によって踏み倒します。
装備先はもちろん《速太刀の擁護者》や《コーの決闘者》といった二段攻撃持ちのクリーチャー。あとは攻撃し、+10/+10修正を受けたクリーチャーによる二段攻撃で一撃必殺を狙います。
少し前に話題になったデッキではありますが、今回モダンで《石鍛冶の神秘家》が解禁されたことで、実質的に《巨像の鎚》が8枚体勢になったことに加え、一撃必殺プランを除去やチャンプブロックに阻まれた場合でも《殴打頭蓋》で粘り勝つプランを取れるようになっています。
《猿人の指導霊》まで採用されているので、最速で2ターン目には走り出せるこのコンボデッキ。《石鍛冶の神秘家》の強みを100%引き出せるかどうかは分かりませんが、案外新環境ではこういう変わったデッキも注目されるかもしれませんね。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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