By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
『統率者2019』のカードプレビューが行われています。これは8月23日(金)に発売される新しいセットで、統率者戦というフォーマットで遊ぶための新セットとなっています。
統率者戦というのはマジックの中でも非常に特殊なフォーマットで、通常のマジックと比べると様々な点でルールが異なっているのですが、中でも特におもしろいのは多人数で遊ぶことができるという点です。というより、そもそも統率者戦では4人でバトルロイヤルするのが最もポピュラーな遊び方なのです。ボードゲームのようなノリに近い、と言ったら分かりますかね?
「誰かあいつ止めろ」とか「一緒にあいつ倒そうぜ」とか、普段の1対1ではルール上生まれないコミュニケーションがあり、非常に楽しいものです。まだ統率者戦で遊んだことがないという方は、今回の『統率者2019』の発売を機にデッキを組んでみてはいかがでしょうか?
さて、『統率者2019』のお話もしていきたいところではあるのですが、今回は何やらスタンダード環境で活躍中と評判の新デッキをご紹介したいと思います。
Red Bull Untapped FINALS
8月4日(日)には、イギリスの地で世界的飲料メーカーであるRed Bull主催のトーナメント『Red Bull Untapped』の本戦が開催されました。予選を勝ち抜いた964名のプレイヤーが優勝の座を懸けて争いました。
そんな中で、惜しくもトップ8のプレイオフで敗退してしまったものの、非常に強力なデッキを使用していたプレイヤーが見られました。何やら現在はMTGアリーナのランクマッチで大流行しているというデッキだそうで、筆者も試しに回してみましたが、「これは流行るのも分かるなぁ」という感じのデッキでしたね。
ヒントは爽快感。今回は、クリーチャーを並べて殴り、凄まじいスピードで勝利をもぎ取っていくそのデッキをご紹介したいと思います。
オルゾフヴァンパイア(使用者:リカルド・ベジャ選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《神無き祭殿》 |
4 | 《孤立した礼拝堂》 |
7 | 《平地》 |
7 | 《沼》 |
3 | 《空渡りの野心家》 |
4 | 《敵意ある征服者》 |
4 | 《漆黒軍の騎士》 |
4 | 《アダントの先兵》 |
4 | 《軍団の副官》 |
3 | 《聖域探究者》 |
4 | 《薄暮の勇者》 |
2 | 《喪心》 |
2 | 《軍団の最期》 |
4 | 《傲慢な血王、ソリン》 |
4 | 《軍団の上陸》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
2 | 《見栄え損ない》 |
4 | 《強迫》 |
1 | 《灯の燼滅》 |
1 | 《軍団の最期》 |
3 | 《害悪な掌握》 |
1 | 《夢を引き裂く者、アショク》 |
2 | 《黒き剣のギデオン》 |
1 | 《屈辱》 |
オルゾフヴァンパイアは白と黒の組み合わせで組まれた吸血鬼ビートダウンデッキです。見た目的にも白と黒は相反する色の組み合わせではありますが、これが意外と相性は悪くなく、お互いにお互いの弱みを補完し合い、強みをさらに強化できるような組み合わせになっています。
このデッキでは白と黒の優秀な小型クリーチャーで攻めるアグロデッキです。その名の通り吸血鬼を中心にデッキが組まれており、デッキ内には様々なシナジーが盛り込まれています。
そんな吸血鬼シナジーの中心にいるのがこの2枚。《軍団の副官》は特にわかりやすく吸血鬼ロード(吸血鬼の能力を高める)で、打点を跳ね上げる役割を担っています。また、《傲慢な血王、ソリン》はその能力がいずれも吸血鬼絡みのものとなっており、このデッキでは3マナのプレインズウォーカーとは思えないほどの活躍をしてくれます。
アグロデッキらしく「クリーチャーを並べて殴る」以外の搦め手はありませんが、《薄暮の勇者》は失ったアドバンテージを回復してくれる非常に強力なクリーチャーです。
アグロデッキにおける5マナのクリーチャーというのは重く感じられますが、《傲慢な血王、ソリン》の「-3」能力でマナコストを踏み倒して戦場に出すこともできるので、実際に回してみると意外と重さが気にならないことも多いです。
ドロー次第な部分もありますが、どのようなデッキに対しても有利に立ち回ることのできるこのできるデッキなので、初心者から上級者までどのようなプレイヤーでも楽しめることでしょう。
惜しむらくは、『エルドレインの王権』以降はほとんどのカードがローテーションしてしまうため、カードを揃えるのが少しもったいないということ……ですが、比較的安価で組めるデッキでもあるので、スタンダード環境の残りの2ヶ月を駆け抜けたいという方にはオススメですよ。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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